
昨年「ライラ トウキョウ」で展示されたマリナ・イーの作品
Image by: LAILA TOKIO
ファッションは私を苦しめ、そして救ってくれた
ー今はどんな生活を送っているのでしょう。
1999年から少しずつプロジェクトに参加するようになり、今現在はアントワープに息子と一緒に住んでいます。22年間ブリュッセルで過ごし、5年前に引っ越しました。スタジオで創作活動を行なっています。
たまに知人のレセプションなどで人に会うと「これまで何してたの?今何をしているの?」と聞かれるのですが、私はほぼ家にいて、あらゆる創作の実験を繰り返しているんです。満足できなかったり、完成するまでには時間がかかりますね。
ーなぜプロジェクトを「ライラ トウキョウ」で行うことになったのですか?
以前、アーカイヴ作品をオークションハウスを通じて出店したことがあったのですが、すると必ず誰かが私の作品を落札するんです。後にフォトグラファーのマリーナ・ファウストからメールが来て「ライラ トウキョウ」が私と連絡を取りたがってる、と連絡がありました。会う機会を設けて、彼らとの信頼関係からこのプロジェクトが実現したのです。
ーどういったプロジェクトになりましたか?
メインディッシュに特上のいいものを少しだけ提供するというスタンスに回帰しました。マテリアルやサイズも最小限のもの。最低限のものに感謝するという姿勢を、今一度振り返りたかったのです。なので何年も着られて普遍的なコート2型とシャツ2型を作りました。私は大量生産のファッションサイクルの一部にはなりたくありません。このような形でプロジェクトをスタートさせたのも、今のファッション産業に対する提言でもあります。「ファッションで何が起きているの?」「なんで今のような形になってしまったの?」といった私の中の潜在意識が、このプロジェクトの根本的なテーマでもあります。
ーこれまでの人生を振り返ると、ファッションはどういった存在なのでしょうか。
私は人間同士のコネクションにとても興味があります。今は自分をファッションデザイナーだとは思っていないのですが、表現のアウトプットが服ということは多々あります。ファッションはいつも私の中にありました。一度棚にしまっていた時期もありましたが、こうしてまた服を作っています。ファッションは私を苦しめたものでもあり、私を救ってくれたものでもあるのです。単なる服ではなく、私にとって表現方法の一つであり続けるのだと思います。

(聞き手:今井 祐衣)
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