トレンド最前線を行く者、音楽も最前線を聴け——毎週金曜日、最新アルバム・LP・EPの中からFASHIONSNAPが独自の視点でピックアップする音楽連載「今週のマストチューン」。ジャンルを問わず、今注目したいタイトルを紹介します。9月第1週目は、いまやUKロックを代表するバンドになった中堅バンド「トゥー・ドア・シネマ・クラブ(Two Door Cinema Club)」の3年ぶり5枚目のアルバム、サマソニ2022のパフォーマンスが話題になった「YUNGBLUD(ヤングブラッド)」の初のセルフタイトルをセレクト。
Two Door Cinema Club「Keep On Smiling」
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トゥー・ドア・シネマ・クラブ3年ぶり5枚目のアルバムは、初期の作品に見られた揺るぎないインディーズ・ポップらしさ、そして15年間の歴史の中で経験してきたヘッドライナーとしてのキャリアを感じさせる野心的で生っぽいサウンド。これまで以上にバンドとしての完成度が仕上がってきている印象を覚えます。ニューディスコ調の「Everybody's Cool」や「Feeling Strange」、シンセポップの新境地「Lucky」など、アルバム名「Keep On Smiling」という名に恥じないポジティブなメッセージが込められた楽曲の数々はまさに必聴。イギリスのアーティスト、アラン・フィアーズによるジャケットワークも、1980年代を感じさせる鮮やかなデザインでキュートです。
YUNGBLUD「YUNGBLUD」
叫んでは走り、走っては飛ぶ、終始ハイテンションなパフォーマンスが「サマーソニック 2022」で話題になったことが記憶に新しい次世代を担う若きロック・スター、ヤングブラッド。ヴィジュアルとファッション性がしばしば注目される彼ですが、若い血を意味するアーティスト名から想像するように、その楽曲は社会に対する怒りや疑問に満ち溢れています。ルックスや音楽性、ジェンダーなどありとあらゆる壁を血気盛んに壊し続けている様は、現代におけるロックンローラーとしても突出しているのではないでしょうか。初のセルフタイトルとなった同アルバムでは、ウィル・スミスの娘で、近年ロックシンガーとしても注目を集めているウィロー(WILLOW)とのコラボ曲「Memories」やオジー・オズボーンとシャロン・オズボーンが夫婦でMVに特別出演した「The Funeral」など、激しいながらもどこかエモーショナルな気持ちにさせる渾身の12曲が収録されています。
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