シャネル 2024年秋冬コレクション
Image by: CHANEL
ヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)が手掛ける「シャネル(CHANEL)」が2024年秋冬コレクションを発表した。着想源となったのは海辺のリゾート地、ドーヴィル。特にフランス映画「男と女」(1966年)の舞台ともなった、海岸の板張りの遊歩道「レ・プランシュ」に光を当てた。
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名作映画の舞台となった街
シャネルはショーに先駆け、イネス&ヴィノード(Inez & Vinoodh)が手掛けたティザーフィルムを公開。モデルのヴィヴィアン・ローナー(Vivienne Rohner)を主演に、フランス恋愛映画の金字塔として知られる「男と女」へオマージュを捧げた。また、ショーのオープニングではモノクロの短編映画を上映。ペネロペ・クルス(Penélope Cruz)とブラッド・ピット(Brad Pitt)が恋人役でカメオ出演するという大きなサプライズがあった。ペネロペはブランドの公式Youtubeで「私の一番お気に入りの映画『男と女』にオマージュを捧げることができて本当にラッキーだと感じた」と語っている。
「デヴィッド・ボウイのシルエットや、ガブリエル・シャネルの大切な友人だったアヌーク・エーメのような映画スターが、砂の上を歩く姿には人を惹きつけるものある。今回のコレクションは、そうした親しみのある人たちへのオマージュだ」とヴィルジニーは語る。「男と女」でアヌークが着ていたコートを彷彿とさせるシープスキンのサイハイブーツのほか、35mmフィルムと映画のチケットのプリントパターンなども取り入れ、シネマティックな世界観を盛り上げた。
Image by: CHANEL
海辺の空を表現するパステルカラー
今回のコレクションは素材や色、ボリュームを重ね合わせた温かみのあるラインナップ。そしてドーヴィルという、ガブリエルの運命を決めた伝説の場所へのトリビュートにもなっている。ガブリエルは1912年にこの地に帽子店をオープンさせており、ファーストルックから登場したブローチで飾られた大きなつば広帽がそのヒストリーを想起させた。
会場には巨大なスクリーンが設置され、1920年代と70年代が交差する謎めいた雰囲気をまといながらモデルたちがウォーキング。ピンク、モーブ、オレンジ、ペールブルーなどの鮮やかな色合いやパステルカラーは、絶え間なく変化するドーヴィルの空の色に由来しているという。
Image by: CHANEL
アンドロジナスなスタイリング
ガブリエルの私服から女性らしさを引用しつつも、そこに海沿いの穏やかな冬をイメージする男性らしさをミックスしているのが印象的。ブロードショルダーのピーコートや、ドレッシングガウン風のベルト付きロングコートといったアイテムでアンドロジナスな装いを作り上げている。また、フィッシャーマンセーターやセーラーカラーといった海辺での休暇にぴったりのデザインも登場。ドーヴィルのムードと映画の要素をミックスさせたラグジュアリーなワードローブが観客たちを魅了した。
Image by: CHANEL
BLACKPINKのジェニーも来場
ペネロペ・クルスは「男と女」の監督であるクロード・ルルーシュ(Claude Lelouch)と共に来場。ブランドのアンバサダーであるBLACKPINKのジェニー(Jennie)は「全てのルックが、ドーヴィルの空の背景映像と共に流れていくのがとても美しかった」とショーの感想を語った。そのほか、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)やヴァネッサ・パラディ(Vanessa Paradis)、日本からは「ベイビー・ブローカー」で知られる是枝裕和監督や女優の茅島みずきが駆けつけ、シャネルの新作披露を堪能した。
BLACKPINKのジェニー
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