"飲み屋、演劇、音楽、エンタメ、文化の距離が当たり前に密接で、東京で1番居心地の良い街" ——仕事と趣味の線引きなく過ごすという大東駿介のプライベートについて迫る。
東京って境界線が張られている街だと思うんです。場所的にも心の距離としても「ここまでは入ってこないでね」みたいな、人と人、物事の間に見えないルールや線引きが結構あって。下北は人間も文化もすごくオープンな街。特にエンターテインメントに特化した人が多くて、昨日も下北で飲んでいたんですが、音楽、写真、ファッションとか、ジャンルを超えてコミュニケーションをとれる空間って面白いし、心地良いですね。
基本、楽な格好が好きですね。スニーカーも好きで、今回履いたポンプシリーズは5〜6足持ってます。僕が中学生の頃、年の離れた従兄弟のお兄ちゃんがファッションの仕事をしていて、たまに出張で東京から大阪に帰ってくるんですけど、ある時オレンジのポンプフューリーを履いていたんです。それにもの凄く憧れて、東京に出てきて最初の給料でオレンジのポンプフューリーを買いました。これはどうしても手放されへん、思い出の1足です。
今は撮影で京都にいることが多いので、とにかく歩いたり、自転車に乗ったり。最近は寺巡りをしているんですが、この間、寺の人と仲良くなって「内緒ですよ」とは言いながら国宝のところまで連れて行ってもらったりして。通ってみるもんですね。
“インプットとアウトプットの循環を自分の中でどう折り合いをつけるかが自分の人生の目標”
寺の人には、「こんなに掛け軸の前で動かん人初めて」って言われました。1時間くらいずっと見てるから「そんなに好きやったらちょっと奥の見てってくださいよ」って。基本的に1人の時は時計を見ないようにしていて、太陽の位置でそろそろ帰らなあかんなとなる感じです。
基本的に興味で生きてる人間なんで。色々な役を演じた後も、その演じていた職業や、関わった人たちに対して興味が止まらない時があって。これはどうしたら良いんやろう、もっともっと知りたいのになって思うことがあって、結果的に「note」上で、気になった人にインタビューして、自分の興味を発散するプラットフォームを作りました。今ではそれが趣味というか。
インプットとアウトプットの循環を自分の中でどう折り合いをつけるかが自分の人生の目標なんですが、そう言う意味で「note」は良い循環を作ってくれるシステムですね。興味の部分でインプットしていけば、そこで栄養剤をもらえたりするので、仕事で疲れたって思うこともあまりなくて。趣味、仕事、娯楽、あまり線引きせず、ただ全部マジっていう。それだけなんです。
credits
Photographer: Hiroyuki Ozawa
Interviewer: Riho Nishimoto
Stylist: Hironori Yagi, Hikaru Shiga (TEN10)
Hair&Make-Up: KUBOKI (Three PEACE)
Art Direction: Dennis Yung