ホワイトマウンテニアリング 2022年春夏コレクション
Image by: FASHIONSNAP(Ippei Saito)
場所は東京の中心、新宿御苑の森の中。都市と山の意味を持つブランド名の「ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)」にふさわしい会場で、東京では約9年ぶりとなるショーが開催された。8月30日は緊急事態宣言下のため無観客開催となり、コレクションの模様をストリーミング配信した。
■ブランド15周年、東京に凱旋
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相澤陽介が2006年にスタートしたホワイトマウンテニアリングは、2010年春夏シーズンに東京で初のランウェイショーを開催し、2012年9月の2013年春夏コレクションをもって発表の場を海外にシフト。イタリアの「Pitti Immagine Uomo(ピッティ・イマージネ・ウオモ)」を経てフランス・パリで発表を続け、今年で立ち上げから15周年を迎えた。
今回の東京ショーは、楽天が日本発のファッションブランドを支援するプロジェクト「by R」のサポートにより実現。また、以前は東京コレクションのオフスケジュールで発表していたため、公式スケジュールでの参加は今回が初めてとなった。
2022年春夏コレクションは、6月のパリコレにて映像で発表済。しかし新宿御苑で披露されたのは、それとは全く異なるコレクションだった。15年間追求してきたファンクションアパレルの考えと、ジェンダーレス化している時代に「服を着るという行為に対して自由でありたい」という思いを投影したという。
■黒のファンクションウェアをまとう女性たち
生茂る木々が真夏の日差しを遮る一本道をランウェイにして歩いてきたのは、黒一色の服をまとった女性たち。ファーストルックは、半袖のプルオーバージャケットにスリットが深く入ったスカート、そしてスニーカーを合わせている。女性モデルの起用は、メンズウェアがメインのホワイトマウンテニアリングにとって珍しく、序盤から新しい風を感じさせた。
コレクションはメンズとウィメンズの新作と、一部アーカイヴを取り入れてモノトーンをベースに構成。ブラックをはじめダークトーンのアイテムが多く、一部はハイスペックラインの「BLK」。メッシュやパンチング、ハイテク素材をミックスしたファンクションウェアを、モード色を漂わせながらもサラリとまとう女性たち。自由に着る都会のアウトドアスタイルという今のホワイトマウンテニアリングならではのバランスが、現代服のリアリティを体現していた。
ラストルックのセットアップは、相澤と親交が深い「サルバム(Sulvam)」デザイナー藤田哲平との共作。国内外の数多くのブランドや企業と協業するなどファッションデザイナーの新しい形を追求してきた相澤は、「信念は曲げずにチェレンジを続けること。そして大きな視野を持つこと」を根底に、これからの時代に向けてクリエイティブとライフスタイルを融合しながら「より強いメッセージを残せるデザイナーを目指していきたい」という。
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