クリエイションの枠にとらわれない作品を制作し続ける国内外の若手マルチアーティストにフィーチャーする連載「テルミアバウッチュ!(Tell me about you!/あなたのことを教えて!)」。第5回はエイリアンを彷彿とさせる、ハードコアなネイルアートが特徴的なマルチアーティスト テクト・ダラス(Texto Dallas)さんをピックアップ。ショートインタビューから彼のクリエイションを紹介します。
目次
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テクト・ダラスを紐解く4つの質問
名前:テクト・ダラス(Texto Dallas)
拠点:パリ
マルチアーティストとして歌手、タトゥーアーティスト、イラストレーター、プロップ制作、ネイルアーティストなど多岐にわたる活動を行う。主にネイルアートへの探求を軸に、ポジティブな表現を行う。
公式インスタグラム
代表作:その1「パラサイトネイル」
テクト・ダラス
「自分たちの指がもしファンタスティックな拡張をしたら」と想像して制作した作品です。
トランスヒューマニズムや身体改造、メカ、人工装具の観点からネイルメーキングを楽しんだプロジェクトとなりました。
代表作2: MV「TÉLÉRAPTOR - HAPPINESSー私は幸せー」
テクト・ダラス
楽曲「HAPPINESSー私は幸せー」は、ビートメーカーである、TOÏOとわたしのコラボバンド「テレプロンプター(TÉLÉRAPTOR)」の作品です。
同曲は、コントラストが軸となっています。柔らかさを感じたかと思えば攻撃的になり、可愛らしい声からハードな歌詞を。女性らしさから男性らしさへ、宝石から武器へ、夢から悪夢へ。
そのように相反するものをミュージックビデオでも表現したいと考えました。
テクト・ダラス
また、私の大好きなネイルアーティストでTomoya NakagawaさんやSophieさんと一緒に、新しい時代のネイルアートを表現できたことも嬉しかったですね。
現在のクリエイションシーンに思う事は?
テクト・ダラス
様々なことが同時多発的に起き、新製品や新技術がどんどん出てくる毎日は、まるで息もできないようなスパイラルですが、とてもエキサイティングでもあります。
つまり、作品制作におけるリアリティからソーシャル・メディアのバーチャリティへ、そしてその逆も然りで、不思議な変移を体感していると思っています。
今後チャレンジしたいことを教えてください。
テクト・ダラス
世界が急速に変化し、AIアーティストが取り沙汰されるようになり、3Dプリンターを用いて、AIアーティストそのものを現実世界に具現化することも可能です。
そうした時に、私はできるだけ作品を多く制作し、時代のロケットがどこへ行こうとも留まり続けたいと思っています。
そのためにもメディウムを変えていくことを恐れず、ネイルアートのイメージを再考するべく、美意識と破壊を繰り返しながら今後もベストを尽くして制作し続けようと、今からとてもワクワクしています。
1991年生まれ。国内外のファッションデザイナー、フォトグラファー、アーティストなどを幅広い分野で特集・取材。これまでの寄稿媒体に、FASHIONSNAP.COM、GINZA、HOMMEgirls、i-D JAPAN、SPUR、STUDIO VOICE、SSENSE、TOKION、VOGUE JAPANなどがある。2019年3月にはアダチプレス出版による書籍『“複雑なタイトルをここに” 』の共同翻訳・編集を行う。2022年にはDISEL ART GALLERYの展示キュレーションを担当。同年「Gucci Bamboo 1947」にて日本人アーティストniko itoをコーディネーションする。
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