「PRADA EXTENDS TOKYO」をキュレートするリッチー・ホウティン
Image by: PRADA
「プラダ(PRADA)」が、世界巡回型のライブイベント「PRADA EXTENDS TOKYO」を7月21日に開催した。「PRADA EXTENDS」は、“テクノの皇帝”や”ミニマル・テクノの帝王”の異名を持つエレクトロニックミュージシャン、リッチー・ホウティン(Richie Hawtin)がキュレートするグローバルなライブイベント。第1回目は昨年11月にロンドンにて開催され、今後も世界各地での開催が予定されている。
ランウェイのサウンドトラックがきっかけに
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ホウティンは「プラスティックマン(Plastikman)」の別名義でも知られ、DJやプロデューサーとして世界的に活躍。「プラス8(Plus 8)」「マイナス(M_nus)」といったレーベルを主宰し、多くのアーティストたちの才能を発掘してきた。プラダのラフ・シモンズ(Raf Simons)とは旧知の仲であり、近年のランウェイのサウンドトラックを手掛けていたことから、今回のコラボレーションが実現したという。
PRADA EXTENDS TOKYOは、プラダ MIYASHITA PARK店でのトークイベントと、寺田倉庫で開催されるパーティーの2部で構成された。夜の招待制パーティーには、韓国のプロデューサーおよびビートメーカー・アーティストであるLionclad、東京を拠点とするアーティストmachìna、日本のプロデューサーおよびエレクトロニック・ミュージシャンであるYuri UranoがDJとして登場。ホウティンもDJブースに登場し、フロアを熱く盛り上げた。
Yuri Urano
同年代のラフ・シモンズとはクラブで出会った
ダンスフロアは、ホウティンにとって何よりも重要な場所。イベント前のプレスカンファレンスでは、プラダとの関係性やクラブシーンへの思い入れを語った。「90年代に、プラスティックマンとしてベルギーのクラブで6~7時間、DJをしていたことがあった。その全てのセットを聞いていた男性がラフ・シモンズだったんだよ。彼はエレクトロニックミュージックに大きな情熱を傾けてくれる人。だからラフからコラボレーションの話が来たときに、ごく自然に『これは自分がやるべきプロジェクトだ』と感じた」。
ブランドとの親和性については「私の音楽はミニマル。ミニマルとは、いかに無駄を削ぎ落として、自分の頭の中にあるイメージをピュアな形でオーディエンスに伝えられるか、ということ。プラダのデザインと私の音楽に共通した価値観は、細部へのこだわりだと思う」と説明した。「普段、みなさんはプラダを視覚で感じている。今回のPRADA EXTENDS TOKYOでは目を閉じて、その中でイメージするデザインやディテールを感じてほしい。私はそれをソニック・プレゼンテーション(音によるプレゼンテーション)と呼んでいる」。
「友情」と「競争」を生むダンスフロア
PRADA EXTENDSはローカルシーンに着目し、まさにホウティンとラフのような強い繋がりを生み出すことを目的としている。「異なる分野のアーティスト、クリエイターたちが出会い、互いに切磋琢磨する場を与えたい。ただ仲良くするだけではなく、競争意識も生まれるだろう。自分がこれまで体験したきたことを若いクリエイターたちにも体験してもらいたくて、こういう場を作ったんだ」。
人生をハッピーにさせるものは?
ホウティンは25年以上もの間、日本の音楽と文化に深く関わってきた。日本酒ソムリエの資格も有し、今回のイベントでも彼の愛する日本酒が用意された。「私は様々な感覚を繋ぐということに興味がある。例えば洋服や音楽やお酒をミックスすることで、フィール・グッドな感覚が生まれる。人生っていうのは、自分にとってどの要素を混ぜたら気持ち良くなるかを探求すること。さらにそれを人と分かち合うことでハピネスが生まれるんじゃないかな」
永野芽郁と坂口健太郎
パンデミックの影響を受け、2年の準備期間を経て開催に至ったという今回のイベント。ゲストには、日本でプラダのアンバサダーを務める水川あさみ、永野芽郁、坂口健太郎に加え、 三浦翔平、北村匠海、森星、トリンドル玲奈、SKY-HI、MIYAVIら、豪華な顔ぶれが一夜限りのイベントを楽しんだ。ホウティンが語る「人々が共にセレブレートし、コラボレートし、クリエイトすることの重要さ」を改めて思い出させてくれる、特別な機会となったようだ。
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