ケンゾー 2023年春夏ウィメンズ&メンズコレクション
Image by: KENZO
アーティスティックディレクターNIGO®よる「ケンゾー(KENZO)」の2シーズン目。2023年春夏ウィメンズ&メンズコレクションがパリ・ファッション・ウィーク期間中に発表された。前回のデビューコレクションに続き、創業者・高田賢三へのオマージュが詰まった和洋折衷のコレクションとなった。
会場となったのは、パリ17区にある学校施設「リセ・カルノ」。天井からは「KENZO」「1970」の文字があしらわれた無数のペナントが吊り下げられていた。観客席にはミニサイズのフラッグが置かれていて、ショーの気分を盛り上げる。音楽はイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)が演奏する「Firecracker」(オリジナル版は1978年発売)など、ティーンエイジャーだったNIGO®が「ケンゾー」を発見した当時の時代性を反映したものだという。
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日本デザイナーならではの強み
今回のコレクションは、アーカイブのシルエットとモチーフを取り入れ、創業者と後継者が共有する「日本的視点からのパリ」を再構築したもの。また、1980年代の日本のDCブランドブームを彷彿とさせるバーシティジャケットなど、日本人デザイナーならではの味付けもユニーク。足元には、草履をアレンジしたラバースライドをコーディネートした。
オープニングを飾ったのはモデルの美佳。また、ショートヘアがトレードマークの樋口可弥子など、日本にルーツを持つモデルの起用が印象的だ。
「ケンゾー」の歴代のラベルをパッチワーク
ベストを彩るカラフルな「KENZO」ラベルは、アーカイブコレクションで使われたラベルを複製したもの。これは、高田賢三がロゴとラベルを再開発することへ愛情を持っていたことに由来するという。様々なフォントやカラー、イラストを取り入れた歴代のラベルには、ブランドのこれまでのヒストリーが刻まれている。
マリンテイストとプレッピースタイル
コレクション全体で際立っていたのは、セーラーカラーやセーラーハット、ボーダーといったマリンテイスト。ジャケットやトップス、スカーフに使用されたカレッジペナントも、ポップなアクセントとなっていた。また、プレッピーなムード漂うカレッジドレッシングもキーワードの一つに。
ピクセル化した花や「Ken Zō」と名付けられた象も
高田賢三の代名詞とも言える花柄やアニマルモチーフも、モダンに再解釈。ピクセル化された花柄で、レトロなデジタル感を演出した。花と動物のハイブリッドパターンも、服やアクセサリーに取り入れられた。
特にキャッチーなのは「Ken Zō」と名付けられた象の刺しゅう。そして「Kenzoo」と名付けられたアニマル総柄のパターンにも、NIGO®らしいグラフィカルテイストが光る。
真のワードローブを意味する「Real-To-Wear」の哲学を反映させたというルックはいずれもウェアラブルで、まさに「日常生活のためのワードローブ」。NIGO®のリミックス感覚を生かした、若々しくポップなスタイルとなった。
会場には、ジェイデン・スミス(Jaden Smith)、アンセル・エルゴート(Ansel Elgort)、ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)、ジェシカ・ビール(Jessica Biel)など、豪華セレブリティが来場。kemioやよしあき&ミチもショーを楽しんだようだ。
kemio
Image by: KENZO
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