FASHIONSNAPの新春恒例企画、経営展望を聞く「トップに聞く 2023」。本年は、アフターコロナにシフトする中で各企業に求められている「イノベーション」をテーマにお送りする。
第18回は、「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPÉ)」や「ビオトープ(BIOTOP)」を展開するジュンの佐々木進社長。昨年のインタビューでは「繭に閉じこもっていた蝶が羽ばたいていく、そんなフェーズになっていく」と語っていた同氏が振り返る2022年と、今年創業65周年を迎える同社がこれから目指す企業像について語ってもらった。

ジュン 佐々木進代表取締役社長
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■佐々木進(ジュン代表取締役社長)
東京都出身。米国留学後、エスモードジャポン修了。イベントプロデュース会社のサル・インターナショナルで国内外のショーの演出や音響などに携わる。1989年にジュンに入社。常務を経て、2000年から現職。
「自主性のある企業」へ一歩前進
―昨年はどんな一年になりましたか?
コロナのピークを抜けて色々なことが動き出した中で、会社の体力を高めるために進めた改革の実りがあったと感じた年でしたね。
―具体的にどんなところに改革の手応えを感じられましたか?
ここのところは人材育成など「ヒト」にまつわることに力を入れてきました。我々は組織上では事業部制をとっているのですが、いいところもある反面、情報共有や職業別のスキルアップといった面でスケールできなかったところがあったので、縦軸の事業部主体で動く日と、事業部の垣根を越えて横軸の職種別のグループで動く日というのを作ったのですが、まさに横軸の組織ではこれまでなかった刺激を与え合ってモチベーションにつながったようで、良い結果が出ました。
振り返ると、僕が入社した1989年頃というのはジュンはあまりイケていない感じだったんですよね。DCブランドが大きくなる中で、ジュンには人気ブランドがあまりなかった。家業ということもあり、2000年の社長就任以降はいかにカッコいい会社にするか、という思いでやってきました。僕の判断で色々な事業を始めたり止めたりという歴史の中で、10年ほど経ってようやく印象としてはだいぶ洗練され、新興の会社と肩を並べられるくらいの提案の質も上げられたと感じています。
でもこれからは僕がどんどんリーダーシップをとってやるというよりは、社員がもっと自主的に色んなことを起こして育っていく会社にしていきたい。そう思っていたところにコロナが広まってしまったんですけどね。でもコロナがあったからこそ、組織の動き方を変えたりと着実に前進できているという実感があります。

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―改革は主にどの部分で好影響を与えましたか?
色々ありますが、特にマーチャンダイジングではプロパー消化率や粗利益が上がったりと実績ベースでも結果が出ましたね。
これはうちだけではなく他の企業でも取り組んでいることですが、いまはファッション小売業界全般でセールを含めた商慣習をいかに変えていくかが重要だと思っていて。僕らとしては「マーケティングキャッシュフロー※」の考え方で数字を見える化したことで、こんなにも費用をかけて消耗戦をやっているんだと気付けた、というのは大きいところではありますね。
※マーケティングキャッシュフロー:値引きした金額をマーケティング費用と捉え、値引きの総額を可視化する独自の指標。
―「ジュンのあり方」を見つめ直したことがコロナ禍のイノベーションになった。
イノベーションって、例えばITや化学の世界では一つの技術が爆発的なきっかけになって変革を起こす、ということはあると思うんですけど、小売の世界は一攫千金的なものはなくて。ほら、よくクイズでだんだん絵が変化してどこが変わりましたか、ってあるじゃないですか。小売の世界ってあれと一緒なんですよね。いかに茹でガエルにならないように毎日の微々たる変化を捉え、会社の強みを正しく理解した上でPDCAを回しながら自己変革できるか。そこに対応できなければ“退場”しなくてはならないですからね。
―佐々木社長が思う「ジュンの強み」は?
まずは幅広い事業体を持っているということでしょうか。その幅広い事業体というのは、大きさも含めてなんですよ。一般的な大手企業は大規模なビジネスは得意でも、インディペンデントな小さい個人商店的なビジネスはなかなか着手できないところがあると思いますが、その点で僕らは割と柔軟に対応できる企業力がある。外部も含めていろいろなクリエイターの方とクリエイティビティを尊重しながらビジネスを成立できている点も他社にはない強みだと捉えています。その他で言うと、工業的にならない品質を提供できているところであったり、直営店を作る力であったり。最近ではECも強化していて、売り上げにも寄与しています。

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―2022年9月期は増収増益で着地しました。
詳しい数字は控えますが、売上高に関しては9%ほど上昇しました。ただ、本当はもっと伸びる予定でした。秋冬商戦の後半で伸び悩んでしまって。
【備考】前期(2021年9月期)の売上高は493億円、収益的には黒字化している。
―天候の影響でしょうか?
もちろん天候は業績にも影響しますが、それを言い訳にするのは職務放棄。単純に新しい提案ができなかったところに要因があると考えていますよ。
―「新しい提案ができなかった」というのは?
市場として、あまりデザインの激しいものではなく、ベーシックで、上質かつアップデートされたものが求められていたと思います。ただ我々としては、そういったお客様の心理を読み切れなかったところがありました。
―初売りの商況はいかがでしたか?
セール品に対するお客様のモチベーションは低いですね。話題性のあるもの、あとは季節を超えて欲しいものが良く動きました。年始にお買い物に出かけられる方は良い意味でミーハーなお客様なんだろうと思うので、そういった方々に受け入れてもらえる商品は何なのか、という逆シナリオを描いていくことが、初売りに限らず求められるのかなと。
―昨年の「トップに聞く」では、「攻める年にする」といったお話もありました。自己採点するなら100点満点で何点だったと総括していますか?
「攻める」と聞くと、たくさんブランドを作ったり、何かしらの話題をたくさん作っていくというイメージがあると思うんですが、先ほど申し上げたように小売の世界は一発逆転のような世界ではありませんから、じんわり、しっかり変えていくという意味での攻めは75点ぐらいですかね。秋冬シーズン後半の不安定さがなければ、もう少し採点は高くなったと思います。

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―秋冬シーズンは値上げを余儀なくされた企業がファッション業界も多かったと思います。
僕らも通年で展開している商品はほとんどないので厳密には値上げではないんですが、平均単価は多少上げざるを得ない決断を迫られました。ただし値上げしたから売れなかったわけではありませんし、逆を言うと、お客様と深く商売する上で客単価を上げていかないといけないとも思っています。
―「客単価を上げていかないといけない」とは?
不特定多数のお客様に向けて商売をしていくのではなく、ある一定の顧客に定期的に買い物をしていただく状況を作ることがすごく重要だと考えています。なので、全ての事業で客単価は重要指標。ただ闇雲に値上げするということではありません。たとえばアダム エ ロぺや「ロペ(ROPÉ)」といった、我々の中では比較的高い価格帯のブランドはより高単価にシフトしないといけないと思うし、一方で、ロペピクニックやビスといったブランドを値上げしてプレミアムな方向にいくのは違う。世の中には経済的な不安を持っている方々がたくさんいますから、その中でもおしゃれを楽しんでもらえるブランドであるためにリーズナブルであるというのは重要なファクターだと考えています。それも社会的使命と思っているので、そこは大切にしたいですね。
―低価格の市場では「シーイン(SHEIN)」などがいま存在感を示しています。ジュンの強みをどのように発揮していきたいと考えていますか?
僕らの会社には「YOU ARE CULTURE.」というスローガンがありますが、カルチャーとは「民度」や「リベラルアーツ」、つまり「生きるための教養」だと思っている。いろいろなカルチャーを知ることで、正しい選択眼や価値観が生まれてくる。弊社はそういうことを提供して、日本社会に役立ちたいという考え方があります。我々なりのものを作ることで、本当に良いものを正しく見分ける眼を持ってほしいですね。実際に、昔は店に行くというのは、ファッションを教えてもらいに行く、新しい発見ができるという意味合いでもあったと思いますからね。
自社企画で新規事業立ち上げへ
―昨年、特に好調だったブランドは?
「ロペピクニック(ROPÉ PICNIC)」「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPÉ)」「ビオトープ(BIOTOP)」ですかね。








「ロペピクニック(ROPÉ PICNIC)」
―3つのブランドの共通項はありますか?
チーム力や現場力、それに加えて決断力でしょうか。ある程度の健康な議論をしながらチームが生き生きと楽しくやっているし、それをまとめていくマネジメントの人たちがちゃんと決断をして進められていますね。
―逆に苦戦したブランドは?
「ビス(VIS)」あたりでしょうか。ビスに関してはリブランディングをしたばかりで、まだ様子を見ているところですが、ブランドのお客様は多くいるので、正しくやればすぐ答えは出ると思います。

「ビス(VIS)」
―好調のブランドの一つに挙げた「ビオトープ」はまさに個の力が活きている事業だと思います。「ビオトープ」のような人を軸にしたビジネスの拡大は検討していますか?
ビオトープは引き続き事業を発展させていける大きな可能性があると思っているし、その他にもいくつかの新しい事業を考えていますよ。今年中にできるのかはなんとも言えないですが、準備は進めているところです。
―新規事業はM&Aも視野に入れていますか?
いえ、M&Aの具体的な計画はありません。基本的には自分たちの企画で立ち上げたいと思っています。M&Aって、そもそもの文化が違いますから。SOPH.は相性が良かったけど、それはもともと同じDNAから生まれているからこそ。結局、お互いがリスペクトできていないと厳しいですよ。買われる側・買う側、それぞれ異なるリスペクトポイントがあり、それがwin-winで初めて成立する。とりあえず金銭目的で売りましたという感覚では支配的になってしまいます。
―ビューティでは「ポロロッカ(Pororoca)」が1年半ぶりに新商品をローンチし、ブランドメッセージもリニューアルしました。
今ではトレンドワードのようになっていてあまり好きではないんだけども(笑)、我々は以前からブランド経営において「パーパス」と「フォーカス」という言葉を使っています。何のために活動しているかを問いながら、付加価値を追求する。その一環で、ポロロッカも事業を見直しました。今月にはスキンケアにとどまらずヘルスケアにも踏み込んだ新しいプロダクトも生まれ、今までにない市場を開拓していけるような方向性がだいぶ見えてきたかなと。
―ポロロッカでは社員の方にアンケートも取られたということで、商品も人に寄り添った提案だと感じました。
人に寄り添うのですが、ブランドや事業である以上は“100%御用聞き”ではない。要するに「お客様に与える価値=自分たちの主張・哲学」ですから、そこがまず大前提です。
―これから伸びしろはある?
そうですね。単独店も出したいと思っています。
―メンズコスメへの興味は?
確かに成長株ですよね。ただ、まだ弊社はビューティに対する基盤がしっかりしていない。アパレルとは勝手が違いますからね。やろうと思っているものを実にする力がどうなのかなと感じます。まずはポロロッカで基礎を作って、商売の仕方を学んでからですね。

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―ゴルフブランドはコロナ禍のブームで好調だったと思います。いま現在はいかがですか?
今も好調ですね。例えるなら「タピオカ」ではなく「パンケーキ」(笑)。一過性では終わらないと思います。ただ、スポーツウェアに関する技術・知見を、会社としてより取得していかないといけない課題意識はありますね。
―ゴルフブームでウェアはカジュアルなストリートテイストが人気を集めました。
ストリートウェアとしてのゴルフウェアの需要は限定的だと思います。「ハイプゴルフ(HYPEGOLF)」もストリートのイメージがあると思いますが、実はストリートスタイルにこだわらないお客様が多く、そういったお客様に売り上げは支えられています。ものづくりもかなりシンプルにしていますから客層にも偏りはないと捉えています。





「ハイプゴルフ(HYPEGOLF)」の内観
―ゴルフウェア市場の課題は?
女性ユーザーがどこまで伸びるかという課題は多少ある気がしますね。市場の伸びや潜在的な需要に対して、ブランドが多すぎるのは事実としてありますから。
―1年で100ブランドほど増えたとも言われていますよね。
その中で選ばれるために何をすべきか。いまゴルフを始めた女性の方々が一過性で終わらないように、業界全体で受け皿をどう作るのかという問題はあります。
―2022年は「サタデーズ ニューヨークシティ(Saturdays NYC、以下サタデーズ)」のカフェの展開に力を入れたいというお話がありました。
大阪の店舗はリニューアルを無事に終えました。東京にも新しい路面店を準備していたのですが、建築条件が合わずに実現できませんでした。いまは早急に場所を探しているところで、今年中には路面店、ビルイン型の店舗など何らかのかたちで出店したいですね。





「サタデーズ ニューヨークシティ(Saturdays NYC)」大阪店 外観
―東京出店が実現できなかったのは残念でしたね。大阪のカフェは出店後の反響はいかがですか?
すごく好調ですよ。売上は2.5倍に伸びました。インスタグラムでのシェアが話題を呼ぶかたちでブランドのファンだけではなく新規のお客様も多いです。
―カフェだけではなくブランド自体も引き続き好調?
そうですね。特にゴルフラインが好調ですね。サタデーズに関しては2023年も引き続き注力していきたいと思います。
SOPH.は「変えないために変える」
―SOPH.では創業者である清永浩文さんの後任として社長に就任し、会長と兼務することが発表されました。今後の方針は?
高収益で伸びているので、今まで通りです。「変えないために変える」ことはあると思いますが、しっかりした現場社員もいますから、緊急の問題は特にありません。

SOPH.が展開する「ソフネット(SOPHNET.)」
―新たに計画していることはありますか?
コロナ禍で多少おざなりになってしまった海外進出を進めたいですね。アジアや欧米など、幅広く検討していきます。
―国内では2店舗閉店するというニュースがありました。
閉店に関しては、いろいろなお取引先様と店舗の在り方を整理した結果です。縮小という意味合いではありません。また違った意味合いでの出店はあるかもしれませんが、現状は今ある拠点の再強化とECを伸ばしていこうと思っています。
組織を導く力をつけるには「自分のモテ期を捨てること」
―今年は65期目(2023年9月期)を迎えます。どんな一年にしていきたいですか?
今まで取り組んできたことは方向として全く誤りではないと思っているので、それを実らせる年にしたいですね。
―ファッション市場の見通しは?
若い人のパワーがより開花する年になると思います。僕が期待しているのは20代。賢くて、野心があり、発想が面白い。特に20代後半の存在には注目していますよ。実際に「ジュンレッド(JUNRed)」はその世代が仕切っていますが、業績も伸びていますし。この世代はまだ表舞台に立っていない人もたくさんいると思うので、社内外問わずどんどん芽が出てきたらいいなと。

「ジュンレッド(JUNRed)」
―今は企業の力に頼らずとも個人で何でも自由に発信できる時代です。
企業も個人も、才能を活かすやり方が多様化していますよね。だから社員でなければいけないことはないと思います。
―ジュンとして若い世代が活躍できる体制は整っている?
まだ途中ですね。僕が作ろうとしている企業文化の中では、「“誰が”言っているかではなく、“何を”言っているか」を大切にしたいと思っています。創業65年の歴史があると社内にも様々な世代の人がいますから、「古いからダメ」「新しいからいい」という価値観ではなく、お客様に対して正しいことを言えているかが基準。そういう意味で、正しいこと・面白いことを提案できれば、しっかり評価される土壌はすでにある。だからこそ、活躍してくれると思っています。

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―若い世代が面白いアイデアを提案しても、組織として採用しづらいという企業も多いと思います。
マネジメント層も、そのアイデアの「どこが新しいのか」を理解しないといけないですし、そのための勉強は必要です。ただ「今までやったことないから」「実績がないから」という、ビジネス的に成り立つかで判断するのはやめた方がいい。その人の既成概念でしかないですから。
「silent」というドラマがヒットしたでしょう。アダムエロペの服を着ていただいて売れるきっかけにもなった作品ですが、脚本家は新人の作家で、なんなら長期ドラマを書くのは初めてだったそうです。その新人作家を起用しようと決めた方がいたからこそ、あのドラマは成功した。起用を決めたその方には「導く力」があったんでしょうね。
―「導く力」をつけるにはどうしたらいいでしょう。
自分のモテ期を捨てることですかね。歳をとってくると、自分が一番よかった時の価値観で固まってしまいがち。ここをいかに捨てて、若い人や価値観の違う人から吸収する姿勢をつくれるかが大事ですよね。僕が一番尊敬するのは藤原ヒロシさん。昔スケボーに乗っていた時代から現在まで絶えず、周囲の人から新しい価値観を吸収しています。しかも常に若い人たちと一緒にいる。自分をアップデートさせるために、この世代は何を考えているのかを感じ続けている。ヒロシさんを見ていると、自分はまだまだだなと思いますよ。
―若者の離職を防ぐための対策は何かしていますか?
根本的な解決策は、人気ブランドがあるかどうか。そのブランド、その会社で働きたいか、それが全ての解決策だと考えています。時代は違いますが、「アー・ペー・セー(A.P.C.)」がすごく売れていた当時、販売スタッフを6人採るのに3000人が応募に来たんですよ。多様性の時代とはいうが、人気のブランドや象徴は必要。それが全ての秘策です。それがないのに、待遇等で離職を防ごうとしても長続きはしないですよね。当然待遇は良くないといけないが、まずは人気ブランドをつくること。そういう感覚で、中長期的に取り組んでいこうと思っています。

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―2023年9月期の増収増益達成の鍵はどんなところにありますか?
やはり大きなイノベーションというより、細かいPDCAを愚直に回すことが重要。それに加えて、新規事業を進めていきたいですね。
―ジュンだけではなく各社同様ですが、コロナ前の業績水準にはまだ戻っていません。
セールをたくさんやって無闇に戻したりするのは意味ないと思っています。前期(2022年9月期)は改革をしてお客様に支持される力がよりついたからこそ、収益性も向上したと受け止めています。出店を拡大しながらこのサイクルをうまく回して、コロナ前を超える売り上げになっていなければいけないし、それを目指している。2〜3年のうちに、そのレベルに持っていかないといけないと思っています。
(聞き手:伊藤真帆、福崎明子)
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