Image by: 横堀良男
東南アジアの最新情報を綴るコラム「ジャラン ジャラン アジア」。1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーのほか、ポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店などを行う横堀良男氏が現地の情報をレポートします。
(文・横堀良男)
「海外出張・海外旅行なんてまだ無理!」と思っている人も多いと思います。東南アジア圏内では、海外出張も海外旅行も今年から本格的に再開し、特に4〜5月にかけて本格的に国境が開き、一部の国際線ではコロナ前のような状態に戻っているようにも見えるほど混雑しています(特にバリ島は活気を取り戻しつつあると感じます)。
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こういった話になると「やっぱり日本は遅い!早く国境を開けるべき!」と憤る人がいます。確かにそう思うこともあります。しかし、私が見たデータによるとコロナでの死者数が世界一少ない国は日本でした。その面では保守的で良かったのかも、と思うこともあります。とはいっても、日本も早く外国人旅行者が来られるようになると良いですよね。
今日は、コロナ禍での海外出張・海外旅行の行き方についてお話ししたいと思います。しかも、「いかに安く行くか」という条件付きで書きます。
1-入国条件
そもそも現在は、普通に海外旅行に行くことができるのでしょうか。結論から言うと、もう行けます。その上でワクチン接種は必須?PCR検査はどうすれば良いの?海外旅行保険は?など様々な点が気になると思います。
一般社団法人日本海外ツアーオペレーター協会さんのウェブサイトが、国ごとのワクチン接種回数やPCR検査などについてめちゃくちゃわかりやすくまとめてあるので、参考にしてください。
一般社団法人日本海外ツアーオペレーター協会:東南アジア/アジア7ヵ国の隔離免除・入国条件等について
<ワクチン>
基本的にはどの国もワクチン2回以上の接種を義務付けています。2回以上接種した場合は隔離不要で、1回以下の方は自主隔離が必要となるか、入国が不可となることがあります。全く未接種の人は、現状の条件からすると渡航はしばらく現実的ではないと思います。反対に2回以上接種している人は、今すぐに行けるということです。
<PCR検査>
ほとんどの国で渡航時(入国時)のPCR検査は不要になっています。
<海外旅行保険>
国によっては、海外旅行保険を義務付けています。今はネットで加入できます。日数によりますが、旅行や出張の日数だと1週間くらいでしょうから、数千円〜1万円くらいが相場でしょう。
2-フライトチケット
石油関連の価格高騰により、フライトチケットも高騰しています。私のフライトを例にするとすれば、今年1月のフライトでは東京〜インドネシアのジャカルタのJAL便の直行便の往復で8万円ほどでした。現在は、同じ便で14万円以上します。2倍までいかないにしても、4割増です......。高い(泣)!
そこで、鬼のようにケチな私が、最安でフライトチケットを購入する方法、安く済む方法を書きます。
全LCCにメンバー登録!
まずはLCC(格安航空会社)を利用します。東南アジア行きの国際線があるLCCは全てメンバー登録します。Air Asia、Scoot、Jetstar、Cebu Pacific、Zip airなどなど。メルマガでセール情報などが届くことがあり、それらを見逃さないことが重要です。
セールのスケジュールに合わせて渡航する
旅行・出張のスケジュールは、セールのスケジュールに合わせて渡航します。「LCCjp」でセール情報を常にチェックします。
LCCjp:セール情報
安いフライトチケットを買うために、多少のスケジュールも犠牲にしますが(リモートワークで海外でもかなり仕事はできるようになったと思います)、この場合どれくらい応用的にフライトチケットを買えるか、が重要でしょう。私のオススメはLCCで片道ずつ買う方法です。
例えば、
東京→シンガポール→バンコク→東京
東京からシンガポールはZip Air、シンガポールからバンコクはJetstar、バンコクから東京はAir Asiaで飛びます。これだと、最安スケジュールなら5万円台で、2ヶ国を回ることも可能です。
スーツケースを持っていかない
LCCは追加で契約しないと、大抵7kgまでのバッグ機内持込のみになります。そのため、1週間の渡航を7kg以下に収めることができれば、あなたもプロ渡航者の仲間入りです!
ラップトップの重さが約1.2kgありますから、ボトムは定番のもので、下着類はクリーニングやコインランドリーで回します。重量に影響しそうなものは、現地で調達しても良いと考えます。また、機内持ち込みにはルールがありますので注意してくださいね。
3-ホテル
最後に、宿泊先について説明します。いつも「ホテルはどうしてるの?」と聞かれます。ほとんどは適当なビジネスホテルかAirbnbです。
ちなみに、ホテルの場合は当日に予約します。直前だと割引になってることが多いためです。家族旅行であればホテルに拘りたいですが、一人で行く出張となれば、メインは市場調査や商談でしょうから、それなりに綺麗なベッドがあって、Wi-Fiがあれば良いと思っています。
コロナ禍になってから、海外出張や海外旅行は、しばらく行けないものとなりました。現在も感染者数が増えており、またもや終わりが見えなくなってきていますが、ルール上は自由に渡航ができるようになりつつあります。今年に入ってからは「いつぐらいには自由に行けますかね?」と聞かれたり、「そのうち落ち着いたら行こうと思います」なんて声も聞きます。
いやいや!今すぐ行った方が良いですよ。どうしようかと悩んでいる間に、時間が経ってしまい、海外なんて行かなくなってしまうでしょう。また私の東南アジアの友人たちは、出張と旅行がごっちゃになっています。厳密には出張に行ったついでに遊んでいます。東京の展示会に来た際には、その足で大阪や北海道に行ったりして、出張+旅行を楽しんでいます。
日本人は真面目過ぎて、出張スケジュールをギリギリに組んで、必要最低限のスケジュールで帰国してしまいます。真面目で素晴らしいことはこの上ないのですが、常夏の東南アジアに来たら遊びながら、観光マーケットがてら何かヒントを得られるかもしれませんよ。
会社勤めの人は、会社の経費で遊ぶなんて怒られそうですが、個人事業主やフリーランス、学生はそれくらいのテンションでひとまず海外に飛んでみても良いのではないでしょうか?ネットに書いてあることだけ読んでいても、本当のことは何もわからないですよ!と、ネットに書いてみます。
東京都江東区出身。高校在学中からアパレル業界で働き始め、 その後、アッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。27歳で若手ブランドの営業代行業、showroom SIDEを設立、代表に就任。 32歳で海外進出、現在は1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーとして活動。 日本からアジア・アジアから日本のポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店も行う。
■コラム「ジャラン ジャラン アジア」バックナンバー
・vol.1:そうだ、東南アジアで生きていこう。借金抱えて自分探しの旅
・vol.2:高級モールは世代交代?ジャカルタのアシュタはなぜ成功したのか
・vol.3:なぜ東南アジアでは合同展示会が少ないのか
・vol.4:イスラム教徒のファッションは?人気の新興3ブランドも紹介
・vol.5:シンガポールのストリートシーン、人気のブランド紹介
・vol.6:業界人はここに行くべき!シンガポールのおすすめスポット
・vol.7:実は進んでる?フィリピン マニラのファッション事情
【最新話はこちら】
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