文化服装学院ファッション流通科のMANAMIさん
Image by: FASHIONSNAP
新型コロナウイルス感染拡大による社会の混乱は未だ続き、学生の多くは自宅でのオンライン授業を余儀なくされている。同級生との交友すら満足にできない日々が続く中、ファッション業界の未来を担う服飾学生は何を思っているのか。文化服装学院の2年生でファッション流通科 リテールプランニングコースを専攻し、卒業後はryo matsumotoのセレクトショップ「ハウデー(HOWDAY)」に勤務することが決まっているMANAMIさんに話を聞いた。
ーそもそもMANAMIさんはなぜ文化服装学院に?
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バイヤーになりたかったからです。ファッション流通科は服を作るための勉強ではなく、服を売るための勉強をする。リテールプランニングコースはバイヤーやセレクトショップのオーナーになりたい人向けのコースで、バイヤーになりたい私にとっては魅力的でした。
ー今の2年生の代は入学した時から今までずっとコロナの影響を受けていますね。
予定より2ヶ月遅れの6月に入学して、入学のオリエンテーションとかもなくてすぐに授業が始まりました。ですが、緊急事態宣言の影響ですぐにオンライン授業に。入学から今まで、だいたい8割くらいがオンライン授業です。
ーオンライン授業はどうですか?
流通科は座学の授業が多いので影響は少ない方だと思います。でも実験を行うはずの授業もオンラインだったので、先生が実験をする様子を動画で見るだけでした。オンラインでも出来る授業はあると思いますが、実験とかは自分でやらないと意味がないのではと思います。服装科の友達は、家ではパターンを引くための広いスペースが確保できないので机が広いカフェに行ったりしています。強いてオンライン授業のメリットを挙げるなら、授業で分からなかったところを動画で見返すことができる、ということくらいですかね。
教科書と授業ノート
ーオンライン授業ばかりで友達ができないという話を聞きますが。
高校の頃からの親友とたまたま同じクラスになったので友達が全くいないということはなかったです。でもやっぱりオンライン授業だと友達は出来にくいと思います。入学してから出来た友達は、登校日に中庭で話して仲良くなった人ばかりなので。1年生の時は特にオンライン授業が多かったので、同じクラスでも顔と名前が一致しない人も多いです。
ー勉強はもちろんですが、友達との出会いは重要ですよね。
同世代で自分と同じくらいファッションに対する熱量を持った人と出会えることは、服飾学校に行くことの大きなメリットの一つだと思います。その中でお互い刺激し合いながら成長できるし、学校において友達との出会いやイベントというのは勉強と同じくらい大事だと思います。
ー去年は文化祭やファッションショーは中止でしたが今年は実施する?
まだ未定ですがおそらく今年もできないと思います。リテールプランニングコースは授業の一環で、文化祭に移動型のセレクトショップ「リテント(RE・TENT)」を出店するというのがあります。今準備中なんですが、今年はオンラインで商品を売るという形になりそうです。
ー文化服装学院に入学して良かったと思いますか?
先輩から聞くコロナ以前の文化服装学院はすごく楽しそうでした。でも現状、授業はオンラインで文化祭もファッションショーもないのに学費もコロナ以前と同じ額を払っている、となると入る意味はなかったかもと思ってしまうのが正直なところです。
MANAMIさんのYouTube
ーハウデーではウィメンズウェアのバイイングを担当。バイヤーになりたいという夢が叶いますが、今後の目標などはありますか。
自分の好きな「ワイ・プロジェクト(Y/PROJECT)」や「アワーレガシー(OUR LEGACY)」などの海外ブランドの取り扱いを増やしたいなと思っています。あとはryoさんに言われた目標である、ユーチューブのチャンネル登録者数2万人のために頑張りたいです。
ーMANAMIさんはファッション業界の未来は明るいと思いますか?
暗くはないと思います(笑)。他の業界と比べてしまうと難しいかもしれないけれど、結局自分の好きな事なので。私自身、いずれはファッション業界を引っ張る存在になりたいとも思っていますし。コロナで悪いことばかり嘆いても仕方ないですし、みんな状況は同じだと思うので。とにかく目の前の事に全力で取り組んで行こうと思っています。
(聞き手:志摩将人)
■MANAMIさん:YouTubeチャンネル
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