マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)が手掛ける「ディオール(DIOR)」が、パリファッションウィーク2日目の9月27日、2023年春夏コレクションのランウェイショーを特設会場で開催。このショーは、中国で展開する「バイドゥ(Baidu)」のメタバースプラットフォーム「Meta ZiWU」上でも公開された。
キーモチーフはパリの地図
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今回の着想源になったのは、メゾンのアーカイヴである1950年代初頭のスカーフ。その裏側にプリントされた、モンテーニュ通り周辺を描くパリの地図がキーモチーフとなった。
ショーの会場は、古地図の中にも描かれていたチュイルリー公園。フランス王アンリ2世の王妃 カトリーヌ・ド・メディシス(Catherine de Médicis)によって作られたこの場所は、パリ市内にある最古の庭園だ。カトリーヌはイタリア出身で、ハイヒールやコルセット、ブラーノレース(ブラーノ島の伝統的レース)といった文化をフランスにもたらしたことでも知られる。そんな彼女のイノベーションが、今回のコレクションに取り入れられた。
フランスの宮廷ファッションをモダナイズ
コレクションの中でも目を引いたのは、宮殿で着用されていたようなクリノリン・スタイル。そしてコルセットやゴールドの手袋、花の刺繍などバロックの要素を現代的に解釈したルックが多数登場した。
一方で、ディオールのカナージュを施したフーディ、デニム、トレンチコートなど、ウェアラブルなルックも提案され、キウリの絶妙なバランス感を印象付けた。
会場のセットは段ボールで作られた洞窟
会場の装飾を担当したのは、アーティストのエヴァ・ジョスパン(Eva Jospin)。エヴァはパリを拠点に活動するアーティストで、ドローイングや刺繍、彫刻、インスタレーションなど様々な作品を発表している。今回はバロック様式の宮殿を洞窟のように再現した神秘的な空間を作り上げたが、よく見ると全て段ボールでできており、観客らを驚かせた。
また、ショーを盛り上げたのはダンサーたちの存在。ヌードカラーの衣装を纏った男女がランウェイの傍ら、生命力溢れるパフォーマンスを披露した。この特別な舞台を作り上げたのはダンサー・振付師でもあるイムレとマルネ・ファン・オプスタール(Imre & Marne van Opstal)のデュオ。キウリは「このコレクションは、創造性の芸術としてのファッションへオマージュ」だと語っている。
BLACKPINKのジスなど豪華ゲストが来場
客席には、ブランドのミューズを務めるナタリー・ポートマン(Natalie Portman)や、グローバル アンバサダーでありBLACKPINKのメンバーであるジス(JISOO)、ASTROのチャ・ウヌ(Cha Eun-woo)などの姿も。女優の中村アン、kemio、よしあきとミチ、AMIAYAらも来場した。
BLACKPINKのジス
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