ドリス ヴァン ノッテン 2023年秋冬メンズコレクション
Image by: Imaxtree
「ドリス ヴァン ノッテン」が1月19日、2023年秋冬メンズコレクションをパリにて発表した。テーマとなったのは、レイヴ・カルチャーにおける自由と自己表現。そして動植物のモチーフだ。
動植物の華やかなプリント
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ベースになったのは、ドイツの博物学者・地理学者であるアレクサンダー・フォン・フンボルト(Alexander von Humboldt)による自然界の研究。19世紀初頭に発表された彼の著作などをインスピレーション源に、自然環境との深い繋がりにオマージュを捧げた。プライベートでも植物をこよなく愛するドリスらしいクリエーションと言えよう。
シャツやニット、ジャケットには、ベルギー国立植物園のライブラリーの図画から着想を得たイメージがあしらわれた。とぐろを巻くヘビや羽を広げたワシ、タイガーリリー(オニユリ)といったモチーフが精緻なタッチで描写され、重量感のあるブーツは探検家のイメージとリンクする。
ベルギーの実験音楽家によるライブ
また、音楽の要素も大きな鍵に。ステージに登場したのはベルギーの実験音楽家、ランダー&アドリアーン(Lander & Adriaan)だ。数々のバンドで活動するドラマーのランダー・ギスリンク(Lander Gyselinck)と、「ポムラッド(Pomrad)」名義でも知られるアドリアーン・ファン・デ・ヴェルデ(Adriaan Van De Velde)が、特別なライブパフォーマンスを披露。90年代のアンダーグラウンド・ダンスとクラシックジャズを融合させ、会場を圧倒した。
コレクション全体は丁寧なテーラリングが中心となっていたが、カーゴパンツやマルチポケット・アウター、オーバーサイズのパファージャケットといったカジュアルなアイテムも印象的。波打つようなサイケデリック・パターンも取り入れられ、レイヴ・カルチャーの影響を感じさせた。
繊細かつ芸術的なディテール
チェーン細工や刺繍、リボンなど、繊細に彩られたルックは美しくロマンティック。さらにドレープショルダーや細いウエスト、ゆったりとしたラグランスリーブが、流れるようなフォルムを描く。芸術性の高いディテールはドリス ヴァン ノッテンならではだが、クラブにもまとっていけそうな肩の力が抜けたスタイルでブランドの新たな可能性を示唆した。
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