
Image by: © 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.
本年度アカデミー賞に史上最多13部門14ノミネートされている映画「ラ・ラ・ランド」が2月24日に公開されます。前哨戦のゴールデングローブ賞では作品をはじめ主要7部門で受賞し、ショーレースを頭一つリードしている本作。時代設定は現代ですが、1940年代のハリウッドの黄金期を彷彿とさせる舞台芸術や衣装がストーリーや音楽を引き立たせ、作品にクラシックなミュージカル映画としての厚みを加えています。今回、公開に先駆け試写会で本編を鑑賞した記者が、ファッションの視点から作品の魅力を紐解きます。
関連ニュース>>ポップな色使いは日本映画のオマージュ?「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督が来日(2017年1月27日)
①舞台はファッション界からも熱視線の「LA」
映画のタイトルでもある「ラ・ラ・ランド」とはロサンゼルス、主にハリウッドの愛称。そして「夢の国」という意味もあるそう。このロサンゼルスを舞台に、夢を叶えるために奮闘する女優志望のミア(エマ・ストーン)とジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の2人のストーリーが繰り広げられます。劇中の要所要所ではグリフィス天文台や1949年から続くジャズクラブ、レドンドビーチの灯台カフェなどロサンゼルスの隠れた名所で撮影が行われました。



作品の舞台となったロサンゼルスは、昨今ファッションとの結びつきが強まっているエリアでもあります。ここ数年でもをはじめ、や、ロサンゼルス近郊のパームスプリングスでショーを行なったなどロサンゼルスでコレクションを発表するブランドが急増。また、「3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)」のでは、60年代から70年代のヴェニスビーチのボヘミアンカルチャーをテーマに、また、つい先日では「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」がを同じくヴェニスビーチで行なっています。セレブの集まるハリウッドとファッションの結びつきは以前から根強くありますが、ロサンゼルスの街が持つ空気感や雰囲気をインスピレーションソースとして用いるブランドが最近一段と目立っているようです。
②日本の映画にオマージュ?ビビッドな色使いに注目
作品全体に広がるビビッドな色彩感覚も特徴的な「ラ・ラ・ランド」。作品冒頭の渋滞の中でのミュージカルシーンやミアがルームメイトたちとパーティーに出かけるシーンでは赤・黄・青と原色のカラードレスが多く登場し、スクリーンを彩ります。先月来日したデイミアン・チャゼル監督は「無意識のうちに鈴木清順監督の『東京流れ者』のポップな色使いが作品に反映されているかも」と隠れたエピソードを披露していました。

③着替えは計100回、衣装担当が語る主人公2人のイメージ
主人公のミアとセバスチャンは作中それぞれ約50回ほど着替えを行なったといい、衣装にも注目したい本作。衣装担当のメアリー・ゾフレスは、劇中の衣装に関して「シェルブールの雨傘」「バンド・ワゴン」「有頂天時代」など往年の名作ミュージカルからインスピレーションを受け、「古典的なミュージカルのように全編を色で溢れさせることを目指した」と語っています。ミアの衣装で、作品のハイライトとなるタップダンスのシーンでの「黄色のドレス」は、2人のロマンスの初期段階を象徴するために"少女らしさ"を意識したセレクトに、また、バリスタブラウスやホルタードレスは、1940年代に活躍した銀幕スター イングリッド・バーグマンが着用したシルエットを参考にしているそう。


一方、セバスチャンの衣装についてゾフレスは、「少し風変わりな服で上品さを強調し、成熟した特別な人物に見せるために、ほとんどがオーダーメイドで、伝統を感じさせる細身のシルエットの服を着せた」と解説しています。セバスチャン役のライアン・ゴズリングは、オープニング・シーンの濃い茶色のスーツからロイヤルブルーのスポーツコート、そしてバンドのツアーでの全身黒の衣装のほか、40年代に人気があった黒白のツートンカラーの靴を粋に履きこなしています。


④今年のトレンドモチーフ?ノスタルジーを感じさせるクラシックカーやネオンサインも
劇中にも何度か登場する主人公のセバスチャンの愛車は、1980年代のビュイック・リヴィエラ・コンバーチブルという車種。クラシックカーはでも用いられるなど今シーズン人気のモチーフです。クラシックカー同様、作中に登場するカフェやジャズバーの店頭を彩るネオンサインにも注目。昨年末に行われたではクラシックカーとともに、「MOTEL」や「DRIVE IN」と書かれたネオンサインがノスタルジックな雰囲気を演出する舞台道具として使用されたりと、今年のトレンドモチーフが散りばめられています。

■ ラ・ラ・ランド
2017年2月24日(金) TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー
提供:ポニーキャニオン/ギャガ
配給:ギャガ/ポニーキャニオン
監督・脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンド、ソノヤ・ミズノ、J・K・シモンズ
公式サイト
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