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2021年通期も前年を上回って着地へ
ーサステナビリティとビジネスの「共存を大前提に、どうきれいな円を作っていくかが大事」とおっしゃいましたが、ビジネス拡大の具体的な手法は?
事業の立ち上がりの商材はアパレルがメインでした。当時、ブログや雑誌メディアとの連携、関係性があり、F1層の女性に向けたプロモーションが得意だったことから、培ったノウハウを活かして、事業を拡大できないかと考え、そこから、美容商材に切り替え、化粧品やヘアアイロンで勝負しました。そしてシャンプーヘアケアやボディケアアイテム、飲料など、女性、男性、年齢に関係なく使用いただけるアイテムを拡充したことで、ビジネスが拡大したと思います。
ボタニストの例で申し上げますと、生活者の購入意向調査などから、シリコンとノンシリコンそれぞれの利点を活かした商品開発を大前提に、2015~16年当時、ECが拡大する中で生活者の購買行動を見極め、インターネットショッピングモールで売上を作ることがまず第一だと考えました。加えて、日本に上陸したばかりのインスタグラムでの発信も同時に行ったことで認知拡大に繋がったと思います。ショッピングモールでの売り上げ実績やデジタル内で露出が増えることで、ドラッグストアやバラエティショップなど小売店からお声が掛かるようになり、オンラインだけではなくオフラインへと配荷が広がりました。
I-neの強み
トレンドキャッチ力:最先端のAI予測システムやトレンドを掴む専門集団が活躍
ブランディング:ブランド立案から顧客体験までのブランド表現を最大化、コミュニケーションを設計
スピードと品質:トレンド先行型アプローチで時流を捉え高速で商品化。高品質を掛け合わせ、商品価値の最大化を実現
マーケティング:オンラインに特化したデータドリブンマーケティングで商品価値の向上や新規ユーザーの獲得
商圏:卸を通じた流通先国内約6万件、オンライン購入者累計数百万人、SNS会員数数千万人
業績は、直近の2021年通期も前年を上回って着地する予定です。事業の中心がヘアケア商材ですが、この業界自体が、コロナによるおうち時間の充実もあり、2020年に比べ上向きに成長していることもありますが、弊社も順調だと思います。
1人の100歩よりも300人の10歩、20歩
ー2022年の戦略について教えてください。
新ブランドを複数発表する予定です。生活者のニーズを汲み取った、時代に寄り添うブランドを展開する予定です。そして、スキンケア領域も強化していきます。
サステナビリティに関しては、これまでボタニストで進めてきた森を守る活動をはじめとして、さらに加速させていく予定です。植林保全活動に関しては、近年、プランテーション開発などによる再生可能でない森林伐採が加速し、気候変動や生物多様性の保全、原住民の生活への影響の観点も含め対応が求められており、重要な課題であると認識しています。ただこういったサステナビリティの活動は、1社、1人ではできることに限りがあります。競合、異業種問わず、他社と協力していくことも重要ですし、また行政とも連携していく必要があると考え、そのために働きかけていきたい。一方で、社員のサステナビリティに対するリテラシーをどう向上させるか。私の100歩よりも社員約300人の10歩、20歩が大きい。社員全体にフィロソフィーとしてサスティナビリティを浸透させていく必要があると考えています。
おうち時間の増加でヘアケアやボディケアはニーズが拡大する
必要な人材は「カオスプレーヤー」
ー御社にとって必要な人材とは?
一言でいうと、「カオスプレーヤー」ですね。どういう意味かというと、基本的には千差万別いろんなことがある環境でも、それを楽しめる人。好きな仕事、好きじゃない仕事、好きな人、好きじゃない人…。それぞれにそれぞれの良さがあり学びがあると思うんです。だからなんでも楽しめて、そして人に対してリスペクトを持って接することができるかでしょうか。
ー最後に、藤岡取締役の個人的なサステナビリティについて教えてください。
今履いている靴がリサイクルマテリアルで作られた製品なのですが、基本的に新しいモノを購入する場合は、サステナビリティを意識したアイテムを選ぶようにしています。車も次に買い替える場合は電気自動車がいいかなと思ったり。ただ先ほども言いましたが、私一人では限界があります。われわれの強みである共感マーケティングを通じてさまざまな企業や人を巻き込み、サステナブルな社会の実現を目指したいと思います。
(聞き手:福崎明子)
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