滝来淳子 SUQQU マーケティング部 部長、原田朋実コミュニケーションチーム マネージャー
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2003年9月に誕生した「スック(SUQQU)」が、今年20周年を迎える。“諭吉ファンデ”の名で広まった「エクストラ リッチ クリーム ファンデーション」(2016年誕生当時)をはじめ、スキンケアとメイクの礎となる整った肌へと導くための独自のメソッド「顔筋マッサージ」など、ユニークでありながら「使えば必ず良さが分かる」アイテムとメソッドでファンを増やしてきた。インバウンド全盛期はカウンターに海外客が押し寄せていたことも記憶に新しい。コロナ禍では人気アイシャドウのリニューアルが大きな話題となり、SNSには愛用者によるリアルなスウォッチ投稿で“バズ”が発生。そしてコロナを経て、20周年の集大成として、クリームファンデーションの4代目「SUQQU ザ ファンデーション」を発売するなど、進化を続ける。
ここまでの成長の軌跡は?「順調なことばかりではなかった」と語る滝来淳子 SUQQU マーケティング部 部長と、同じくマーケティング部の原田朋実コミュニケーションチーム マネージャーに、誕生からの20年とこれからの進化について、7つのキーポイントからひも解く。
目次
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1:清潔な美しさを引き出す「顔筋マッサージ」という独自の視点
ー2003年のデビュー当時から現在にいたるまで提案している「顔筋マッサージ」ですが、なぜこれをブランドの軸のひとつに置いたのでしょうか。
滝来淳子マーケティング部 部長(以下、滝来):ブランド誕生の初代クリエイターは、映画をはじめとする映像の世界で活躍するメイクアップアーティストでした。映画やドラマは長時間の撮影や同じシーンを別の日に撮影することがよくありますよね。そうすると常に肌のコンディションと同じように保たないと前のシーンとつながらない。それでその方は同じコンディションにするために、俳優さんのメイクの前に必ずマッサージをして、肌のツヤ・ハリ感や顔の印象を整えることががルーティーンだったと。映像の世界で「動」の美は、日々動き続けている私たちにも通ずるところがあります。人の顔を本当の意味で「素」の状態に戻し、真に清潔な美しさを得るためのメソッドとして生まれたものなのです。「動き続ける美」は今でもブランドのDNAとして追求し続けているものですね。
ー土台によってメイクのノリは左右されますもんね。
原田朋実マーケティング部コミュニケーションチームマネージャー(以下、原田):その通りで、まず顔筋マッサージで人それぞれのベストな状態に持っていく。すっきりした小顔印象とヘルシーな血色感とツヤ感を生むためのマッサージは、当時から今にいたるまで、スックを知っていただくきっかけになっています。
ー当時他のブランドでもマッサージアイテムは販売されていたと思いますが、何がお客さんに響いたのでしょうか?
滝来:やってみていただけると分かると思うのですが、しっかりと圧をかけていくのが気持ちがいいです。マッサージといえばやさしくなでる、というのが定説だった時代に、筋肉や骨格、リンパ、血流にアプローチする力強い手技である顔筋マッサージは当時もセンセーショナルだったと聞いてみます。力強いと聞くと、摩擦や肌への負担が気になる方もいると思いますが、ぎゅーっと滑らせるというよりは、圧をかけながら流していくイメージ。そして、専用のマッサージクリームは、顔筋マッサージ用に3段階に変わる最適なテクスチャーを開発し、肌への摩擦を軽減するための厚みや指どまりの良さ、うるおい感、豊かな香りも細かく設計しています。お客さまの口コミによって広まり、一回体験すると病みつきになると言ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。
ー当時の客層はいかがですか?
滝来:デビュー当時は40〜50代の方が中心でした。あの頃は「若々しく見えること」が大きな価値観としてありましたが、「すっくと立つ」のコンセプトを掲げたスックでは、年齢に抗うというわけではなく、自分が今持っている美しさを見つめて、自信を持って前に進もうというニュアンスを含んでいました。そこに共感してくださった方々が多くいらっしゃったのだと思います。
ークリエイター視点のテクニックを一般の方が使いやすいように設計したアイテムは、“かゆいところに手が届く”ものばかりでしたね。
原田:「アイラッシュ カーラー」は元々店頭でのタッチアップ用のツールでしたが、お客さまからの評判を受けて商品化しました。パッケージの底に印字された「SUQQU」のロゴが透けて見えるほど透明な「クリア ヴェール パウダー」は、誕生時のキャッチコピー「うらぎりもの SUQQU」を体現する、美容業界の常識を覆す発想のアイテムでとても人気だったと聞いています。
2:厳しい時代を乗り越え、ブランドリフレッシュで「名品」が誕生
ー2010年にリブランディングされましたが、この時はどう生まれ変わったのでしょうか。
滝来:時代としてはちょうどリーマンショック後で、化粧品業界のみならず、社会全体が堅実なムードでした。当時のお客さまのニーズや社会情勢に合わせ、クリエイター先頭のスタイルではなく、チームでクリエイションをする体制へと変更しました。華やかに着飾るよりも、コンサバティブできちんと収まったメイクアップが主流だったように思います。製品も今で言う「使いやすい」「失敗しない」といった仕上がりのものが多かった印象です。
原田:それがお客さまのニーズにあったもので、どちらがいいと言うことではないのですが。同系色で使いやすいアイシャドウパレットや、下地いらずのファンデーションなど、「時短」のニーズもあったかと思います。
ーその後、震災もありましたし、どのブランドも厳しい状況でしたね。スックでは2016年に改めてブランドリフレッシュをしていますよね。
滝来:世情的にも、前を向いていく気運が高まっていた時ですし、そこに合わせてブランドとしてもチャレンジをするタイミングでした。元々のコンセプトは変えずに、大人が少し遊べるような、いい意味で期待を裏切るカラーパレットや使用感の製品開発に注力していきました。
原田:現在好評をいただいている4色アイシャドウ「シグニチャー カラー アイズ」の前身である「デザイニング カラーアイズ」や、グラデーションカラーが特徴的なチーク「ピュア カラー ブラッシュ」が生まれたのもこのタイミングで、現在のブランドを支える「名品」がたくさん誕生しました。
3:初代 諭吉ファンデが誕生 「皮脂さえも味方につけた、移り変わるツヤ」
ー初代「諭吉ファンデ」の「エクストラ リッチ クリーム ファンデーション」が登場しました。当時1万円台のファンデーションは珍しかったのではないですか?
滝来:市場としてはそうかも知れません。ただ、スックの商品開発では、まず原価や生産性は一旦置いておいて、とにかくいいものを作るのが最優先です。「こういう使用感・仕上がりのためには何が良いのだろう?」がスタート。もしかしたら、当時の営業チームからするとこの価格設定は「売りにくい」と感じるところは少なからずあったかもしれません。
原田:平均価格よりは確かに高いかもしれないですが、当時のメンバーは、それでもお届けする価値があると考えたんだと思います。一度使っていただければ絶対良さが分かると確信していたんじゃないでしょうか。
ー改めて、製品の特徴はなんでしょうか。
滝来:一番のポイントは、ツヤ感が時間とともに移り変わることです。日々、表情は刻々と変化しますから、鉄壁のように崩れないのはむしろ不自然なのではないかというのがスタートで、「人間生きていれば皮脂がでる。その皮脂を味方に取り込んで、美しいツヤへと昇華させること」を目指しました。そこで生まれたのが、時間と共に3段階に変化するツヤ感。つけたてはフレッシュで透けるようなツヤ感、徐々に肌になじみ、より配合したパールの輝きが強くなります。そして時間が経ち、皮脂ともなじんでいくと、なめらかで透明感のある印象のツヤ感になっていくんです。
原田:私も使ってみて、「時間が経っても美しい」仕上がりは、必ずしも「ずっと崩れない」ことだけが正解ではないんだなと実感しました。
ー本当に「使えばわかる」ユニークな使用感ですよね。1万円のハードルがありながら、実際に発売してみると大ヒットしました。
滝来:ありがたいことに、多くの方に好評をいただきました。「諭吉ファンデ」という言葉も、ブランドからは一切発信したことはありませんが、口コミで自然と生まれ、それまでスックを知らない方にまで一気に広がりました。ここまでの人気になったのは、ファンの方々の力が非常に大きいです。
4:行列が行列を呼んだ、インバウンド&SNS全盛期
ーちょうど同じ頃、インバウンドでの人気も高まっていたと思うのですが。
原田:そうですね。中国のお客さまの「爆買い」ブームが過熱していたタイミングも同じ頃だと思います。店頭では行列が行列を呼ぶような状態で、その売れ行きや欠品情報などを見て、国内のお客さまがさらに興味を持ってくださったというのもありました。
ー以前から、スックはあまり大々的なプロモーションを行っていない印象ですが、なぜここまで人気になったと考えていますか?
滝来:海外のお客さまで言うと、品質の高さで注目していただいたり、ブランドデビューから続く、和のエッセンスを取り入れた色の名称で興味を持っていただいたりと、入り口はさまざまです。特に中国のお客さまからすると、漢字の色名によってムードを感じ取れて、世界観に親近感を持ちやすいというお声もいただきます。
原田:多数のベストコスメ受賞による話題感も大きな要因の一つですが、時代背景としてSNSが伸長が全盛を迎えたタイミングでもあったので、熱心なファンの方々がレビューを投稿してくださったり、「諭吉ファンデ」のように独自のキーワードで紹介してくださって、“バズ”が生まれたりと、たくさんの方が話題にしてくださったことも、ここまで来れた理由だと思います。
5:ラインナップ拡充で若年層を獲得
ーブランド誕生当時と比べて、最近は若年層のユーザーも増えている気がします。
滝来:ユーザー視点やニーズの分析を商品開発に取り入れるようになった結果だと思います。新規や若年層の方にも手に取っていただきやすいように、ラインナップ全体で価格にメリハリをつけたんです。マーケティング視点を取り入れ、リップは3000円台後半から用意したり、アイシャドウもポイント使いしやすい単色アイテムを販売したり、ラインナップを拡充したところ、以前にも増して新しいお客さまにも購入いただけるようになりました。
ー新規の方はリップから入ることが多いですか?
滝来:若い方は特にリップやアイシャドウが多いですが、コロナ禍の2021年に発売したチーク「メルティング パウダー ブラッシュ」(現在は販売終了)も好評でした。大切な方へのギフトとして選んでくださる方も増えているようです。
原田:実は昨年発売した「ザ リクイド ファンデーション」は、価格が1万円台でしたが、これまでで最も20代の新規のお客さまを獲得できた商品なんです。
滝来:感度が高い若い方が、憧れを持って、スックの1万円のファンデーションを購入してくださるっていうのは、私たちにとっては本当に嬉しいことでした。
ープロモーションで若年層向けの施策を打ったりもしているんでしょうか。
原田:人気のインフルエンサーによるライブ配信や、YouTubeでのタイアップのほか、自社の発信も含めてSNSやデジタルでのタッチポイントは意識的に増やしています。コロナでデジタルに視線が向いたタイミングだったことも後押ししてくれたと思いますが、ある程度の値段だとしても、良いものは世代に限らず手に取っていただけるんだなと実感できたいい事例になりました。
ーこれまでとは異なり、マーケティング視点で生まれた商品はありますか?
滝来:メイクやファンデーションを使う方は、もちろんクレンジングやスキンケア、他にも下地や日焼け止めだって使っているはずですよね。ですので、スックのベースメイク・カラーメイクと併せて使いやすいスキンケアの商品開発を強化しています。
ースキンケアの中で売れ筋の商品はなんでしょうか。
原田:今年2月に発売したUVカットクリーム「プロテクティング デイ クリーム」は好評をいただいていますし、エイジングケアラインの「アクフォンス」は30代を中心に少しずつ顧客が増えてきています。
6:コロナ禍でインバウンド激減、一方でデジタルや国内客に盛り上がり
ーコロナで化粧品業界は大きな影響を受けましたが、現在の状況はいかがでしょうか。
滝来:今年はインバウンドを除いた国内は、前年比2桁増のペースで伸びています。インバウンドも2019年比には届きませんが、前年比10倍近くのスピードで復活しているので、かなり戻ってきています。ただインバウンド需要は情勢次第で状況が一変するので難しいですよね。コロナの影響はもちろん大きいですが、それによって改めて国内での動きをどうするか、熟考する時間を作ることができたとも捉えています。
ー具体的に、どんなことを行いましたか?
原田:コロナ禍で休業や店頭の制限が発生してしたため、オンラインのサービスが急速に拡充していきました。オンラインショップを改修したほか、SNSにおいても、それまでは商品情報の発信がメインでしたが、アーティストが出られるアカウントを新しく開設してライブ配信をしたり、スタッフレビューを投稿し、日常的なメイクアップやケアをお伝えするなど、より幅広い情報を発信しました。SNSでの元々のユーザー層もあってか、この時期のECサイトへの新客は若年層の流入が多かったです。
滝来:それから、店頭での顔筋マッサージの施術が出来なくなったため、こオンライン上での顔筋マッサージのセミナーも行いました。質問に答えながらの進行が初参加の方でも分かりやすく、また愛用者からは「自己流マッサージになっていたのでマッサージの復習になって良かった」と、好評をいただいています。
(スックスタッフが登場するアカウント)
ーオンライン以外のテコ入れも進めているんでしょうか。
滝来:徐々にデジタル整理券の導入を進めているところですが、来店予約制度も検討中です。DXによるお客さまの利便性の向上、店頭カウンセリング時間の確保を目指しています。それと同時にカウンセリングの質の向上も大切ですので、お客さまとのより深いコミュニケーションを各店頭のスタッフが心がけてくれています。
原田:実際に、ここ数年でリピーターや客単価が増えた店舗も見られるので、しっかりコミュニケーションを取れば、商品軸だけではなくブランドに対して愛着を持ってくださるんだというのを実感しています。
7:「お客さまの期待をいい意味で裏切り続けたい」 20周年のその先
ー今年でブランドは20周年を迎えます。すでにアニバーサリーコレクションは好評ですが、初の「受注販売」にも注目が集まりました。
滝来:インバウンド全盛期からの1番の課題に、本当に買いたい方にどうやって届けられるか、というのがありました。オンラインでも販売開始に待機できない方もいらっしゃるので、最適解ではない。まずは抽選予約を始めて、オンライン抽選予約(店頭受取)、オンライン予約、全国発売の3回にご購入方法を分散しました。それでも、まだベストではないと考えていて、そこで受注販売に踏み切りました。
ーそもそもの話ですが、化粧品の受注販売は難しいものなんでしょうか...。
滝来:いろんなハードルはありますが、今回の場合は8月に注文いただいてお届けが12月頃となるので、「今すぐ使いたい」というご要望にはどうしても答えられない。毎回受注にしてしまうと、お客さまをお待たせしてしまうことになってしまう。そこでまずは20周年の記念品として、一度挑戦してみようと実現したんです。
これまでは欲しいと思ってくださる方に届く前に完売してしまったので、実際にどれだけの方が欲しいと思っているか、私たちも知ることができませんでした。今回の受注販売の注文状況は今後の生産数にも十分に参考にしたいと思っているので、実現できたことは私たちの今後にとってもとても意味があることなんです。
ーそのほか、20周年を祝うコンテンツには何がありますか?
原田:公式サイト内に20周年のスペシャルページを作り、スックと親交の深い美容賢者の方々に、スックへの想いや「乱反射」について熱く語っていただいたコンテンツや、コラムニストの辛酸なめ子さんの、スック製品にまつわるエッセイを公開しています。他にも、元々スタッフ少人数で回していた「スタッフレビュー」というコンテンツがあるんですが、対象スタッフを一気に日本全国と、韓国、タイ、イギリス、フランスなどグローバルに広げ、自身のおすすめアイテムを紹介してもらっています。
滝来:あとは、20周年に絶対に間に合わせたいという想いで開発チームが一生懸命取り組んだ、第4世代のクリームファンデ「SUQQU ザ ファンデーション」が9月に登場します。ファンデーションはブランドの顔なので、開発担当も大きなプレッシャーだったと思います。ものすごくたくさんの試作を重ねて出来上がった血と汗と涙の結晶です(笑)
ーまだ進化するんですね(笑)
滝来:初代からの移り変わるツヤ感はそのままに、カバー力がアップしています。ツヤとカバー力は本来相反するものなので、その両立はものすごく大変なんです。マスクを外す機会が多くなり、改めて、丁寧なベースメイクによる肌づくりへの需要を感じます。そういった方々に、これからもお化粧を楽しんでいただきたいっていうスックが今出した答えがこれなんです。
原田:同時に、発売される「SUQQU ザ ルース パウダー」もかなり自信作です。見た目はミスティピンクなんですが、塗ると消えてしまうくらいふわっと溶け込んでくれて、透明感とツヤ感を格上げしてくれます。私も使ってみて、「塗ってるのに、塗ってないような使用感。でも、仕上がりは確かに違う」という不思議な体験でした。ファンデーションとの合わせ使いで仕上がる“端正なツヤ肌”をぜひ体験していただきたいです。
ーでは、20周年を経て、今後どういった部分を強化していきますか?
滝来:コロナを経て、デジタル施策や販売方法などを見直してきましたが、やはり店頭は大きな接点ですし、ニーズもある。購買行動が多様化する中で、スックがこれまで対応しきれていなかったセミセルフ業態に初めて挑戦し、「@cosme OSAKA」に出店します。お客さまにとっての最適なブランド接点・ブランド体験を念頭に、引き続き検討していきます。
原田:セミセルフに限らず、ECも含めてチャネルの拡大は常に考えていきたいと思っています。空港の免税店も徐々に再開していたり、リニューアルを控えているところもあるので、インバウンドなどを見越して、そういったところにも働きかけていく予定です。
滝来:海外では、中国はショールーミング店舗への出店はありますが、購入できる場としては越境ECのオンラインのみなので、今後は中国国内市場への展開も目指しています。
ー20周年を経て、スックはこれからどんなブランドになっていくでしょうか。
滝来:デビュー当時から変わらず、お客さまの「旬」を更新するブランドでありたいと思っています。カラーの提案はもちろん、自身が持てる肌に仕上げるベースメイクや、土台を整えるための顔筋マッサージ、日々のスキンケアに至るまで、お客さまの期待をいい意味で裏切り続けたいですね。ブランドの顔はベースメイクですが、ラインナップとしては満遍なく、どのポイントにしても寄り添えるように、トータルビューティブランドとして精進していきたいと思っています。
(企画・聞き手:平原麻菜実)
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