スニーカーブームの大波は落ち着き、すでに誰もが持つ定番にシフトしつつありますが、新作リリースの勢いはまだまだ衰えを知りません。"ダッドスニーカー"に代表されるインパクト大なボリュームタイプの人気も継続中。そこで注目したいのが、それぞれ違うソールの厚さです。かつての秘密めいたシークレットソールやインソールとは異なり、がっつり脚長になりそうな超厚底タイプも。見た目としても気になるソール高を計測し、定番から注目モデルまで比較してみました。
定番スニーカー
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まずは一般的なスニーカーから。ソールの厚さはどれくらいが基準なのか、定番モデルを計測しました。
「アディダス オリジナルス(adidas Originals)」のスタンスミス(Stan Smith)やスーパースター(Superstar)、「ニューバランス(New Balance)」の990v5といった、代表的なスニーカーを計測しました。いずれも3cm。この数値が基準になりそうです。
■3cmのスニーカー
スタンスミス(アディダス オリジナルス)
スーパースター(アディダス オリジナルス)
NMD R1(アディダス オリジナルス)
ZX 40004D(アディダス オリジナルス)
オールスター(コンバース)
990v5(ニューバランス)
オールドスクール(ヴァンズ)
3.5cm
「ミズノ(MIZUNO)」の1997年に誕生したモデルの復刻モデルウエーブライダー1(WAVE RIDER 1)、90年代のクラシックなディテールを現代版にアップデートしたアシックスの「ゲルカヤノ 5」、そして同じく90年代のハイテクスニーカーブームを牽引した「リーボック クラシック(Reebok CLASSIC)」のインスタポンプフューリー(INSTAPUMP FURY)といった、90年代の匂いを感じさせるアスレチックなスニーカーは3.5cm。
■3.5cmのスニーカー
ウエーブライダー1(ミズノ)
ゲルカヤノ 5 OG(アシックス)
インスタポンプフューリー(リーボック クラシック)
4cm
「ナイキ(NIKE)」の中でもクラシックかつテクノロジーの結集ともいえる代表的なスニーカー、エア フォース 1(AIR FORCE 1)やエア マックス 95(AIR MAX 95)、エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1)などは4cmでした。見慣れたモデルも、意外と厚みがありますね。
■4cmのスニーカー
エア フォース 1(ナイキ)
エア マックス 95(ナイキ)
エア ジョーダン 1(ナイキ)
4cm以上のスニーカー
ここからはソール高が4cm以上のスニーカーを紹介していきます。果たして最厚スニーカーは!?
クラウドストラス(オン)
スイス、アメリカ、日本のランニング市場で成長率トップのスイス発「オン(On)」。2019年6月発売のクラウドストラス(Cloudstratus)は、中長距離のロードランでの使用を推定して製作されました。ソールは、初めてCloudTec®を2層に重ねて使用しています。厚さは4cmでした。
トリプルS(バレンシアガ)
ダッドスニーカーブームの火付け役となった「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のトリプル S(TRIPLE S)。ランニングシューズ、バスケットボールシューズ、トラックシューズの3つのソールから型を取り、重ね合わせたような形状のソールが最大の特徴です。ボリューム満点でソール高も3倍かと思いきや、意外にもエアフォース1などと同じ4cm。ハイブランドを代表するスニーカーだけに、見た目と異なる履きやすさなど、構造にも工夫がありそうです。
キャンバススニーカー(メゾン ミハラヤスヒロ)
「メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)」の人気シリーズ。手作業で制作した型を3Dスキャンしたオリジナルソールが特徴で、歪んだようなデザインは個体差が楽しめます。ミッドソールにEVA発砲素材を使用しているため見た目に反して軽量で、アウトソールにはソールの減りを抑えるゴムを採用。厚さは4.5cmでした。
ローリー(ヨーク)
「シャツとジャケットに合うスニーカー」がコンセプトの「ヨーク(YOAK)」のローリー(LORRY)。アッパーの素材はスムースレザーとスエードで、独自に開発したラスト(木型)によるフォルムはスマートで洗練された印象です。アウトソールはヴィブラムソールを採用。4.5cmと厚みがありますが、前足部と後ろ足部の高低差があるため、歩きやすい構造になっています。
ボンダイ 6(ホカ オネオネ)
厚底ソールで知られるランニングシューズブランド「ホカ オネオネ(HOKA ONE ONE®)」のボンダイ 6(BONDI 6)。パフォーマンスシューズとして製作されましたが、ファッションアイテムとしても支持されています。通気性に優れたエンジニアードメッシュのアッパーにより、前作のボンダイ 5より軽量性と安定性がアップデートされました。なんといっても象徴的なのが、コロンとしたフォルムが特徴のソールのボリューム。厚さは5cmでした。
エア マックス 720(ナイキ)
ナイキのエア マックス 720。エアユニットの厚さは史上最厚の38mmで、360度から包み込むようにデザインされています。横から見ると、なんともスペーシーで近未来的。最大のポイントであるかかとのエアの体積はエア マックス シリーズで最も大きく、ソール高は5cmでした。
アンダーソンランナースニーカー(アンダーソン ベル)
韓国発のブランド「アンダーソン ベル(ANDERSSON BELL)」のアンダーソンランナースニーカー(ANDERSSON RUNNER SNEAKERS)。メッシュ、スエード、レザーを重ねたアッパーが特徴で、リフレクター素材を使用したシューレースと、ワイヤーロールキンダイアルを搭載しています。ヴィブラムソールのアウトソールにレザーのインソールが重ねられています。厚さは5.5cmでした。
エムビーティー キングバード(パトリック×エムビーティー)
フランスのスニーカーブランド「パトリック(PATRICK)」と健康シューズブランド「MBT」のコラボレーションアイテム。アッパーはベーシックですが、特徴的なのはMBT®特許構造の厚みのあるカーブドソールです。砂浜などの柔らかく凹凸のある地面の歩行をイメージして作られていて、履けば歩行に必要な体幹を鍛えることができるそう。バランス感覚を高められそうなソールの厚さは6cmでした。
ハロ(エイティーズ)
スウェーデン・ストックホルム発の「エイティーズ(EYTYS)」が、2019年9月に発売したハロ(Halo)。運動靴の靴型をベースに、メッシュとナパレザー、ヌバックレザーをアッパーに採用しています。ハイキングシューズと室内用のトレーニングシューズを組み合わせて製作されました。横から見るとかなりのインパクトで、スクエアトゥと、雲のように波打つ二層のソールが個性的です。気になる厚さは、本企画で集めたシューズでは"最厚"の6.5cm。女性用のパンプスに置き換えればハイヒールに近い高さです。履くだけで視界が変わりそうなレベルでした。
最後に
定番から注目モデルまで、22種類のスニーカーのソールを計測しました。最薄が3cm、最厚が6.5cmと、その差は倍以上。たった数センチですが、この中に各社がしのぎを削る最新テクノロジーが詰まっているのがスニーカーの面白いところ。履けば違いは歴然です。ぜひ実際に履き比べながら試してみてください。
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