ロシャス 2024年秋冬コレクション
Image by: ROCHAS
2月28日、クリエイティブ・ディレクターにアレッサンドロ・ビジランテ(Alessandro Vigilante)を迎えた「ロシャス(ROCHAS)」が、2024年秋冬コレクションをパリでプレゼンテーション形式で発表した。
イタリア出身のアレッサンドロは、「ジ・アティコ(The Attico)」や「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」「フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(Philosophy Di Lorenzo Serafini)」などで経験を積んだほか、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)率いる「グッチ(GUCCI)」のデザインチームでも重要な役割を務め、2020年には自身の名を冠したブランドをスタートさせている。ロシャスでは、2023年4月に同職を退任したシャルル・ドゥ・ヴィルモラン(Charles de Vilmorin)に続き、創業者以降、6人目のクリエイティブ・ディレクターとなった。
ADVERTISING
1925年から1950年代までの創業者マルセル・ロシャス(Marcel Rochas)のアーカイヴをたどり、新たな“ロシャス・ウーマン”の輪郭を探ったアレッサンドロ。その中で見付けたた、イタリアの建築家、デザイナー、写真家であるカルロ・モリーノ(Carlo Mollino)の写真作品「Entitled Fairytales For Adults」が、デビューコレクションの基盤となった。その写真には、サテンのガウンに身を包んだモデルがワードローブから出てくる様子が写され、背後には不思議なオブジェが垣間見える。
プレゼンテーション会場はハイビスカス・ピンクで覆われ、向かい合うように設置された2つの扉が、観客をロシャス・ウーマンのイマジネーションの世界へと誘う。「サロンこそが、一番彼女が自分らしくいられる場所であり、服で遊ぶことができる場所。トレンドに左右されない確固としたテイストを持った女性像を思い描いた」とアレッサンドロ。
レースのセカンドスキン、マルセルが好んだストライプを用いたバルーンドレスなど、メゾンのコードをコンテンポラリーに引用しながら、シャイニーサテン、シルク、ベルベッドといった上品な光沢を放つ素材を多用。ソフトカラーと力強いカラーをミックスしつつ、ブランケットを巻きつけたようなコートやスカートが目を引き、カールしたメタルの刺しゅうは大胆なサイズで施された。ベルベット加工されたナイロンのトレンチコートや、テーラード用のファブリックを使用したカーゴパンツは新しい提案だ。
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
Image by: ROCHAS
元コンテンポラリーダンサーでもあるアレッサンドロは、「体をどのように感じるかは重要であり、服は動きなしでは意味を成さない」と語り、「服を選ぶ女性が、服に命を吹き込む」として、着る人の個性を引き出すよう心掛けてデザインしたという。ニュー・チャプターを迎えたロシャスは、来季はランウェイ形式で発表予定だ。
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【注目コレクション】の過去記事
RELATED ARTICLE
関連記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境