プラダ 2023年秋冬メンズコレクション
Image by: PRADA
ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)による「プラダ(PRADA)」の2023年秋冬メンズコレクションが1月15日、ミラノ・ファッション・ウィーク期間中に発表された。テーマは「服について語ろう(LET’S TALK ABOUT CLOTHES)」。90年代を思わせるミニマルな表現にプラダのアイデンティティを感じさせる、卓越したコレクションとなった。
気づかないうちに天井が上昇していく
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会場はプラダ財団ことフォンダツィオーネ・プラダ(Fondazione Prada)だが、いつもと違ったのは天井の仕掛けだ。開演前は薄暗く閉塞感のある空間だったが、ショーが始まると電子音に合わせて天井がゆっくりと上昇。数々の照明が現れ、コンクリートの壁を照らしていく。いつの間にか会場は広々とした空間へと様変わりし、観客を異世界へと誘った。
素肌にまとうジャケットやカーディガン
まずオープニングを飾ったのは、シャツなしのスーツスタイル。襟先を強調したカラフルな付け襟や、首から下げたミニバッグなどがアクセントを加える。また、カーディガンを素肌にまとったスタイルも斬新。ライラックやライトイエローといった色合いが、シャープなテーラリングの中にやわらかさをプラスした。
クッションのようなシルエット
今回のショーの招待状にはクッションが添えられていたが、その伏線を回収したのが真っ白なパファージャケット。体全体を丸く包み込むコクーンシルエットは、ふわふわのクッションをまとっているかのよう。
また、そのバリエーションとしてノーカラーのMA-1も提案。裏地はレスキューオレンジとなっており、ミリタリーの要素をモダンに昇華した。そのほかクロップト丈のMA-1ジャケットも登場。無駄を削ぎ落としたデザインながら、同時に心地よさを感じさせる。
トートバッグに水筒を入れて
また、モデルたちが手にしていたのは水筒入りのトートバッグ。様々なバリエーションの中には、工業用のチェッカープレート(縞鋼板)のテクスチャーを再現したような素材もあり、インダストリアルなムードをプラスした。
スエードのエプロンドレスがラストを飾る
後半に登場したスエードのエプロンドレスは、ジェンダーレスな印象。同素材のジャケットとセットアップにしたり、単体で着用したりと、多くのバリエーションが発表され、これまでにないメンズスタイルが目を引いた。
ショーが終わると天井が下降し、空間は再び薄暗い空間に。余分なものを削ぎ落としたり、スケールを引き伸ばしたりといった要素が舞台演出にも反映された、ユニークなプレゼンテーションとなった。
坂口健太郎やENHYPENが来場
会場にはアンバサダーの坂口健太郎をはじめ、今回からアンバサダーに就任した「ウィン」ことタイの俳優メータウィン・オーパッイアムカジョーン(Metawin Opas-Iamkajorn)、韓国の男性アイドルグループ・ENHYPENのメンバーらが出席し、彼らの姿を一目見ようと多くのファンが会場周辺に集まった。そのほか、ラッパーのケビン・アブストラクト(Kevin Abstract)、TikTokで人気のノア・ベック(Noah Beck)、キュレーター兼作家のフランチェスコ・ボナーミ(Francesco Bonami)らも来場した。
坂口健太郎
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