ニュース

　座学017は2部構成で、コロナ禍で開催された「Rakuten Fashion Week TOKYO 2021 A/W」において、フィジカルとデジタルでショーを行ったデザイナーをそれぞれ招く。モデレーターは前回に引き続き、ビームス（BEAMS）創造研究所シニアクリエイティブディレクターの南馬越一義が担当する。　第1部は「Rakuten Fashion Week TOKYO 2021 A/W」に参加したデザイナーやジャーナリスト、編集者らが対談形式で、2021年秋冬の東京コレクションを振り返る。「エフシーイー（F/CE.®）」の山根敏史と山根麻美をはじめ、「ミキオサカベ（MIKIO SAKABE）」の坂部三樹郎、「ニサイ（nisai）」の松田直己、「バルムング（BALMUNG）」のHachi、「ペイデフェ（pays des fées） 」の朝藤りむ、「ミカゲシン（MIKAGE SHIN）」の進美影などが登壇する。　第2部では、楽天のファッションブランド支援プロジェクト「バイアール（byR）」を通じてショーを発表した「ビューティフルピープル（beautiful people）」にフォーカス。ビューティフルピープルのデザインを手掛ける熊切秀典とパタンナーの戸田昌良が登壇し、2021年秋冬コレクションの展示や参加者との質疑応答を行う。

beautiful people

BALMUNG

MIKAGE SHIN

MIKIOSAKABE

F/CE.®

Fashion

ビューティフルピープルやバルムングのデザイナーが登壇、東コレを振り返るトークイベント開催

　今シーズンはデジタルイベントとオフラインイベントから構成し、全51ブランドが参加。そのうち20ブランドがフィジカルのショーを実施し、日本のファッション史をたどる大規模展「ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会」との連動企画として、丸龍文人が手掛ける「フミト ガンリュウ（FUMITO GANRYU）」と「リトゥンアフターワーズ（writtenafterwards）」の山縣良和によるコラボショーや、楽天による日本発のファッションブランドを支援するプロジェクト「バイアール（by R）」を通じて、「アンダーカバー（UNDERCOVER）」と「ビューティフルピープル（beautiful people）」のショーなどが行われた。　フィジカルショーのトリを飾った「リコール（Re:quaL≡）」は、19時からヒカリエホールAで行う予定だったが、地震の影響でヒカリエ館内のエレベーターが停止するなどの影響が出て搬入が遅延。スタッフも一時ショー会場とは別のスペースに避難する事態となったが、19時40分頃に無事ショーをスタートすることができた。ショーでは、「Re frppie」をコレクションテーマに掲げ、プレッピー＆ヒッピーなテイストにフレンチスタイルを融合させた全36ルックを披露。新型コロナウイルスの収束の願いを込めて、人々が身体を寄せ合う型を参考に服の造形を構築した。フィナーレでは弾き語りをバックミュージックに、モデルたちが中央に集合。キャンプファイヤーを楽しんでいるかのようなコロナ後の平和な世界を描いたという。

RequaL

地震のトラブルがありながらも、「リコール」がフィジカルショーのトリ飾り東京ファッションウィーク閉幕

　ショーはシーンによって演出が変わり、オープニングの後の暗転したシーンで登場したのがエヴァコラボ。1体目は零号機パイロットの綾波レイが着用する白のプラグスーツからカラーイメージを抽出。フードのデザインを零号機の頭部に重ね、中心の眼球をレッドライトで表現した。続く黒のルックは碇シンジの初号機を想起させるヘッドピースをかぶっている。赤のルックは弐号機。パイロットのアスカ・ラングレーのプラグスーツから赤で表現されており、フードに取り付けられた4つ目も原作同様にグリーンライトでデザイン。いずれのスタイルも、ヘッドピースを除けばリアルなデザインに落とし込んでいるのが特徴だ。　白、青、赤のセットアップもプラグスーツをイメージさせ、紫、赤、黄色をベースとしたダウンジャケットはエヴァンゲリオンの機体を模している。手袋もそれぞれのトップスに合わせたデザインとなっていた。シーンのラストルックは、全身黒のマントのようなシルエット。ブラックライトを浴びると前身頃に碇シンジのイラストが浮かび上がるギミックが施されていた。　これらはアンダーカバーのメンズコレクションとして発表されたものだが、1月に発表された2021年秋冬コレクションの内容とは異なるため、ショーの開催に合わせて制作されたようだ。ブランドのホームである東京ならではのショーとなった。

UNDERCOVER

アンダーカバーとエヴァンゲリオンがコラボ　東京で開催したショーで初披露

　オオスミ氏は、1月24日に入院していた病院で敗血症のため47歳という若さで死去。亡くなる直前まで、病室でミスター・ジェントルマンの最新コレクションの製作を進めていたという。吉井氏は今回、2人でデザインを手掛けたコレクションに、オオスミ氏にまつわるアイテムをプラスし、ランウェイで披露した。　2021年秋冬コレクションは、ミスター・ジェントルマンならではのクリーンなアイテムやレイヤードスタイルをベースとしながら、メッセージ性の強さが特徴。人類が直面している危機や不安を超えた先にあるべき愛と平和を願う「FREE YOUR MIND」「Love is love」といった様々なキーワードを、グラフィックに落とし込んだという。　カラーはベージュやモスグリーンを基調に、BGMに起用した曲の歌詞に登場するウィステリア（藤色）やパープルを差し込み、ムートン、ボア、ダウン、エコファーといったボリューム素材を効果的にミックス。ポンポン付きのニット、レッグカバー、ベルトバッグ、新聞柄のストールといったアクセサリー感覚のアイテムがアクセントになった。また、ブランド初となる「Gショック（G-SHOCK）」とのコラボレーションを発表。異なるジャンルの曲をマッシュアップするように、臆せず自由な感覚でファッションを楽しむスタイルが提案された。　カモフラージュ柄は、オオスミ氏が手掛けていた「フェノメノン（PHENOMENON）」のオリジナル「レモンツリーカモ」と「ブルータイガーカモ」の復刻。MA-1のアームカバーや後半に登場したシャツワンピースのレイヤードスタイルなど、フェノメノンを代表するコレクションである2010年のデビューショーを彷彿とさせるルックも登場している。　ショーが終わると会場が暗転し、ランウェイの前方にオオスミ氏の写真と献花台が用意された。オオスミ氏がBig-Oの名で参加した大沢伸一率いるモンド・グロッソ（MONDO GROSSO）の楽曲で、大沢氏自身がこの日の為にアレンジした「ONE TEMPERATURE」が流れる中、来場客が一人一人、白い薔薇を手向けて追悼した。

PHENOMENON

MISTERGENTLEMAN

ミスター・ジェントルマン、オオスミタケシと吉井雄一の2人が手掛けた最後のコレクション発表

　ビューティフルピープルの2021年秋冬コレクションは、「DOUBLE-END」がテーマ。工具やペンなどの「両頭使い」から着想を得て、上下を入れ替えて着用しても成立するアイテムを発表した。　Rakuten Fashionおよび渋谷パルコ店のみで販売される限定アイテムは、「DOUBLE-END」というテーマを表現したグラフィックが特徴。今季はパリと東京の2ヶ所でショーを開催することから、 それぞれの緯度と経度がプリントされている。着方によってボリュームと衿が変化する2WAY仕様のコーチジャケット（5万4000円）をはじめ、英国王室御用達の「トーマスメイソン（THOMAS MASON）」社のシャツ素材を使用した半袖シャツ（2万7000円）、半袖Tシャツ（1万6000円）、長袖Tシャツ（2万円）、トートバッグ（6300円／いずれも税別）の全5型をラインナップする。

「ビューティフルピープル」東コレ参加記念アイテム発売　21AWテーマ落とし込んだTシャツなど

　コラボTシャツは、3月16日19時から国立新美術館で開催されるファッションショーで披露。ショー演出に「リトゥンアフターワーズ（writtenafterwards）」の山縣良和を迎え、モデルやメディア、関係者がカメラを付けそれぞれの「視点」で LIVE配信を行う。　アイテムは、ショー当日の3月16日に開設されるフミト ガンリュウのオフィシャルオンラインストアと「BASE」によるサポートで開設したネットショップで販売。フミト ガンリュウのオンラインストアと「BASE」のネットショップでは、異なるカラーのTシャツが取り扱われる。

FUMITO GANRYU

NEGLECT ADULT PATiENTS

フミト ガンリュウとネグレクトがコラボ、限定Tシャツ発売

　3月16日19時から国立新美術館で開催されるショーは、戦後の日本ファッション史をたどる世界初の大規模展「ファッション イン ジャパン 1945-2020―流行と社会」のこけら落としとして開催。「リトゥンアフターワーズ（writtenafterwards）」の山縣良和とのコラボランウェイショーとなる。　また、3月21日には、デザイナー2人とユナイテッドアローズ上級顧問クリエイティブディレクション担当の栗野宏文によるトークイベントを開催。今回のショーの意図やこれからの展望を深堀りするという内容で、トークイベントにも一般客を招待。現在、メールで観覧希望者を募集している。

writtenafterwards

「フミト ガンリュウ」のショーに一般客を招待、UA栗野宏文らが参加するトークイベントも

　バイアールは昨年9月に始動し、前回の「Rakuten Fashion Week TOKYO 2021 S/S」では「ダブレット（doublet）」と「ファセッタズム（FACETASM）」のショーを支援した。ビューティフルピープルが東京でショーを開催するのは約4年ぶり、アンダーカバーによる東京での単独のショーは約19年ぶり。アンダーカバーのデザイナー高橋盾は「東京でやるからには、『生』のショーの楽しさ、パワーを伝えたい」とコメントしている。両ブランドの参加により、Rakuten Fashion Week TOKYO 2021 F/Wへの参加は全51ブランドとなる。

楽天、ビューティフルピープルとアンダーカバーのショー開催を支援

　会場は昨シーズンと同じく、ソーシャルディスタンスの確保が十分にできるヒカリエホールAと表参道ヒルズ・スペースオーの2ヶ所をメイン会場に採用。昨シーズンに経済産業省と連携して策定した「ファッションショーにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」を更新し、マスクの着用やアルコール消毒、検温の徹底に加えて、二酸化炭素濃度を測定し一定の換気状態を保つシステムの導入といった規定に則ってイベントを開催する。JFWOの古茂田博事務局長は「フィジカルショーを開催する場合は20時までに終了するようにスケジュールを調整した。緊急事態宣言が延長となった場合もガイドラインや開催状況について現状変更はない。今回も感染者ゼロを目指して安心・安全に開催できれば」と話した。　参加ブランドのうち、フィジカルのショーを実施するのは18ブランド、デジタルで配信は30ブランド。近年は海外でコレクションを発表している「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス（Children of the discordance）」や「サルバム（sulvam）」などがフィジカルショーを開催する。また、日本のファッション史をたどる大規模展「ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会」との連動企画として、丸龍文人が手掛ける「フミト ガンリュウ（FUMITO GANRYU）」と「リトゥンアフターワーズ（writtenafterwards）」の山縣良和によるコラボイベントを国立新美術館で開催。山縣によるインスタレーションとフミト ガンリュウのショーを行う。第6回「TOKYO FASHION AWARD」の受賞者によるイベントは前シーズンに引き続き実施し、印致聖（イン チソン）の「イン（IHNN）や土居哲也の「リコール（Re:quaL≡）」、藤崎尚大の「ミーンズワイル（meanswhile）」、大木葉平とミリアン・サンス（Miriam Sanz）が手掛ける「シュープ（SHOOP）」が新作を披露。「ミスター・ジェントルマン（MISTERGENTLEMAN）」は、今年1月に逝去したオオスミタケシ氏が病室で製作を進めていた2021年秋冬コレクションをライブ配信で発表する。　海外からは、ロンドンと香港を拠点に活動し、国際ウールマーク賞のセミファイナリストに選出されたカワキィ・チョウ（Ka Wa Key Chow）とジャーノ・レッパネン（Jarno Leppanen）が手掛ける「カワキィ（KA WA KEY）」、潘怡良（Yi-Liang Pan）による「ジョイア パン（GIOIA PAN）」、アビズモ ジョー（Avizmo Jo）の「ディ_カフェイン オム（De_caffeine homme）」などが参加。パリを拠点に活動する山地正倫周の「リンシュウ（RYNSHU）」は昨シーズンと同様日本で新作を発表する。　デジタル面については昨シーズンと同じく、世界最大級のファッションキュレーションマーケットプレイス「ジョア（JOOR）」との連携で、バイイングに繋がる情報発信を強化。前回実施したSNS企画「DIGITAL VOICE」の内容をブラッシュアップすることで、業界だけではなく一般消費者への認知向上を図るという。

東コレ21年秋冬のスケジュール発表、参加ブランドの4割がフィジカルショー開催

　初参加ブランドは「ナインエム（9M）」「アデリー（ADELLY）」「チョノ（CHONO）」「コンダクター（el conductorH）」「ジョイア パン（GIOIA PAN）」「エイチシー タカシイトウ（HxCx takashi ito）」「カワキィ（KA WA KEY）」「ミカゲシン（MIKAGE SHIN）」「ニサイ（nisai）」「ペイデフェ（pays des fées）」「セヴシグ（SEVESKIG）」や、「リロト（liroto）」を手掛けていた富塚尚樹による「ナオキトミヅカ（naokitomizuka）」、丸龍文人の「フミト ガンリュウ（FUMITO GANRYU）」、「ソマルタ（SOMARTA）」の廣川玉枝による「そわは（sowaha）」の全14ブランド。このほか、近年は海外でコレクションを発表している「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス（Children of the discordance）」や「サルバム（sulvam）」、山縣良和が手掛ける「リトゥンアフターワーズ（writtenafterwards）」など計45ブランド（1月20日時点）が新作を披露する。発表形式やコレクションスケジュールは2月上旬に公開する予定だという。

Children of the discordance

sulvam

東コレ21年秋冬の参加ブランドが決定、リトゥンやサルバムなど45ブランドが新作を発表

london diary

entrybody_more

image_01

image_top_off

image_gallery_check

distribute_ng

ad_ng

ad_mark

layout_wide

article_paginate

yahoo_news_xml_process_type

image_01_credit

image_01_alt

yahoo_top_image_only

auto_sns_post_option

not_sns_reshare

prevent_title_covering_image

cooperated_article

not_brand_auto_link

ranking_include

yahoo_image_title

yahoo_image_url

image_01_caption

background_video

background_video_direction

not_dictionary_auto_link

background_video_credit

ヴィンテージマスター 十倍直昭が、手に取りやすい価格でヴィンテージとしての楽しみも味わえる隠れた名品を「令和のマストバイヴィンテージ」として紹介。

ニュース記事一覧タグ「東コレ21年秋冬」の
記事一覧

FEATURE & SERIES特集ピックアップ

ニュース記事一覧タグ「東コレ21年秋冬」の記事一覧

FEATURE & SERIES特集ピックアップ

ニュース記事一覧タグ「東コレ21年秋冬」の
記事一覧