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【ネタバレ注意!】もっと、「ライトハウス」の話
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ここからは、同い年編集部員である「フルカティ」と「マサミーヌ」による、ネタバレありきのゆるい座談会をお届け。「ライトハウス」観劇後の余韻に浸りながらゆる〜くどうぞ。(本当にゆるいです!)
普段はアートやカルチャー関連のほか、東京のデザイナーズブランドなどを担当。大豆田とわ子ロス中につき、日常生活を送っている中で伊藤沙莉さんのナレーションが脳内で流れるように……。
普段はビューティやコスメ関連の記事を担当。大阪吉本の劇場巡りをしたらまんまとハマってしまったのでこの夏は「ルミネ the よしもと」に入り浸りそう。余談ですが芸人さんの衣装がどこに売っているのかいつも気になります。※私はリトルトゥース
マサミーヌ:ギリシャ神話にプロメテウスという神様が出てくるの知ってる?
フルカティ:神様の中で最も偉いゼウスから火を奪って人間に与えた神様?
マサミーヌ:そうそう。その後ゼウスの怒りを当然買うんだけど、罰として、プロメテウスは巨大な鷲に毎日肝臓を啄まれていた……。
フルカティ:最後のウィンズロウ(ロバート・パティンソン)と同じ!彼もトーマス(ウィレム・デフォー)から光を奪ったあと、カモメに内臓を啄ばまれて終わりだったし。
マサミーヌ:ずっと「灯台」の中で明かりを管理していたという点で、トーマスはゼウスだったと解釈することもできるね。
フルカティ:考察、解釈っぽい話でいうと、ウィンズロウが「自分の本当の名前はトーマス・ハワードで、本物のウィンズロウは既に不慮の事故で亡くなっている」と打ち明けるシーンがあったけど。つまり、あの灯台には2人「トーマス」がいることになるんだよね。
マサミーヌ:言われてみればそういうことになるね!
フルカティ:2人が同じ名前だということは、まったく違う2人の性格は合わせ鏡のようで、実は自分の心の中に存在している「もう1人の自分」を映し出しているだけなのでは、という気にもなってくる。
マサミーヌ:なるほど。もう一つ一緒に考えてみたいんだけど、ウィレム・デフォーが演じる「トーマス」は、ウィンズロウの上司としての報告義務として日記を書いていたよね。その内容は「相手は寝坊。能力は標準以下。倉庫で1人自慰にふけってばかりいる。任務中に飲酒し暴力を振るう。無給で解雇するように進言する」など、今まで観客が見せられていたウィンズロウの働きとは全く異なる内容が記されていた訳だけども……。フルカティは、ウィンズロウとトーマスどっちが本当のことを言っていると思った?
フルカティ:私はウィンズロウの幻覚に一票。私たちが約100分間観ていたのはほとんどウィンズロウの妄想で、現実だったのは2人が酔っ払っているシーンだけだったんじゃないかなと思う。つまり、ウィンズロウが身を粉にして働いていた描写はウィンズロウ自身の幻覚で、実際はマーメイドの人形で自慰にふけっていた方が現実なのかなって。
マサミーヌ:「俺は働き者だ、誰よりも働く」と言ったウィンズロウに対して、トーマスは「嘘だ。自分を欺いているがそれに気づかない」と返すよね。
フルカティ:というかもっと言うと、老人トーマスと若者トーマス(ウィンズロウの本名)は同一人物で、「トーマス」という1人の人物の内面を描いているだけなのかな、という気すらしてくる。実際に老人トーマスがウィンズロウに対して「わしはお前の産物かも。この島もまたお前の想像の産物かも知れん」と言っているし。
マサミーヌ:その解釈を聞いたあとだと、老人トーマスに「もう黙ってくれ」と頼むウィンズロウは、二重人格である自分自身に投げかけている気もしてくる。
フルカティ:そうそう。ウィンズロウは老人トーマスを「精液臭いし、酒に溺れホラを撒き散らす」と責め立てるんだけど、これはほとんど、ウィンズロウこと「トミー」がやってきたことなんだよね。
マサミーヌ:トーマスがトミーのことを「謎めいて見えるように無口を貫いているが、お前に謎なんてない」とも形容するシーンも違う見方ができるね……。
フルカティ:日記の内容が明らかになってからの殴り合いのシーンは、自分の中に存在する2人のトーマスの葛藤が具現化しただけっぽいな〜というのが私の解釈!
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