松屋銀座が「メイドインジャパンデニム」の技術と魅力を発信するイベント開催、福山デニム×リバティパターンを初披露

Image by: 上段:FASHIONSNAP、下段:松屋

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松屋銀座が「メイドインジャパンデニム」の技術と魅力を発信するイベント開催、福山デニム×リバティパターンを初披露

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今年で開店100周年を迎える松屋銀座が、国内最大級のファッションとデザインの祭典「Tokyo Creative Salon2025」の一環として、3月12日から25日までの期間、日本の文化やものづくりの背景を発信するイベント「Tokyo Creative Salon2025〜つなぐ・つながる・日本の春〜」を開催。
同イベントでは、Tokyo Creative Salonが掲げる「日本の土地や文化に根付いた創造力を再発見し発信していく」というテーマと松屋銀座の「地域共創」プロジェクトとの親和性のもと、近年世界から注目を集めるも国内では意外と知られていない「メイドインジャパンデニム(MADE IN JAPAN DENIM)」にクローズアップ。国産デニムの歴史や、デニム生産量日本一を誇る広島県福山市のものづくりの魅力とその背景を“再発見し発信”する、多様な商品やイベントを館内各所で展開します。
特にフィーチャーしているのが、今回松屋銀座で初お披露目となる、英国「リバティ・ファブリックス(LIBERTY FABRICS)」と福山デニムがコラボレーションして誕生した花柄のデニム生地「BASSEN WORKS MADE WITH LIBERTY FABRIC」。その魅力と背景にある日本のものづくりの技術をご紹介します。
国産デニムの技術と魅力が詰まった「リバティパターンデニム」
「BASSEN WORKS MADE WITH LIBERTY FABRIC」を手掛けたのは、1925年に創業し、長年藍染やインディゴ染などを行ってきた福山の老舗企業 山陽染工。一見普通のプリントにも見えるその柄は、薬剤を用いてデニム生地から柄の部分を白く抜く「抜染」加工によって表現されており、大正時代から続く歴史ある技法でありながら非常に難易度が高く、量産できる工場は世界にほとんど存在しないといいます。

「抜染」の様子
Image by: 山陽染工
しかし、同コラボでは、山陽染工が2014年に独自に開発したさらに高難易度の技法「段落ち抜染」で製作。インディゴ染のデニム生地から濃淡をつけて色を抜くことで、通常の抜染では表現できない奥行きのある色味や柄が可能になるのだとか。そして、同社が長年「難しいだろう」と考えていた技術開発に取り組むきっかけになったのが、奇しくも十数年前の英国リバティ社からの依頼だったそうです。
そのような縁もあり、2025年5月に福山市で開催される「世界バラ会議」に向けてバラ柄のデニム生地を開発するにあたり、山陽染工がリバティジャパン社に打診したことで、今回十数年ぶりの再タッグが実現。伝統的な技術をアップデートし新たな魅力を提案する同社の取り組みに松屋も共感したことから、今回のイベントでの協業に至りました。

(左から)Dulwich Park、Sambourne、Penrose Denim
Image by: 山陽染工
コラボでは、約5万点のアーカイヴを保有するリバティ・ファブリックスの中から、それぞれスケールや密度、印象の異なる3つのバラ柄をセレクト。ダルウィッチの庭園から着想を得た「ダルウィッチ・パーク(Dulwich Park)」、バラ・ユリ・ザクロがデコラティブな葉の中に描かれた1971年のデザインを再編集した「サンボーン(Sambourne)」、花びらやがく、つぼみ、葉、茎、トゲといったバラの全要素から成るデザインを今回デニム用にアレンジした「ペンローズ・デニム(Penrose Denim)」の3柄を、温度調節機能を持った糸「アウトラスト(Outlast)」を織り込んだ薄手のデニム生地と、綿100%の定番デニム生地の2種類のファブリックに載せた、計6種類のデニム生地を用意しています。

リバティジャパン 担当者
通常のリバティパターンは“タナローン(薄い布帛の綿)”素材に多色プリントで表現していますが、今回はインディゴ素材に山陽染工さんならではの「段落ち抜染」で表現しているのが特徴。市場では珍しいデニム生地とリバティパターンが融合した、新たな魅力をお楽しみいただけると思います。

山陽染工 担当者
「段落ち抜染」で柄を施したデニムの魅力は、通常のプリントとは異なり、生地の色落ちとともに柄がよりはっきりと見えてくるところ。「育てる」というデニムの性質とマッチした、長く使うことで味が出る良さをぜひ楽しんでほしいです。
“銀ぶら”にぴったりなバッグとワンピースを展開
3月19日から25日までの期間、松屋銀座では、リバティパターン抜染デニムを使用した「ミニランチバッグ」(2柄、各5280円)と「トートバッグ」(1柄、4180円)、「アウトラストデニムワンピース」(3柄、各3万5200円)、メンズのジャケット(2柄、各4万6200円)の全4型を、5階プロモーションスペースで開催される「FUKUYAMA MONO SHOP」ポップアップショップで展開します。2種類のバッグは、今回のイベントに向けて松屋銀座と山陽染工が共同開発し、同ポップアップショップでいち早くお披露目。「銀座の街をぶらぶら散歩すること」を意味する“銀ぶら”という言葉もあるほど、街歩きのイメージがある銀座の街に寄り添うようなアイテムを目指したそうです。
ランチ休憩などに気軽に使えるサイズの「ミニランチバッグ」は薄手のデニム素材、収納力があり肩掛けできる大きめサイズの「トートバッグ」は、耐久性に優れた綿100%の定番デニム素材で製作しています。

















ミニランチバッグ
Image by: 松屋

松屋銀座 MD担当
弊社のMDや装飾チームの女性社員がサンプルを持ち寄ってミーティングを行い、皆で意見を出し合って製作しました。気軽に使えてスタイルの邪魔にならず、チープにも見えない絶妙なバランスにこだわった、自分たちも納得のいくデザインや柄、色味をセレクトしています。


























アウトラストデニムワンピース
Image by: 松屋
アウトラストデニムワンピースは、山陽染工が手掛けるオリジナル製品の中で一番の人気商品。温度調整機能のある柔らかで着心地の良い薄手のデニム生地が好評を得ているそう。同じ形ながら、3柄それぞれで全く違う印象での着こなしが楽しめそうな一着です。
全11ヶ所のショーウィンドウや館内装飾にも注目




















1階正面入口ショーウィンドウ
Image by: FASHIONSNAP
さらに、会期中は「BASSEN WORKS MADE WITH LIBERTY FABRIC」のアイテムや装飾が、松屋銀座1階正面や地下通路全10ヶ所のショーウィンドウ、1階店内VP、各階柱周りなど館内各所をジャック。リバティパターンデニムファブリックを用いたカーテンを背景に、コラボアイテムのワンピースを着用したりトートバッグを持ったりしたマネキンや、連動したディスプレイを各所で展開。館内装飾にも注目しながら、日本製デニムの生地や段落ち抜染で表現した柄の魅力をぜひ体感してみてください。
■松屋銀座 -Tokyo Creative Salon2025- 〜つなぐ・つながる・日本の春〜
期間:2025年3月12日(水)〜3月25日(火)
場所:松屋銀座
所在地:東京都中央区銀座3丁目6-1
※「BASSEN WORKS MADE WITH LIBERTY FABRIC」の商品販売期間は、2025年3月19日(水)〜3月25日(火)。
■Tokyo Creative Salon 2025 全体概要
期間:2025年3月13日(木)~3月23日(日)
開催エリア:丸の内、日本橋、銀座、有楽町、赤坂、六本木、渋谷、原宿、新宿、羽田
メイン会場:東急プラザ原宿「ハラカド」
主催:東京クリエイティブサロン実行委員会