maaさん個人撮影
時代ごとにさまざまなコンテンツでファンを楽しませるディズニーリゾート。アトラクションはもちろん、キャラクターと会うことや食事、お土産など人によって楽しむ目的も人それぞれですが、特に装いに力を注ぐ方法の1つとしてディズニーファンに親しまれている「バウンドコーデ」をご存知でしょうか? 創作した衣装や緻密なヘアメイクによってキャラクターに扮する仮装とは違い、好きな作品のキャラクターや物語の要素を私服に取り入れて楽しむコーディネートのことで、同じ作品を選んでも解釈の違いによって完成系が異なるという少々奥深い世界です。今回は、そんなバウンドコーデを取り入れる方法や、気をつけるべき点を愛好家の方へのQ&Aを交えながら解説します。
そもそも“バウンドコーデ”とは?
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バウンドコーデのバウンドとは英語の「bound」のこと。「bound」は飛び跳ねるという意味以外にも、「束縛する」や「限定する」という意味もあり、「縛りのあるコーデ」と意訳できます。バウンドコーデはアメリカのディズニーファンがハロウィン以外にも好きなキャラクターに近づく格好をしたいという想いから誕生したそう。
仮装や概念コーデとの違い
仮面や身体装飾を含む衣装を身につけることで他のものに扮する仮装に対し、バウンドコーデは特定のキャラクターを彷彿とさせるコーディネートのことを指します。あくまでも私服の範囲で、過度な装飾やヘアメイクを施さないため比較的挑戦しやすいのが特徴です。
また、日本語の「概念コーデ」はいわゆるオタク趣味として浸透しており、好きな漫画やアニメ、ゲーム作品または登場するキャラクターを象徴する色や要素を取り入れたファッションのことを指します。日本ではディズニーファンの間で浸透しているバウンドコーデですが、意味を突き詰めると概念コーデとあまり大きな差はないようです。
ディズニーでしてはいけない格好をおさらい
ディズニーでは通常、パーク内のキャスト(スタッフ)と見分けがつかなくなるのを防ぐため大人がキャラクターの仮装をすることは禁止されています。唯一仮装が許可されるのは、毎年秋に開催されるハロウィンの期間「ディズニー・ハロウィン(通称 Dハロ)」のみ。
しかし、その際にも「仮装対象作品」以外の仮装や、露出度の高い仮装、他の来場者の邪魔になるような丈が長すぎたり、幅が広すぎたりする仮装、電飾を使用した仮装などには気を付ける必要があるため、バウンドでもその点を意識しておくと良さそうです。
バウンドコーデのコツと注意点を愛好家にQ&A
上記の点を踏まえても、やはり初心者には不安な点が多いバウンドコーデ。そこで今回はSNSでハイクオリティのバウンドコーデを投稿し、注目を集めるmaaさんにバウンドコーデを楽しむために意識している点を聞きました。
Q. ディズニーバウンドを知ったきっかけは?
存在自体は2015年くらいから知っていて、カリフォルニアのディズニーランドでファンがやっている非公式のイベント「ダッパーデイ(DAPPER DAY)」を知ったのがきっかけですね。バウンドコーデよりも少しドレッシーな装いですが、「なんだこれは!」と思って色々調べた中でコミュニティ「DisneyBound」を見つけ、知るに至りました。
maaさん
Q.ディズニーバウンドを始めたのはいつ頃ですか?
実はまだ数年しか経って無いんです。いつかやりたいなとずっと思っていたのですが、年間パスポートを持っていた時は仕事終わりなどに行くことが多かったので、なかなかやる機会が無く...。コロナ禍で行ける機会が限られた時にせっかくならちゃんとバウンドコーデをして行こうと思って始めました。
maaさん
Q.日本ではいつ頃から浸透したのでしょうか?
もともとディズニーファンの間では知られていましたが、一般にも広がったのは、コロナ禍で年間パスポートが廃止された2020年以降だと思います。それまで気軽に遊びに行けていた人もなかなか足を運べない状況になったことで、1回に気合を入れようとする風潮が目立ち、その選択肢の1つとしてディズニーバウンドに目を向けられた気がします。
maaさん
Q. バウンドコーデと仮装の境界線はどこからでしょうか?
私や他のディズニーファンの間では、針と糸が出てきたらもうバウンドでは無いという意見がありますね。あくまでも私服の範囲内で楽しむのがバウンドコーデなので、基本は購入した状態のままで組み立てています。もちろん、色々な事情があるのでお直しなどをご自宅でされる方もいるかもしれませんが、型紙を使って組み立てるような場合は、個人的には仮装の範疇になってしまうと思います。とはいえ、私も仮装が大好きで衣装の自作もするのでリメイクしたくなる気持ちはとても理解できます...。
maaさん
Q. 1コーデあたりの平均価格はどのくらいでしょうか?
大体4000〜5000円で、「シーイン(SHEIN)」やメルカリなどで揃えることが多いですね。前にフォロワーさんにアンケート取った時も皆さん同じくらいでした。すごく気合を入れる場合は1万円程度らしいです。
maaさん
maaさん個人撮影
Image by: maa
Q.バウンドコーデも仮装のようにキャラクターに縛りがあるのでしょうか?
バウンドには仮装のようなルールがないので正確にはわからないのですが、特に縛りはなく、どんなキャラクターをやっても良いことになっています!自分の解釈次第で色々なキャラクターを表現できるという自由さが魅力なんですよね。
maaさん
Q. キャラクターの髪型や髪色に寄せたウィッグは被るのはバウンド?それとも仮装?
あくまでも普段着、私服で楽しむものなので、キャラクターに寄せる目的でウィッグを選んだり、髪色を変えてしまったりするとそれは仮装になってしまうと思います。自分では寄せてないつもりでもキャストに間違えられかねない格好は注意されてしまう可能性もあるため、Dハロ以外は我慢するのが吉ですね。
maaさん
Q. バウンドコーデをする際に園内でアイテムを追加することはありますか?
追加するとしたら、カチューシャなどの被り物くらいでしょうか。好みのアイテムが発売される日を狙って、そのアイテムに合わせたコーディネートを組んで遊びに行くなどして楽しんでいます。そもそも禁止されていることですが、お手洗いで着替えたり、装飾を加えたりはしませんね。
maaさん
Q. 園内で注意されている人を見たことはありますか?
私は1度もないです!ただ、バウンドコーデが浸透してきたここ数年はSNSで炎上してしまっている例をちらほら見かけますね...。私もディズニーファン歴は長いですが色々な解釈があると思っていて、この例が絶対にNGと断言はしずらい場合が多いんです。あくまで私服の範囲内に留めるということと、欲を出し過ぎないということを心得ておけば注意されることも、SNSに投稿して炎上するのも避けられると思います!
maaさん
Q. 靴やバッグなどの小物類はどこまでキャラクターに寄せて良い?
それについても1から自分で作ったり、既存のものをリメイクしたりするのは避けたほうが良さそうです。ただ、例えばアパレルブランドとディズニーのコラボレーション商品など公式の認可が降りているものについては私は積極的に取り入れています。私の場合はバッグですが、衣服は色味だけ寄せて、バッグやアクセサーなどにコラボ商品を使うことで、よりバウンドコーデを引き締めることが出来るので好きです。
maaさん
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Image by: maa
Q. 女性が積極的に取り入れている印象が強いバウンドコーデですが、男性がしているのも見かけますか?
最近はよく見かけるようになりました。特にカップルで楽しんでいるのをよく見かけます!また、ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」が開業してからは、高校生から大学生くらいの男子学生がグループでバウンドコーデを楽しんでいる姿を見かける機会が増えた気がします...!
maaさん
Q. 男性のキャラクターのバウンドコーデにはどんな特徴があるのか気になります。
よく見かけるのはピーターパンやフック船長などですね。男性のキャラクターは作品内でも割とカジュアルな格好が多く、特に映画「塔の上のラプンツェル」のユージーンなどを良く見かけますが、意識しなくても似過ぎてしまって仮装と疑われる可能性があります。
maaさん
Q.被りにくいおすすめのバウンドコーデを教えてください。
バウンドコーデは必ずしもキャラクターに寄せなければいけないわけではありません。自分の好きな作品の要素を随所に散りばめるのも楽しみ方の1つだと思います。例えば、ラプンツェルはその風貌をバウンドするのはとても人気ですが、映画に登場するフライパンの絵柄のアイテムを投入し、トレードマークの三つ編みを三つ編みのベルトとして取り入れるというのでもバウンドに入ります。それぞれの好きなファッションで、好きな作品を表現し、色々な解釈が楽しめるのも魅力だと思っています!
maa
Q. 最後にmaaさんがバウンドコーデをする際に気にかけているポイントを教えてください。
私は女性のキャラクターが好きなのでスカートやワンピースを着用することが多いですが、床とスレスレになってしまうくらいの裾の長いものは選ばないように注意しています。また、バウンドコーデ愛好家の人たちは割と衣類の雰囲気が被ってしまうことがあるので、その分アクセサリーなどで個性を出すようにして楽しんでいます!
maaさん
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