2023年「ディオール」フォールコレクション
Image by: © Henar Sherif and Adel Essam
キム・ジョーンズ(Kim Jones)が手掛ける「ディオール(DIOR)」が12月4日、2023年フォール メンズコレクションを発表した。今回のテーマは「星に導かれて」。エジプト・ギザの大ピラミッドを背景に、壮大なスケールのショーが日没後に開催された。
古代エジプトと星にまつわるストーリー
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今年はメゾン75周年のアニバーサリー。メンズ クリエイティブ ディレクターのキムは、ディオールの過去、 現在、未来という連続性の中で、特に未来を強く意識したコレクションを作り上げた。キーワードの一つとなった「星」は、メゾンの創業者であるムッシュ ディオールにとっても重要なシンボル。彼のクリエイションには、しばしば占星術など神秘的な要素が登場していた。
キムは「私の古代エジプトへの興味をかき立てたのは、星や天空にまつわるストーリー。古代の世界に魅了されると、そこには今私たちが見ているものとの共通点が見つかる」と語り、今回のショーは「過去がどのように未来を形作るのか、あるいは過去からどのように未来のアイデアを得るかを示唆している」と説明する。
SF映画の衣装を思わせるルックも
稜線を浮かび上がらせたピラミッドや、昼間から夕暮れ時へと変化する砂漠のカラーパレットなどは、SF映画を思わせる世界観。キムは、アレハンドロ・ホドロフスキー(Alexandro Jodorowsky)監督が70年代に同作の映画化を試みた際のスケッチや、フランク・ハーバート(Frank Herbert)のSF小説「砂丘」から着想を得たという。ルックには、ピラミッド柄のニットや銀河のプリントも登場。ヘルメットや戦闘服のような胸当てがフューチャリスティックなムードを演出した。
風にはためくマントとプリーツスカート
端正なテーラリングをベースとしながらも、シアーな素材をレイヤードするスタイリングも印象的。また、風にはためくマントやプリーツスカートなど、流動的かつエレガントな要素も際立っていた。プリーツスカートのインスピレーション源になったのは、ディオールが50年代に発表した「Bonne Fortune(幸運)」と呼ばれるアーカイヴドレスだという。
また、1949年に発表された「Junon」ドレスも、繊細な刺繍を施したタンクトップへと変身。フェミニンな要素を変容させ、メンズウェアとして新たなスタイルへと生まれ変わった。
砂漠の謎を紐解くエレガントな探検家たち
さらにムートンブーツやレインブーツ、水筒付きのショルダーバッグなどが「探検家」のイメージを思い起こさせる。異素材を組み合わせたハットデザインは、スティーブン・ジョーンズ(Stephen Jones)が手掛けた。
フィナーレにはピラミッドを背景に全モデルが砂漠に立ち並び、青いレーザー光線が天空へと放射された。会場ではその後、作曲家・ピアニストのマックス・リヒター(Max Richter)によるライブコンサートが行われたという。
豪華ゲストも来場
今回のショーには、ASTROのメンバーであるチャ・ウヌ(Cha Eun-woo)や、EXOならびにEXO-Kのメンバーで、メゾンのグローバルアンバサダーであるセフン(Sehun)など多くのセレブリティが駆けつけた。また、交際が報じられているロバート・パティンソン(Robert Pattinson)とスキ・ウォーターハウス(Suki Waterhouse)が珍しくツーショットを披露した。
チャ・ウヌ
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