ラグジュアリーブランドの最新コレクションから、入手困難なストリートブランドの激レアアイテムまで、最先端ファッションに身を包んだ謎の2人組がファッション業界でにわかに注目を集めている。世界的に知られるトータル・ファッション・アドバイザーでデザイナーのYOKO FUCHIGAMIや、人気お笑いコンビ「チョコレートプラネット」などさまざまな業界に人脈を持っているが、その素性は一切分かっていない。彼らは一体何者なのか?
※このインタビューはフィクションです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。
謎の2人組の正体は?
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ーまずはお名前から教えてください。
(長田庄平扮する)西森:えーっと....西森慎一郎、36歳です。
(松尾駿扮する)タッピ:僕はみんなから「タッピ」って呼ばれています。
ー仕事は何を?
西森:まあ、あれですよ、あれ。いわゆる会社経営者です。建設工事をする時に足場に使う土台あるでしょ?ステンレスで出来た穴空いてるやつ。あの穴を開ける仕事をやっています。うちが日本シェアの大半を占めています。
タッピ:会社の経営、うまくいってるらしいじゃん。
西森:うん、安定してる。正直、オリンピックの建設ラッシュでだいぶ儲かった。
タッピ:タッピはね、一番わかりやすく言うと、フェイスガードってあるじゃん。フェイスガードの額のところに挟まってるウレタンわかる?あれを業者に卸しています。
西森:コロナになってフェイスガードを使うようになったけど、あれ無いと痛くて着けられないよなあ。こいつ、嗅覚がいいんですよ。こういうの見つけてくるのめちゃくちゃ早い。だからコロナが流行する10年前くらいからやっていたよね。
タッピ:そうそう。親父の代は元々ホワイトボードを消すスポンジの部分を扱っていて。うちの会社、フワフワなものには強いんです。それで俺も何か新しいことできないかなっていうので、始めてみたんです。
西森:日本のフワフワに関するものは全部、タッピの会社がやってるんすよ。
タッピ:日本人が触れているフワフワ素材は全部うちが作っていますね。
ーファッションとは関係の無いお仕事なんですね。お二人の出会いは?
西森:まあ、ファッションは趣味だからね。初めて会ったのっていつだっけ?20歳の頃だから、10年以上前?
西森:えーっとね、たぶん麻布の「ジュリアン」で開かれてたKenji Kouのパーティー兼展示会で会ったのが初めてだったよね。
ーKenji Kouはファッションブランドですか?
西森:えっ、Kenji Kou知らない?ファッションブランドじゃなくて写真家。
タッピ:聞くところによると、プレス関係者も中々レセプションに入れないことで有名なアーティストらしい。
西森:あー、そうなんだ。じゃあ知らないか。言われてみれば確かに、会場に俺ら2人ともう1人しかいなかったわ。
タッピ:お酒もバンバン出てきてたよね、懐かしい。スペインの「マッハ」ってお酒をショットでどっちが多く飲めるかみたいなゲームなんかして。それで仲良くなったよね。
西森:そうそう。あともう1人が池上彰さんだった。何やかんや、俺ら付き合い長いわ。
ーファッションに興味を持ったきっかけは?
タッピ:うーん、なんだろ。中学校の時、周りに結構ファッション好きなやつが多かったのは大きいかも。俺が当時好きだったブランドは「カールニコル」。カールニコルのセットアップをみんな着てたなあ。そこからファッションに目覚めて、地元の先輩とかと一緒に古着屋によく行ってましたね。
西森:俺は中学の時に流行った「マッケンマグワイヤー」が始まりかな。マッケンマグワイヤーの革靴「ロールパニー」はめちゃくちゃ人気だった。
タッピ:あー、流行ってたね!持っているロールパニーって「マイケル・コー」モデルのやつ?
西森:そう、限定3足の「マイケル・コー」モデル。
タッピ:俺も持ってたかも。実家帰ったらちょっと見てみよう。
西森:そういえば、池上彰さんも持ってるって言ってたよね。
タッピ:そうそう!例のKenji Kouのパーティーの話に戻っちゃうんですけど、あの時、限定3足の「マイケル・コー」モデルの話題になって、俺とこいつと残り1足は池上彰さんが持ってることが分かって、ものすごい盛り上がって。そこで一気に仲良くなったのを今思い出しました。
時代はアメカジよりもロシカジ
ー好きなブランドは何ですか?
西森:僕の中では今ドバイのブランド「シュクマール」が熱いですね。中東ファッションは結構来ていると思う。
タッピ:いいね、俺も良いと思ってた。
ー確かに中東ファッションは注目を集め始めていますね。他に注目しているものはありますか?
西森:ブランドじゃないけど、イケてるのはアメカジよりもロシカジでしょ。ロシアンカジュアル。
ーロシカジ系で注目しているブランドは?
西森:アイテム数は少ないけど「ドングルバッケン」とかかなあ。あんまり買えるところがないから北海道まで行くの。襟裳岬の方まで行けば、露天商みたいな感じでロシアの人が道端で売ってるからたまに買ってる。
ータッピさんはいかがですか?
タッピ:今好きなのは、四国を拠点にやってる「阿波(あわ)」っていうブランドかな。調べてもらえると分かると思うんですけど、全然入手できないんですよ。
ー「阿波」のどういったところが好きなんですか?
タッピ:希少性の高さかなあ。直接「阿波」のお店まで行って「欲しいんですけど」って言っても在庫無いって言われるんですよ。じゃあ、どうしたら良いんだってなった時に、いっそ他のブランドで買ってそれを「阿波」のアイテムとして勝手に着ちゃおうみたいな流れもあるくらい人気のブランド。だから厳密には他のブランドのアイテム着ている人の方が多いんだけど。
西森:「阿波」と言えば、職人が手作業で作る蛇腹袖がすごいね。あれは中々見ないデザイン。
ー普段、買い物するエリアはどの辺りですか?
西森:まあ、普通に原宿とか青山とかかな。
タッピ:裏北も行くしね。
ー裏原ではなく裏北ですか?
タッピ:そう、知らないですか?裏北沢。
西森:あとはニッチなところだと東南東中野(とうなんとうなかの)も行くかな。超激アツなエリアで。「ランブルハッセン」とか「ジミージャッケン」とか、イケてるブランドはみんなあのエリアにショップ出し始めてる。
タッピ:上宿(かみじゅく)も最近イケてるよなあ。上宿っていうのは、上野との新宿の間くらいのところにあるんですけど。上宿でお気に入りのショップは「マッジャッジャー」。
西森:意外と天王洲アイルもアツい。結局、こういう場所に行き着くんですよね。だから、あの「バーベルギーロンドン」なんかも天王洲アイルにショップをオープンしたらしい。
ー服はどれくらい持っていますか?
西森:俺は基本2着。すぐ買って、すぐ着て、すぐメルカリで売っちゃう。
タッピ:俺は逆に捨てられないから、ずっと取っておいちゃう。今は家ともうひとつ服だけ置いてある部屋を借りていて。27万着くらい持っているかな。
西野:うん、本当にこいつの服のコレクションはすごい。
タッピ:おれはブルゾンだったら、閉めて着たら一着、閉めなかったらもう一着っていうカウントの仕方してるから。フルオープンで一着、閉めて一着、途中までで3着、腰巻いて4着みたいな。そういう計算の仕方。
西森:俺はすぐにメルカリに出しちゃう。この前は一回部屋で着て、外出る前にメルカリに出しちゃった。
タッピ:それは本当にもったいないなあ。
西森:俺って飽き性だからさ。この前は服入れたダンボールに「ご自由にお取りください」って書いて家の前に置いてたし。
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