「バーバリー(BURBERRY)」が、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)による初のメンズに特化したコレクションのプレゼンテーション映像を公開した。2021年秋冬メンズコレクションのタイトルは「エスケープ」。アウトドアカルチャーや動物といった、自然から着想を得ている。
■英国のアウトドア・ムーブメントから着想
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チーフ・クリエイティブ・オフィサーとしてリカルド・ティッシが就任した2018年からこれまで、バーバリーはメンズとウィメンズをミックスして新作コレクションを発表してきた。今回ティッシは、20世紀初頭のイギリスのアウトドア・ムーブメントに魅了され、自然と人間との関係性へのオマージュとしてメンズコレクションを制作したという。
プレゼンテーションの舞台となったロンドンのリージェントストリートにあるバーバリー旗艦店の店内も、アウトドアのイメージから高低差のある地形のように構成された。
■スカートを取り入れたレイヤードスタイル
バーバリーの秋冬コレクションの主役は今シーズンもアウター。ファーストルックはメゾンのシグネチャーであるトレンチコートだが、後ろ身頃のデザインはハリントンジャケットという異なる要素を融合させた。また、トレンチコートの襟を排除してVネックに仕立てるアレンジも。その他、裾にフリンジを飾ったりスカーフをベルトに使うなど、クラシックに新しい解釈を取り入れている。
注目したいのは、中性的なスカートを取り入れたスタイル。英国の伝統衣装には男性がまとうキルトがあるが、今回のバーバリーはそれらとは異なる。シャツドレスのようなシルエットや、スカートをパンツの上に重ねるなど、主張することなく日常の装いに馴染ませている。
■熊、鹿、ウサギ......動物モチーフが随所に
コレクションには動物から着想したディテールが随所に散りばめられた。フェイクファーコートのフードに耳が付いた動物そのものを模したデザインだけではなく、アニマルファーの写真をプリントしたシャツといった、ひねりを効かせたアイテムもある。
バッグで目立ったのはレザーのバックパックで、ブランケットと長傘を装着したスタイルは放浪者のような印象。チャームは熊、ソックスブーツとスニーカー、ニット帽はそれぞれ鹿の蹄や耳を模したデザインとなっている。
「私は表現の自由を称えたいと考えました。外出が出来ず屋内に閉じこもっている時に、人々が一体となり湧き上がるクリエイティビティを思い、アウトドアとその美しさを夢見たのです」(リカルド・ティッシ)。コロナ禍で誰もが感じたであろう自由への思いが、コレクションに込められていた。
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