ラムダン・トゥアミ
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新型コロナ禍の今年、ラムダンが考えていること
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ラムダンの数あるプロジェクトの中でも、最も成功した事業となった「ビュリー」。2020年、自身の若い頃の経験から立案したホームレス向けのシャワー付きトラック(ビュリーのバスアイテムを装備)の運用をはじめ、スニーカー用香水や香り付き洗剤など数々の新商品をローンチ予定だったが、新型コロナにより諸々延期に。停滞の一年となった今年、ビュリー以外のプロジェクトにも時間を割くようになった。
2020年10月、ラムダン自身をテーマにした究極の自己中心的マガジン「WAM」を刊行。アレサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)と交流があることから実現した「グッチ(GUCCI)」風広告ヴィジュアルのモデルまでラムダンが務めている。こだわりの活版印刷は、自身が所有する印刷会社によるもの。表紙に映るスイスのホテルも、自身が買収したものだ。
「グッチ」の広告風ヴィジュアル
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「ビュリーは大好きで、製品はどれも誇れるものばかり。でも、美容以外でも人々をワクワクさせるプロジェクトをやりたい、という思いが抑えきれなくなってきて。登山やハイキングなど、僕の情熱が全て詰まったストアを作りたい。そこで今考えているのが『ジェネラルストア』。ビュリーのような世界観で、インテリアや雑貨、アパレルなどを扱うストアを、2021年秋を目標にパリにオープン予定です。良い物件が見つかれば、日本にも出店したいなと考えています。あとは、長年情熱を注いでいる小売業に関する本を執筆していたり、パーソナルなプロジェクトにも今はかなりの時間を割いているんです」
今年5月には、世界に数台しかないとされるジャン・プルーヴェの自転車をオークションで落札。田舎町での幼少期から続く"自転車愛"をベースに、自転車に関するストアのオープンも目論んでいる。思い立ったら事業を始め、タイミングが来たら躊躇なく売却し、得た資金は新たなパッションに費やし、常に新しいものを生み続ける――。
「お金よりも、『この人だから』と認識してもらえる、IDの方が大事。ホームレス生活は楽しかったんですよ。それまで見えなかったものが見えるようになって。ふくらはぎは刺されましたけど(笑)。だから人生においてお金が大切じゃないってことは身を持ってわかってるんです」
「一番嫌いな言葉は、プロクラスティネーション(=ぐずぐずすること、引き伸ばすこと)。ダイエットも仕事も、思い立ったらその日中に動き始める。昨晩、来年スイスに引っ越したいなと思い、早速ヴィクトワールに電話して、家族で決めたところ。明日やろう、なんて思っていたら今の人生一回では全てできないですから。何もしない退屈な時間は、子どもの頃にモントーバンで一生分使い果たしたんです」
■ラムダン・トゥアミのインスタグラム:@ramdanetouhami
■オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー:公式サイト
年表で振り返る、ラムダンの半生
(取材・文:谷桃子)
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