「ヤーデン」のアイテムを着用したPORIN
Image by: FASHIONSNAP
3年目を迎える「ヤーデン」のこれから
ADVERTISING
ーヤーデンは今年で3年目ですね。
気付けば7シーズン目になりましたね。
ー苦労した部分は?
音楽活動との両立ですね。どちらも同じ熱量でやるとなると、やはりスケジュール調整が大変でした。
ーヤーデンは何人のチームで動いていますか?
私入れて5人です。「ティート トウキョウ(tiit tokyo)」を運営しているKIDS-COASTER代表の岩田さんもメンバーの一人で、主にビジネス面で支えて頂いています。
ー音楽活動と服作り、両立するためにしてきた工夫は?
ヤーデンのコレクションはガッと短期集中型で作るようにしていて、一気にモードチェンジしてやるように意識してきました。あとは、メンバーと密に連携を取りながらチームプレーで協力してやってきたので、うまく両立できたんだと思います。
ー短期集中型なんですね。楽曲の作詞においても同じですか?
そうですね、同じかもしれません。少し前までは何か思いついたらこまめに書き留めるようにしていたんですが、それが出来ない時が最近多くて。なので作詞モードに入り込んで一気に書き上げるようにしています。
ーこの3年の間で、ブランドの方向性は変わりましたか?
元々、ブランドをはじめたきっかけが自分のルーツを突き詰めたい、追求したいといったところから始まっているので、「自分のルーツを掘り下げる」というブランドの根幹の部分は今も変わっていません。ただ今は前よりも「自分が今着たいものは何か?」と純粋に考えるようになってきていて、3年前と比べるとクリエイションが柔軟になっているように思います。
ー最新コレクションでこだわった点は?
私が着たいと思えるものであるという事もそうですが、今の時代オンラインで買う人が増えたので、画面越しに見ても可愛いと思ってもらえるようなデザインを追求しました。細かいディテールも今まで以上に完成度を高めています。
ーヤーデンのヴィジュアル制作もPORINさんがメインで担当されているそうですね。
はい。ただ、もっと視野を広げたいという気持ちがあったので、今回のヴィジュアルはスタイリストさんに協力してもらいながら作りました。ヴィジュアルを手掛けるのはすごく楽しいですし、ヤーデンという世界観が色々な形を通じて広がっていったらいいなと思っています。
ー直近で予定している取り組みはありますか?
具体的には決まっていないのですが、「全国ツアー」といった形でポップアップをやりたいね、という話はしています。
ーブランドの規模は大きくしていく計画ですか?
ブランドを成長させたい気持ちはありますが、ビジネス的に成功させようとかは、そこまで考えていなくて。大きくなり過ぎて世界観が薄れていくのは嫌だなと。クリエイションには絶対自分が携わっていたいですし、適当にやりたくないと考えています。
ーヤーデンは卸売を行っていませんが、今後もECメインで展開していく?
そうですね。チーム内で話し合った際に、卸をやるならもっとブランドとして力をつけてからの方が良いかもしれないね、という結論に至ったので。
ーヤーデンのアイテムを購入する方はオーサムシティクラブのファンの方が多い?
ファンの方以外も結構いますね。ありがたいことに、スタイリストの方にも認知され始めていて、ブルボンのCMで北村匠海さんと齋藤飛鳥さんに着て頂いたこともありました。また、紗栄子さんがブランドを気に入ってくださって、プライベートでお買い上げ頂いたり。
ーブランドの今後の目標について教えてください。
ヤーデンというブランドを通じてさまざまなボーダーを無くしていきたいと思っていて。なのでユニセックスのアイテムは今後どんどん増やしていきたい。あとは、路面店のようなブランドの世界観を発信できるスペースは、いつか作りたいですね。
ーPORINさんにとってヤーデンはどのような存在?
"音楽をやっているPORIN"とのメンタル的なバランスをとるために必要な、すごく大切な存在。ヤーデンで服を作ることがある意味、心の安らぎにもなっているんです。振り返ってみると、もちろんコレクション製作に行き詰まることもありましたが、苦痛に感じることはなかったですね。
クリエイションに必要な個とチームのバランス関係
ー音楽制作と服を作ることはどちらもクリエイティブな作業ですが、そこは完全に切り離して考えていますか?
昔は切り離すことに必死でしたが、今はそうもいかないというか。良い意味で、それぞれのクリエイションの境界線が曖昧になってきている感覚です。
ーファッションと音楽に共通点はありますか?
その人を表す名刺代わりのようなものかなって。歌う音楽も、歌う時に身に着けるファッションも、自分自身を表現するものなのでどちらも大事な要素だと考えています。
ーコロナ禍はクリエイションにじっくりと向き合う機会になりましたか?
音楽活動においては、ライブができなかったことが結構しんどくて。とにかく何かしなきゃみたいな焦りはありましたね。
ーライブ以外の新しい発信方法も模索されたそうですね。
ライブができない分、代わりにYouTube上にセッション動画を投稿するなど新しいことにチャレンジしました。楽曲制作でいえば、割と内省的な曲が増えたように思います。
ーバンドもヤーデンもチームでの活動がメインです。PORINさんは一人で黙々とこなすよりも、チームプレーでパフォーマンスを発揮するタイプですか?
一人で作業するのも、チームであれこれ突き詰めていくのも、どちらも好きです。今は本当に全力で進んで行かなきゃいけない時だから、お互い支え合って、高め合いながらやっていくのがベストだと思うんですよね。ゆっくりマイペースに活動するようなフェーズに入ったら、各々新しいことにチャレンジしてみるのも面白そうだなとは思います。
ーメンバーのatagiさん、モリシーさんは無くてはならない存在なんですね。
そうですね。それぞれ足りない部分を補って、支え合いながら進んでいけていると思います。8年程ずっと一緒にいて苦楽をともにしてきたからか、家族みたいな存在ですね。
ーオーサムシティクラブのリーダーは誰なんですか?
もともとリーダーだった人が脱退してしまったので、今はリーダー気質の人はいないんです。でもバラバラという訳ではなくて。まとめ役がいなくても自然とまとまっています(笑)。
ーまさに家族のようなチーム。
メンバーの脱退であったり、バンドとして良い景色が見えてきたりと、さまざなま変化を一緒に乗り越えてきたからこそ、今の良い関係性ができたんだと思っています。
ーヤーデンはPORINさんがリーダーとしてメンバーを率いている?
どうなんだろう。最終的な決定は私がしていますが、自分が思いついたアイデアをどんどん言っていっちゃうタイプなので、まとめ役ではないかもしれません(笑)。
激動の1年を振り返って
ー「勿忘」のヒットをはじめ、日本レコード大賞 優秀作品賞の受賞など、今年は激動の一年でしたね。2021年を振り返っていかがですか?
やっと親孝行できたなと思える年でした。そして、テレビ出演が増えると親戚が増えるっていうことを実感しました(笑)。
ー12月8日にはワンマンライブ、12月15日には7作連続リリースの第3弾の新曲「息させて」の配信がスタートしました。
なんとかメンバーの皆と必死に駆け抜けて、ここまで来れました。来年3月には4作目のフルアルバムのリリース、4月には約2年ぶりとなる全国ツアー「Awesome Talks One Man Show 2022」が控えているので、一つ一つ丁寧に濃い表現をしていきたいです。
ー今年やり残したことはありますか?
やり残したこと言うよりもちょっとした反省なんですが、忙しくて心の余裕がなかったのでプライベートの華やかさが足りなかったかなと...。移動の時も気を抜かずにお洒落な格好した方が良いんじゃないかとか、アーティストらしくもっと華やかなオーラがある人間にならなくちゃとか、あれこれ考えています(笑)。
ー2022年はどんな年にしたいですか?
2021年は本当に色々な方に知って頂くことができたので、来年はそれをどんどん実らせていく年にしたいなと。新しいことをどんどん始めていくというよりも、オーサムシティクラブとしての活動も、ヤーデンの活動も、今ある世界をどんどん広げていきたい。音楽は「勿忘」に続く、良い曲を作っていきたいですし、フェスも早くやりたいですね。新曲も続々と制作中ですので、楽しみにしていてください!
(聞き手:長岡史織)
■Awesome City Club:公式サイト/Twitter/Instagram
■PORIN:Instagram
■yarden:公式サイト
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【インタビュー・対談】の過去記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
イケアが四国エリアに初出店 香川県にポップアップストアをオープン