ヴァレンティノ 2023年秋冬コレクション
Image by: VALENTINO
ピエール パオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)が手掛ける「ヴァレンティノ(VALENTINO)」が2023-24年秋冬コレクションのテーマは「ブラックタイ」。パリの歴史的建造物であるオテル・ サロモン・ド・ロチルド(Hôtel Salomon de Rothschild)を会場に、ショーのサウンドトラックは「マッシヴ・アタック(Massive Attack)」の設立者でもあるロバート・デル・ナジャ(Robert Del Naja)が担当した。
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「ブラックタイ」が意味するもの
「ブラックタイ」を直訳すれば「黒いネクタイ」だが、ボウタイとタキシードといったフォーマルウェアを意味する男性のドレスコードでもある。ピッチョーリは今回、男らしさや正統性、ステータスなど様々な社会的意味を持つこの言葉を再定義。あらゆる制約を取り払い、現在と過去をミックス、パンクなアティテュードとメゾンのエレガントなカッティングを組み合わせた。
パンクに着こなすモデルたち
オープニングを飾ったのは、白いシャツ襟とネクタイをホルターネックのミニドレスに変えた象徴的なルック。モデルはバズカットで、長いアイラインを引いている。リップリングなど複数のピアスを着用し、背中には大きなタトゥが見えた。
このほかにも個性豊かなモデルたちが登場し、パンクなムードを盛り上げる。足元にはスタッズ付きのアンクルブーツを履き、メゾンのアイコンである「ロックスタッズ」のバッグを手にしていた。ピッチョーリはこれを"ルネサンス パンク"と呼ぶ。
「ヴァレンタイ」のバリエーション
タイを取り入れたルックは「ヴァレンタイ(ValenTie)」と呼ばれ、無限のバリエーションを見せる。クラシックなスーツやシャツはもちろん、フルレングスのイヴニングガウンにも取り入れられた。タキシードもショートパンツと合わせ、ユニセックスかつ実用的なデイウェアへと生まれ変わった。
力強さを増すグラフィックパターン
また、ダイナミックなグラフィックパターンもコレクションの鍵に。力強いドットやストライプ、格子模様がポップな遊び心をプラス。コントラストを効かせたデザインが目を引いた。
ガーリーなミニスカートを主役に
そして「ヴァレンタイ」に合わせたマイクロミニのスカートも、ガーリーなインパクトを放つ。薔薇のモチーフをつなぎ合わせた立体的なミニスカートなど、クチュール的な表現がアクセントに。フリルやスパンコール、フェザーといった華やかな素材をミニスカートからイヴニングドレスまで取り入れ、メゾンのコードをコンテンポラリーに昇華していた。
SDGsに貢献するショーの形
今回ヴァレンティノは、会場に設置された木製のベンチやランウェイ全体を覆うモケット(織物)をショー終了後に再利用するなど、環境への影響を最小限に抑える取り組みを実施。また、フランスの非営利団体「ラ・レゼルヴ・デザール(La Réserve des arts)」とのパートナーシップの継続も発表した。ショーで使用された繊維素材の一部を同団体に寄付し、クリエイティビティの好循環を永続的に生み出していく活動に役立てていくという。
ウィンウィン、フローレンス・ピューらも来場
会場にはNCT / WayVのウィンウィン(WINWIN)やフローレンス・ピュー(Florence Pugh)、プリヤンカー・チョープラー(Priyanka Chopra)&ニック・ジョナス(Nick Jonas)夫妻、ブルックリン・ベッカム(Brooklyn Beckham)&ニコラ・ペルツ(Nicola Peltz)夫妻らが来場。日本からはemmaや高橋ららがショーを体験した。
NCT / WayVのウィンウィン
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