数々のデザイナーの進退が大きな話題を呼んだ2024年。実際に売れたブランドはどこだったのか? 「アディッション アデライデ」や「インターナショナルギャラリー ビームス」など8つの高感度ショップに「2024年売れたブランド」と「2025年注目のイチ押しブランド」を調査。推薦コメントと共に紹介します。<ウィメンズ編>
>>メンズ編はこちら
ADVERTISING
D-LAB(阪急うめだ本店)
阪急うめだ本店3階の自主編集売り場。「マリーン・セル」などの最旬モードブランドから「フォトコピュー」など業界人が注目するアップカミングブランドまで、ホットな国内外のブランドを幅広いテイストでラインナップしている。
2024年売れたブランド:オーラリー(AURALEE)
2024年秋冬コレクションより
Image by: Daniele Oberrauch/launchmetrics.com/spotlight
デザイナーの岩井良太が2015年春夏シーズンに設立。世界中から厳選した原料と、日本屈指の生産背景で本当に良いと思える素材を追求しており、その素材の個性を活かしながら時代の気分を反映した、上質で洗練されたデイリーウェアを手掛けている。2024年11月には、ブランド初のウィメンズ専門店が伊勢丹新宿店 4階にオープンした。本企画ではロンハーマンも「2024年に売れたブランド」に挙げているほか、過去にはエイチ ビューティー&ユースも「2023年に売れたブランド」のメンズ編で選出した。
今シーズンからバリエーションを広げて展開していたこともあり、男女問わず人気がありました。2024年春夏シーズンにメンズ・ウィメンズ合同のイベントを実施した影響か、ウィメンズの認知が広がり、ブランドファンが増えた印象です。目に留まる鮮やかなカラーパレットと安心感のあるメイドインジャパンが、百貨店顧客の心を掴んでいます。(D-LAB バイイングマネージャー 源野里沙子)
2025年注目のブランド:リブノブヒコ(RIV NOBUHIKO)
2025年春夏コレクションより
Image by: RIV NOBUHIKO
2025年春夏コレクションより
Image by: RIV NOBUHIKO
韓国人のリバー・ガラム・ジャンと日本人の小浜伸彦が2020年に始動したウィメンズブランド。メゾンで研鑽を積んだデザイナーデュオが持つそれぞれのクチュールテクニックを日常のシーンに落とし込み、既製服の新しい価値を見出すアイテムを提案している。立体裁断で生み出す、女性の体が持つ美しさを尊重するようなシルエットも特徴。2024年9月には、第10回「TOKYO FASHION AWARD」を受賞した。
“ワイルド ラグジュアリー:プラクティカル クチュール(Wild Luxury:Practical Couture)”をコンセプトにしているリブノブヒコ。今季から新たに取り扱いをスタートします。2025年春夏シーズンは、繊細な素材を使用した手仕事が背景に垣間見えるアイテムが多数登場。ドリーミーなムードの中にもモダンさが兼ね備えられていて、今後に期待です。(D-LAB バイイングマネージャー 源野里沙子)
アディッション アデライデ
「アデライデ」の姉妹店で、2002年に東京・表参道にオープン。「希少価値の追求、アートとの融合、ユニセックスとユーティリティ」をキーワードに、新しいムーブメントを作る独創的なブランドを提案し続けている。
2024年売れたブランド:アライア(ALAÏA)
2024年サマーフォールコレクションより
Image by: Courtesy of ALAÏA
アズディン・アライア(Azzedine Alaia)が、1979年に自身の名を冠したブランドとして設立。1980年代には大きなショルダーラインにタイトウエストのスーツ、タイトフィットのイヴニングドレスなどの"ボディコン(=ボディ・コンシャス)"スタイルを作り、ファッション界に一大ブームを巻き起こした。同氏が2017年に死去した後は、しばらくの間デザインチームがコレクション制作を引き継いでいたが、2021年2月にピーター・ミュリエ(Pieter Mulier)がクリエイティブディレクターに就任。メゾンのコードを守りながらも、新たな解釈で光を当てたクリエイションを生み出し続けている。
2024年秋冬シーズンより取り扱いを開始。カジュアルなデニムからエレガントなスタイル、アイコニックなバッグやシューズに至るまで、注目度の高さを今一番感じるブランドです。また、インバウンドの反響もとても良く、SNSを見て来店される方も多数。当店は過去に、デザイナーのピーター・ミュリエがキャリアを積んだ「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」や「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」を取り扱ってきた実績から、デザインに対する親和性も非常に高いと感じています。輝かしい経歴を持つ手腕から生み出されるアーティスティックかつ洗練されたアイテムたちは、ファッション感度の高いラグジュアリー層のお客様のワードローブとして選ばれ、デザイナー就任直後から確かなステイタスを確立しています。(アディッション アデライデ マネージャー 沼本博史)
2025年注目のブランド:アワー レガシー(OUR LEGACY)
2025年春夏コレクションより
Image by: OUR LEGACY
2025年春夏コレクションより
Image by: OUR LEGACY
ヨックム・ハリン(Jockum Hallin)とクリストファー・ニイン(Christopher Nying)が2005年にスウェーデン・ストックホルムで創設。「LEGACY=遺産」の名の通り、イタリアやポルトガル、日本など、土地ごとの伝統的なファブリックとテーラリングをブランドの中心に据え、タイムレスなコレクションを提唱している。本企画では、昨年「2023年売れたブランド」にインターナショナルギャラリー ビームスが選出していた。
当店では元々メンズウェアを取り扱っていましたが、2025年春夏シーズンからウィメンズの取り扱いもスタート。カジュアルながらブランド特有の空気感を持ち、着やすさと着飾ることの満足度のバランスが非常に良い点が、このブランドの特徴だと感じます。今新鮮に映る1990年代テイストですが、よりフィッティングを重視して女性のお客様にベストなサイジングでご用意することで、さらにブランドのファンを増やしていきたいと考えています。現時点で既にご要望の声を多くいただいており、好調なセールスが期待できます。(アディッション アデライデ マネージャー 沼本博史)
リステア
2007年にフラッグシップストアを六本木・東京ミッドタウンにオープン。ブラックの巨大なコンテナをイメージしたミステリアスな外観デザインが特徴で、3フロア構成の店内ではメンズからウィメンズ、コスメ、アートまでエッジの効いたコレクションを幅広くラインナップ。近年はライフスタイル領域にも力を入れている。
2024年売れたブランド:サカイ(sacai)
阿部千登勢が手掛けるサカイは、「日常の上に成り立つデザイン」をコンセプトに、スタンダードなものを大切にしながら、エレガントな要素を加え、またクラシックなアイテムにひねりを加えることで「ニュースタンダード」を表現。常に新鮮なアイデアや工夫を凝らしたデザインが魅力で、幅広い層のファンを持つ、まさに日本を代表するブランド。リステアは、昨年も本企画で「2023年売れたブランド」として挙げた。
リゾートでは「カーハート WIP(Carhartt WIP)」コラボやキャッチーでアイコニックなプリント柄を、春夏では新たなラウンドシェイプスリーブのフォルムやシアー素材のシックなスタイルを、プレフォールではマーク・ゴンザレス(Mark Gonzales)コラボに「スピワック(Spiewak)」、秋冬ではベーシックピースをドレスに落しこんだ挑戦的なアイテムを展開するなど、ストリートカジュアルからドレッシーなスタイルまでを網羅。年間を通して、決して飽きさせない商品構成とさまざまな層へのアプローチを可能にし、売り場を牽引しました。円安市場において、インバウンドはもちろんのこと、デザイン性の楽しさと日々のスタイリングへ取り入れやすいラインナップから、ローカルのお客様にも好評でした。(リステア クリエイティブディレクター 柴田麻衣子)
2025年注目のブランド:ヴァレンティノ(VALENTINO)
ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)とジャンカルロ・ジャンメッティ(Giancarlo Giammetti)が、1960年にイタリア・ローマで創業。オートクチュールとプレタポルテを展開している。2024年4月に、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)がメゾンのクリエイティブ・ディレクターに就任。ルックブック形式で発表した2025年リゾートコレクションと、ランウェイデビューとなった2025年春夏コレクションでは、メゾンのデザインコードをミケーレらしい世界観に落とし込んだスタイルを披露し、大きな話題を呼んだ。
アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノに注目。クワイエットラグジュアリー一辺倒だった市場において、装飾主義がどのように新しい風を吹かせ、どのような流れを作ってくれるのか期待したいです。特に、エピローグ的な2025年リゾートコレクションは春夏コレクションよりもリアリティがあり、バッグの2個持ちやアクセサリーの使い方、プリントミックスなど、参考になるアイデアがたくさんありました。(リステア クリエイティブディレクター 柴田麻衣子)
ミッドウエスト
1976年創業。東京、名古屋、大阪の3つのエリアに店舗を出店し、世界的コレクションブランドからデザイナーズブランドまで幅広くラインナップしている。
2024年売れたブランド:ヴィヴィアーノ(VIVIANO)
中国とアメリカで育ったデザイナーのヴィヴィアーノ・スー(Viviano Sue)が、2014年に文化ファッション大学院大学を修了後、自分の名を冠したブランドを設立。2020年秋冬コレクションから、現ブランド名の「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」に変更した。「秩序の花々の間からほのかにゆらめくカオス」をコンセプトに、シグネチャーのチュールのティアードアイテムをはじめ、ドラマチックなシルエットやカラーのコレクションを展開している。2022年に第8回「TOKYO FASHION AWARD」を受賞。2024年春夏シーズンからメンズラインも始動した。
独自の生産背景により、デザインに対して挑戦しやすいプライスなのが好調の一つの要因。シーズンが重なるごとに濃いファン層の熱が高まっています。白や黒を中心としたスタイルにも挑戦したことで、年齢層の幅もますます広がってきた印象。ファッションが持つ高揚感を体現しているブランドで、ヴィヴィアーノチームのキャラクターも相まって、お客様に喜んでいただける機会が大変多かったです。チュールを軸にしたブランドはネタ切れを起こすことが多いですが、ヴィヴィアーノには飽きさせない魅力があります。(ミッドウエスト バイヤー 大澤錬)
2025年注目のブランド:ムッシャン(mukcyen)
木村由佳が手掛けるムッシャンは、「エムエーエスユー(M A S U)」などを擁するSOHKIから、2024年秋冬シーズンにデビュー。ブランド名は、日本生まれ中国育ちというバックグラウンドを持つ木村の中国語読みである「mù cūn」を元にした造語となっており、「抽象的で無意味な言葉に、自らが築く歴史と文化を附与することで無類の意を与えていく」という思いが込められている。なお、ミッドウエストは特集記事「2024年秋冬注目のブランド」でも同ブランドを選出していた。
既に独自のスタイルでファンを確立しつつある、次世代注目株の一人。ボディコンシャスかつ軽やかな素材使いをベースに、シーズンごとに強さも増しています。コレクションルックから感じるデザイナー自身が持つ独特の世界観も魅力的。認知度はまだまだこれからですが、店頭でお客様に手に取っていただける機会も多く、弊社としても今後伸ばしていきたいブランドです。(ミッドウエスト バイヤー 大澤錬)
スーパー エー マーケット
トゥモローランドが運営するセレクトショップ。独自の価値観と美意識、時代感をもって、デザインや品質にこだわった商品を世界中から幅広く選定し提案している。2011年2月に1号店としてオープンした青山店のほか、ニュウマン新宿にも店舗を出店。
2024年売れたブランド:ルメール(LEMAIRE)
1991年にクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)が自身の名を冠したブランドとして設立。ウィメンズコレクションに加え、1995年にはメンズのプレタポルテもスタートした。2010年にサラ=リン・トラン(Sarah-Linh Tran)が加わると、ブランド名を現在の「ルメール(LEMAIRE)」に変更。しなやかなシルエットとソフトでニュートラルなカラーパレットを特徴とした、タイムレスなパリジャンスタイルを提案し続けている。2024年11月には、パリ店、ソウル店に続く世界で3店舗目の旗艦店を東京・恵比寿にオープンした。なお、スーパー エー マーケットはメンズ編の「2024年売れたブランド」にも選出している。
当店では、ブランド名が「クリストフ ルメール(Christophe Lemaire)」の頃から取り扱っていますが、ここ数年で認知と共に売り上げがグッと伸びました。SNSでの現代的な広がりが主な要因ではあるものの、コロナ禍を経て、人々の購買意識に変化があったことも大きいと感じています。
近頃は、若者の間でも「長く使えるものを長く使いたい」という意識が普及してきているようで、特に定番の「クロワッサンバッグ(CROISSANT BAG)」は、注目度や需要が過去一番といえるほど顕著に増えました。ルメールは、定番アイテムを長く展開するのが非常に得意なブランドですが、クロワッサンは完全にブランドのアイコンになったと感じています。(スーパー エー マーケット ウィメンズ バイヤー 高橋悠)
2025年注目のブランド:ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)
ドリス ヴァン ノッテンは、「アントワープ6」の一人でもあるドリス・ヴァン・ノッテンが1985年に創業。1986年にロンドン・ファッションウィーク、1991年にパリ・ファッションウィークに初参加した。創業デザイナーのドリスによる自然のモチーフや刺繍などを取り入れたスタイルが長年評価されてきたが、2024年6月末にドリスがデザイナーを退任。後任として、2018年からドリスとともにウィメンズコレクションのデザインを手掛けてきたジュリアン・クロスナー(Julian Klausner)が、クリエイティブ・ディレクターに就任することが発表された。同氏のデビューコレクションは2025年秋冬シーズンを予定しており、業界全体から大きな注目が集まっている。
名だたるデザイナーたちがブランドを離れることが多かったここ数年、特にドリス・ヴァン・ノッテンの退任は、個人的に一番激震が走りました。ドリス本人がデザイナーを退き、誰もが気になる次世代のデザイナーとしてデザイナー ジュリアン・クロスナーが新たに就任しました。彼のデビューコレクションは2025年秋冬シーズンとなりますが、ファッション業界的にも個人的にも注目しない人はいないのでは、と思います。ドリスの意志を継ぎ、新たな息吹を吹き込む存在として、これからが非常に楽しみなブランドです。(スーパー エー マーケット ウィメンズ バイヤー 高橋悠)
インターナショナルギャラリー ビームス
1981年に「International Gallery BEAMS」メンズからスタートし、2005年にウィメンズが加わった。国内外の期待のインディペンデントから、ハイエンドなデザイナーズまで、幅広いイメージのファッションを提案している。
2024年売れたブランド:カルヴェン(CARVEN)
カルメン・デ・トマソ(Carmen de Tommaso)が、1945年にオートクチュールブランドとして設立。2010年にオートクチュールを廃止し、デザイナー ギョーム・アンリ(Guillaume Henry)の起用によりプレタポルテブランドとしてスタートした。2024年春夏シーズンから、ルイーズ・トロッター(Louise Trotter)が新クリエイティブ・ディレクターに就任し、リブランディングを実施。5年ぶりにパリのランウェイに復帰した。しかし今月に入り、トロッターの「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」新クリエイティブディレクター就任が電撃発表。同氏のカルヴェンでのラストコレクションは、2025年秋冬シーズンを予定しており、後任も含め今後の動向に注目が集まる。
イギリス人デザイナー ルイーズ・トロッターがリブランディングしたフランス発のメゾンブランド「カルヴェン」が、本格的に始動。「久しぶりに着てみたいという洋服に出合った」「いち早くコレクションを見たい」というモード好きな女性を中心に実売に繋がりました。年齢層を限定しない成熟した雰囲気がありながら、レイヤードなどでスタイリングを楽しむ要素もあり、久しぶりに熱量の高さを感じています。リブランディング後のクラシックロゴをはじめ、洋服のディテール表現も非常に上手で、ルイーズのクリエイティブセンスを感じずにはいられません。(インターナショナルギャラリー ビームス ウィメンズディレクター 丸山恵利佳)
2025年注目のブランド:コモリ(COMOLI)
「コモリ(COMOLI)」は、2011年にデザイナー 小森啓二郎が立ち上げたブランド。「全ての洋服の原型は、ある目的の為に作られた物である」という考えをもとに、その時の気分や感覚を取り入れた洋服を提案している。2024年秋冬シーズンからウィメンズを本格始動した。
新規展開の「コモリ」が新たに表現するウィメンズラインは、メンズから想像できるマスキュリンな要素を払拭した、センシュアルでミニマムなウェア。着る人のシチュエーションや着心地を念頭に置いて表現される洋服は、素材へのこだわりも含め、一過性ではなく長く愛用出来る“シンプルシック”なデザインです。メンズのフィールドを超えて、女性ファンも一層増えそうな予感です。(インターナショナルギャラリー ビームス ウィメンズディレクター 丸山恵利佳)
GR8
世界各地の人気ブランドや気鋭のレーベルを取り扱い、多くのクリエイター、デザイナーとも親交の深い東京・原宿のセレクトショップ。Ye(カニエ・ウェスト)やリアーナをはじめとする海外セレブリティからの支持も厚い。
2024年売れたブランド:サンディー・リアン(Sandy Liang)
パーソンズ美術大学卒のデザイナー サンディー・リアン(Sandy Liang)が、2014年に自らの名を冠してニューヨークで設立。デザイナー自身のニューヨークで生まれ育った経験や中国のルーツが反映された、フェミニンで遊び心あるコレクションを展開している。BLACKPINKのジェニーや、モデルのベラ・ハディッド(Bella Hadid)などセレブリティも愛用。
今年日本でも大流行した「バレエコア」を牽引した代表的なブランドです。メリージェーンをはじめ、リボンやレーストリムのディテールなど、一般的にはクラシックに見えやすいアイテムが柔らかくアンニュイに表現され、目新しささえ感じる可憐さが幅広く支持されています。デザイナー自身の影響力も強く、Instagramに投稿されるスタイリングや親しみを感じる私生活の様子も、ファンが増え続ける要因になっています。10月にGR8で行われたPOP UPは多くのお客様にご来店いただき、エクスクルーシブのTシャツも数時間で完売となりました。(GR8 ウィメンズバイヤー toyota)
2025年注目のブランド:パオリーナ ルッソ(Paolina Russo)
カナダ人のパオリーナ・ルッソ(Paolina Russo)とフランス人のルシール・ギルマール(Lucile Guilmard)がロンドンで設立したブランド。少女時代のスポーツチームやDIYプロジェクトの記憶などから着想を得た、カラフルでアヴァンギャルドなコレクションを展開している。2020年には、「アディダス(adidas)」とのコラボレーションコレクションを発表。クラフトマンシップやサステナビリティ、テキスタイル開発における革新性も評価されており、2023年度の「インターナショナル・ウールマーク・プライズ(International Woolmark Prize)」や「LVMH Young Fashion Designers Prize」のファイナリストにも選出された。
セントラル・セント・マーチンズ卒のカナダ人デザイナー パオリーナ・ルッソ(Paolina Russo)が手掛けるブランド。2024年秋冬シーズンからお取り扱いがスタートし、既にご好評をいただいています。 雪に日光が反射した虹色をニットで表現するなど、独特でノスタルジックな感性とスポーティーなディテール、ざっくりとしたシルエットのデニムの組み合わせに、新しいグランジの可能性を感じます。NewJeansへの衣装提供など話題を作り続けており、今後も目が離せないブランドです。(GR8 ウィメンズバイヤー toyota)
ロンハーマン
1976年にアメリカ・カリフォルニアのハリウッドで創業。「ファッションとは愛にあふれ、刺激的で楽しく、自由であるべきだ」という理念の元、世界中からウェアやプロダクトをセレクト。カフェやオリジナルブランドも展開している。2024年に日本上陸15周年を迎えた。
2024年売れたブランド:オーラリー(AURALEE)
2024年秋冬コレクションより
Image by: Daniele Oberrauch/launchmetrics.com/spotlight
デザイナーの岩井良太が2015年春夏シーズンに設立。ニットから布帛まで素材作りから“デザイン”と考え、世界中から厳選した原料と、高い技術に裏打ちされた日本屈指の生産背景で作り込んだアイテムにこだわりを持つ。2019年から続く「ニューバランス(New Balance)」とのコラボをはじめ、2024年にはコペンハーゲン発のホームウェアブランド「テクラ(TEKLA)」とのコラボコレクションを発表。他ブランドとの協業も人気が高く、毎回注目を集めている。2024年11月には、ブランド初のウィメンズ専門店が伊勢丹新宿店 4階にオープンした。なお、本企画では阪急うめだ本店のD-LABも「2024年に売れたブランド」に挙げているほか、過去にはエイチ ビューティー&ユースも「2023年に売れたブランド」のメンズ編で選出した。
買い付けブランドの中では「オーラリー」の売り上げが好調でした。特に別注アイテムが好評で、長いシーズン着られるリブニットからTシャツまで、トップスを中心に人気が高かったです。(ロンハーマンPR 阿部真澄美)
2025年注目のブランド:トッズ(TOD'S)
2025年春夏コレクションより
Image by: Launchmetrics.com/spotlight
「TOD'S for Ron Herman」のレザーグッズ
Image by: ロンハーマン
1990年代初頭に、フィリッポ・デッラ・ヴァッレ(Filippo Della Valle)がイタリア・マルケ州の小さな町で靴工房として創業。伝統やクラフツマンシップ、卓越性など、メイド・イン・イタリーを象徴する価値観を追求したフットウェアの製作を長年手掛けてきたが、1997年にブランド初のバッグコレクションを発表。プレタポルテコレクションは、2006年秋冬シーズンにスタートした。現在は、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」で経験を積んだマッテオ・タンブリーニ(Matteo Tamburini)が2024年秋冬コレクションからクリエイティブ・ディレクターを務めている。
これまでも「TOD'S for Ron Herman」としてコラボレーションを行ってきましたが、2025年はこれまで以上にバリエーション豊富なラインナップを展開。クラフトマンシップを感じる高品質な作りに、ロンハーマンらしい色や抜きのデザインは、展示会でも人気でした。(ロンハーマンPR 阿部真澄美)
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【高感度ショップに聞く】の過去記事
TAGS
記事のタグ
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
sacai Men's 2025 SS & Women's 2025 Spring Collection