資生堂が、7月30日の取締役会で、2025年1月1日付のCEOおよび代表執行役の異動について発表した。取締役代表執行役の藤原憲太郎社長COOが、取締役代表執行役 社長CEOに昇格。これに伴い、2014年から約10年にわたり社長を務め、現在は取締役代表執行役の魚谷雅彦会長CEOは同職を退任し、資生堂グループのシニアアドバイザーとして携わる。また、取締役については2025年3月下旬開催予定の定時株主総会をもって退任する予定だ。
同社は2019年から5ヶ年のCEOサクセッションプランニングを推進。2022年11月に行われた取締役会で、藤原氏を次期CEO候補者として社長COOに選任し、以降は魚谷氏と“二人三脚”で並走し経営体制を構築してきた。当初の発表通り2024年末をもって魚谷氏は会長CEOを任期満了で退任。本格的に新体制で稼働していくことになる。
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魚谷氏は、1977年に同志社大学文学部英文学科を卒業後、ライオン歯磨(現ライオン)に入社。米コロンビア大学経営大学院でMBAを取得し、シティバンクN.A.マネジャーやクラフト・ジャパン(現モンデリーズ・ジャパン)代表取締役副社長に就任。1994年に日本コカ・コーラの取締役上級副社長・マーケティング本部長に就任し、代表取締役社長を経て、2006年から2011年まで代表取締役会長を務めた。資生堂には2013年にマーケティング統括顧問として入社。2014年6月に代表取締役社長兼CEOに就任し、2022年1月からは代表取締役社長CEOを務めた。社長就任以降はマーケティングや人事体制の改革に挑み、“日本トップのビューティカンパニー”の土台を強固なものとするとともに、「ピープル・ファースト」を掲げ、ダイバーシティ&インクルージョンや女性管理職比率の向上などにも取り組んできた。シニアアドバイザー就任後は、経営陣の要請に基づき、助言や人材育成支援、渉外活動などを適宜行っていく。
藤原氏は、1991年に香川大学大学院修士課程修了後、資生堂に入社。ドイツをはじめフランス、韓国、日本での経営戦略などを経て、2016年に資生堂 執行役員、資生堂(中国)投資有限公司 総経理、2018年から資生堂 執行役員 中国地域CEO、2020年から資生堂 エグゼクティブオフィサー 常務 中国地域CEOとしてグローバル市場に目を向けてきた。中国市場などの統括実績が認められ、社長COOに就任。2023年9月からは資生堂ジャパンの代表取締役会長を兼任し、課題となっていた日本市場の回復および飛躍のため構造改革の陣頭指揮を執ってきた。
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