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【2023年ベストバイ】義足モデル KawaK(川原渓青)が今年買って良かったモノ

モデルでTikTokerの「KawaK」こと川原渓青

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モデルでTikTokerの「KawaK」こと川原渓青

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【2023年ベストバイ】義足モデル KawaK(川原渓青)が今年買って良かったモノ

モデルでTikTokerの「KawaK」こと川原渓青

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 今年のお買い物を振り返る「2023年ベストバイ」。6人目は人気TikToker「KawaK」として知られる川原渓青(けいせい)さん。2019年の交通事故で右膝下を失いましたが、手術から半年足らずでパラ競泳を開始しました。400m自由形の日本記録・400m個人メドレーのアジア記録を更新するなど、第一線で活躍。昨年競技から引退し、モデル活動を本格的にスタートしています。義足を活かしたスタイルで注目されるKawaKさんの今年買って良かったモノ6点。

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GENTLE MONSTER サングラス

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FASHIONSNAP(以下、F):KawaKさんは選手として素晴らしい実績をお持ちなのに、インスタグラムのプロフィールではそれを明かしていませんね。

川原渓青(以下、KawaK):もともと水泳で賞やメダルをもらうことより、会場が沸いていることの方が好きなんです。“逆転して最後追い抜く!”みたいなシナリオを考えながら泳いで、それで観客が盛り上がった時が一番気持ちよくて(笑)。元から目立ちたがり屋だったんですよね、その流れで今はモデルをやっています。

F:水泳選手でファッション好きな人は多いんですか?

KawaK:いや、たぶん自分が一番ぶち抜けてると思います(笑)。そこだけは自信があるので。

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F:今日ご紹介してくださる1つ目のアイテムは、韓国発のアイウェアブランド「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」のサングラス。多くのハイブランドとのコラボも多く、斬新なプロモーションでも注目を集めるブランドですね。

KawaK:デザインが尖っていて、義足とも“メタルっぽい感じ”が合うんですよね。

F:今日は3つお持ちいただきましたね。お気に入りのポイントは?

KawaK:今かけているのはシンプルなデザインですけど、サイドに星がついていてかわいい。チェーンは自分でつけました。黒いフレームのものはラインストーンが全面にちりばめたデザインで、グリーンのものはサイドにメタルの装飾がついている。なかなかこんなゴツゴツしたデザインのものはないので、どれも気に入っています。

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F:KawaKさんはレンズの色の薄いものから濃いものまで、サングラスをかけているスタイルが多いですよね。

KawaK:サングラスを集めるのが好きで、30個くらい持っています。一つのアイデンティティとして、ほぼ毎日かけていますし、夜でも真っ黒なサングラスをかけるので超目立ちます(笑)。

F:ジェントルモンスターはショップの世界観も話題になっていますが、韓国のフラッグシップストアには行かれましたか?

KawaK:はい、めちゃめちゃよかったです。機械の人形が10体くらい並んでいたり、サイのオブジェが宙ぶらりんでくるくる回っていたりして「これ何なんだろう?」みたいな感じ(笑)。日本じゃなかなかそこまでの作り込みはできないですよね。店舗のインテリア目当てに行きましたけど、やっぱりそういう空間にいるとサングラスも欲しくなっちゃうんですよね。

JBL ポータブルスピーカー「CLIP 4」

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F:2つ目のアイテムはアメリカの老舗オーディオメーカー「JBL」のスピーカー。カラビナが装備されているので、ベルトループにつければアクセサリーっぽくも見えますね。どんなふうに使うんですか?

KawaK:俺は音楽が好きで、どこでも爆音で聴きたいタイプなんですよ(笑)。川沿いを散歩したり、ピクニックしたりも趣味なので「ちっちゃくて持ち運びやすいものがどこかにないかな」と探していたときにこれを見つけました。登山のときもリュックにつけて音楽をかけながら歩いたり。防水機能があるので雨の日も出かけられるし、モデルの仕事をするときに音楽を流しながら撮影することもあります。

F:手のひらサイズで再生ボタンと音量調整だけがあるという、とてもシンプルな作りですね。

KawaK:コンパクトなんですけど、音はパワーがあります。いつも聴くプレイリストをiPhoneのショートカット機能に入れているので、電源を入れてBluetoothがつながった時点で音楽が再生できるようになっています。

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F:ちなみにどんなジャンルを聴いているんですか?

KawaK:R&Bが多いです。韓国のミリック(Millic)というアーティストの曲はずっと5〜6年くらい聴き続けていますね。あとはケシ(keshi)、オフオンオフ(offonoff)とか、ゆったりめの音楽が多いです。

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F:スピーカーの他にも、照明やコーヒーメーカーといった家電にもこだわっていますね。

KawaK:そうかもしれない。コーヒーは、大学時代に「スターバックス(Starbucks)」でバイトをして以来どハマりして、自分でドリップで淹れるようにしています。カフェの空間もめちゃ好きなんですよ。カフェに行ってコーヒーを飲んで、美味しい豆があったら買って家で淹れよう、みたいなサイクルを日々繰り返しています。

F:ファッションと同等にライフスタイルも大切にしていらっしゃる印象です。

KawaK:料理も好きだし、盛り付けもめっちゃ好きで。どれも自分の中ではおしゃれの一部なのかな、そのつながりでファッションも好きっていう感じ。いつかカフェとかカフェバーをやりたいんです。自分の思い描いている場所を作ってみんなに楽しんでもらいたい。ファッションは自分の体に落とし込めるんですけど、空間を作るのは最終目標ではありますね。

AMBUSH バックルだらけのベルト

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F:3つ目は、バーバル(VERBAL)&ユーン(YOON)の2人が手掛ける「アンブッシュ(AMBUSH)」のベルトです。すごいバックルの数ですね!

KawaK:ゴツめのベルトが好みなので、これには一目惚れでした。四角とかハートとか、どのバックルを正面に持ってくるかで印象が変わるんです。お気に入りはハートなんですけど、色々変えながら楽しんでいます。服によってはベルトループに通らないこともありますけど。

FASHIONSNAP

F:かなりのインパクトです。アンブッシュはお好きなんですか? 

KawaK:買ったのはこれが初めてなんです。伊勢丹新宿店でポップアップストアを開催しているところにたまたま通りかかって、このベルトが目に入って「......ちょっと待てよ?」みたいな(笑)。立ち止まって試着して、もう速攻買いましたね。在庫も3つしかなかったので、買うしかないと思って。

F:「見たことないようなデザイン」というのは、買い物する上で大事なポイントですか?

KawaK:大事です。人と同じものは買いたくないし、目立ちたいし。このベルトはインスタリールに載せてもすごく目立って「ベルトめっちゃいい!」というコメントがついたりします。シンプルなスーツのセットアップでも、これをつけているだけでだいぶ雰囲気が変わりますね。

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F:確かに。ただすぐに着脱できないのは困りますね(笑)。

KawaK:福岡に行った時にこれをつけていて、空港の保安検査場で引っかかりました。義足は金属探知機に反応してしまうものなんですが、その日はブーツとベルトもあって、身体中からピーッて鳴って(笑)「全部外してください」って検査官に言われてもベルトはなかなか外れないし、自分の後ろに長い列ができてひどかったです(笑)。

Tiffany & Co 「ティファニー ハードウェア」

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F:4つ目のアイテムは「ティファニー(Tiffany & Co.)」の「ティファニー ハードウェア」コレクション。ニューヨークのエネルギーと建造物からインスパイアされたデザインで、ゲージリンクの都会的なムードが魅力ですね。

KawaK:ブレスレットは2年前の誕生日に買って、今年ネックレスも見つけて奮発しました(笑)。「ティファニー ハードウェア」は太めのものを着けている人は周囲にも多いんですが、細身のものは落ち着きがあってずっと着けていられるのがいいんです。俺は家に帰ってもアクセサリーを外さないんですよ、基本的に。

F:えっ、ずっと着けっぱなしですか?

KawaK:ズボラなので、リング以外は着けたままで寝たりします(笑)。だから「着けていてしんどくない」ということと「金属アレルギーになりづらい」というのはアクセサリーを選ぶ時の基準になりますね。

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F:「ティファニー ハードウェア」はスターリングシルバーと18Kゴールドで展開されていますが、KawaKさんはシルバー派ですか?

KawaK:ゴールドは避けてます。なんか成金っぽくなっちゃうし、義足もシルバーだから。あとシルバーアクセのデザインがシンプルに好きなんだと思います。“いいものを買って一生着ける”くらいの感じで選んでいますね。

F:今日のリングもずっと着けているものですか?

KawaK:そうですね。「トムウッド(Tom Wood)」と、もう一つは「ワカンシルバースミス(WAKAN SILVER SMITH)」だったかな、友達にもらったんですけど。ずっと同じものを使用していますね。

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F:ブラックパールのピアスもお似合いですね。

KawaK:パール、かわいいですよね。このピアスは先週、香港に行った時に買いました。最近、インスタのコメントで「呪術廻戦の夏油傑(げとうすぐる)に似ている」ていうコメントが多くて。そのキャラが黒のピアスを着けているから「寄せたほうがいいのかな?」って頭の片隅で考えていたのかも(笑)。

alabaster.industries 限定ウォッチ

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F:5つ目はアメリカの「アラバスターインダストリーズ(alabaster.industries)」のウォッチです。アートピースのような存在感ですね。

KawaK:インスタのおすすめで偶然見つけて、「これヤバイぞ」とサイトに飛んでみたんですけど全部売り切れで。3~4ヶ月に一度、ハンドメイドの限定品として出しているみたいで商品数が少ないんですよね。次の販売のタイミングを狙って買いました。このゴツゴツしたシルバーと、緑がかったオニキスのデザインがめちゃくちゃかわいくて愛用しています。

F:「ステータスシンボルではなくアイデンティティと精神を反映する」というのがブランドのコンセプトなんですね。

KawaK:最初は友達の影響で「ロレックス(ROLEX)」を買いたいな、と思っていたんですけど、ちょっとお金を持っている人はみんな持っているし、ステータスシンボルっぽく見られるのも嫌で(笑)。まだ日本の人たちが知らないところを攻めたい、という気持ちもあったので、そういう意味でもアラバスターインダストリーズはいいなあと思いましたね。

F:新しいブランドを探すのがお好きなんですね。

KawaK:「どんどん新しいのを取り入れよう。失敗も成功のうち!」みたいな感じ(笑)。

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F:そんなふうにファッションにこだわり始めたのはいつからですか?

KawaK:4年前に足を切断した頃はまだめちゃくちゃダサくて......。やっぱり義足で外を歩くとすごく見られるんですよ。最初はそのネガティブな視線が嫌だったんですけど、半年くらい経った頃から吹っ切れて「そんなに俺を見るんだったら、見ろ!」と(笑)。そこから自分がいいなと思った服を着るようになりましたね。

F:ジロジロ見られる状況を逆手に取ったんですね。

KawaK:自分のマインドを切り替えて「見ろ見ろ見ろ!」という態度でやっていたらいつの間にかこんなことになりました(笑)。以前は義足で電車に乗ったら、みんなが席を譲ってくれたりしたんですけど、今俺がこういう格好で電車に乗ったら「サイボーグか?」みたいに思われて、誰にも声をかけられない(笑)。

F:誰かのファッションを参考にすることはありますか?

KawaK:自分ができるのは“義足込みでできるファッション”なので、自分で答えを見つけていくしかないんです。この一年で服装がめちゃくちゃ変わったので、地元の友達に「お前ヤバイよ、姫路で一番目立ってるぞ」って言われます(笑)。

Surgery 膝下が外せるデニムパンツ

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F:最後のアイテムは、韓国の新鋭ブランド「サージェリー(SURGERY)」のデニム。アイコン(iKON)のライブ衣装などでも知られるブランドですね。ストリートファッションに脱構築なデザインが組み合わさっています。

KawaK:結構“ぶっ飛ばしてる系”の服が多くて、めちゃくちゃいいです。レングスが3メートルくらいあるデニムとか(笑)。デザイナーさんを紹介してもらって仲良くなったんですけど、その人もイケメンですごく優しかったです。

F:ジェントルモンスターもそうですが、韓国カルチャーがお好きなんですね。

KawaK:最近はしょっちゅう韓国に行っていますね。観光というより、現地の友だちと飲むのが楽しくて(笑)。誰かの家に泊めてもらえるので「航空券さえあればいつでも行ける」という感覚です。

Image by: FASHIONSNAP

F:このデニムは多様な着こなしが楽しめそうですね。

KawaK:お店で見て一目惚れました。義足を見せられるデザインのものをずっと探してたんですよ。これは両足とも膝下部分を外せば短パンになるからオールシーズン使えるんです。めちゃめちゃ太めだけど、後ろのジッパーを閉じれば細身になるし。俺はデニムを引きずって裾をちぎりたいタイプなので、このレングスだとそれも叶えてくれる(笑)。ポケットがいっぱいあるからリュックいらずで、その結果めちゃくちゃ重くなるという。

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F:このデニムはまた空港の金属探知機が.......

KawaK:絶対にピーピー鳴るやつです(笑)。「ポケットの中身を全部出せ」って言われてiPadとかが出てくるかもしれない(笑)。

今年を振り返って

F:今年一年のお買い物を振り返ってみていかがですか?

KawaK:最近は「安いから買う」とか「妥協してこれにする」とかが無くなってきて、少しでも迷いがあったら買わないようにしてます。「これは絶対に使えるな.......!」と思ったものは奮発してちゃんと買うし、自分の感覚で「これは絶対におしゃれ!」と思ったものを選ぶようにしていますね。

F:トレンドや価格帯より、ご自身の感覚が基準なんですね。

KawaK:俺はアスリートとしても“感覚系”なんです。水泳選手の中には、毎日細かい動きを確認しながら練習する“テクニック系”もいれば、何もしていないのにただ速い“ガチの天才”もいます。自分のやりたい泳ぎやトレーニング方法がある人はコーチの指示を否定したりするけど、自分は言われたことを全部取り入れて「もしそのやり方でレースに失敗しても、やめればいい。やってみないと始まらない」と思うタイプなので。何事も失敗してもなんとかなる、幸せはどこにでもある、と思っています。

F:今はKawaKさんのSNSを見て、義足を活かしたファッションに憧れる人も多いですね。

KawaK:最初の頃はどうしても「障がい者の道具」という先入観があるので、「嫌な気分になったらすみません」と断りを入れてから「義足すごくかっこいいかもしれないです」みたいに言われていました。それは優しさでもあるんですけど。でもある時「そのアクセサリーかっこいいね!」みたいなノリで「義足めっちゃいいじゃん!」ってコメントしてくれた人がいて、その一言で自分が変わった気がしますね。「あ、普通にいいんだ!」みたいな(笑)。そこが俺の原点かもしれない。

F:アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)のミューズだったエイミー・マランス(Aimee Mullins)も義足のアスリートでモデルでしたが、男性ではまだ有名な義足モデルはいないように思います。

KawaK:ぜひファッション界でアジアのトップを獲りたいですね。モデルとして活躍したら、まだ義足を知らない人にも見てもらえると思うので。

KawaK(川原渓青
1997年生まれ。小学4年から水泳を始め、高校時代にはインターハイに2度出場。2019年にバイク事故により右膝下を切断。恩師の勧めにより、手術から半年足らずでパラ競泳を開始。400m自由形の日本記録・400m個人メドレーのアジア記録を更新するなど、日本トップクラスのパラ競泳選手として活躍。2022年に競技を引退し、モデル、TikToker、インスタグラマーとして新たな道を切り拓いている。
インスタグラム:@iamkawak

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