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資生堂が、取締役会の機関設計を監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行することを決議したと発表した。2024年3月に開催予定の「第124回定時株主総会」での承認をもって移行を実行。また、中長期戦略の再構築と実行を推進するための組織改革および執行体制の強化として、戦略および重要な決定事項を議論・決裁する「グローバルストラテジーコミッティ」を新設する。
指名委員会等設置会社への移行が承認された場合の取締役・執行役員体制では、代表取締役会長CEOの魚谷雅彦氏が取締役代表執行役会長CEOに、代表取締役社長COOの藤原憲太郎氏が取締役代表執行役社長COOとなる。同時に、取締役の鈴木ゆかり氏、取締役エグゼクティブオフィサーの直川紀夫常務、取締役エグゼクティブオフィサーの横田貴之氏らが退任。また、常勤監査役の吉田猛氏と安野裕美氏が取締役となり、社外監査役の小津博司氏、後藤靖子氏、野々宮律子氏は社外取締役に就任する予定だ。執行役体制では、魚谷会長、藤原社長のほか、副社長、チーフマーケティング&イノベーション オフィサー、チーフブランドオフィサー ブランドSHISEIDOの岡部義昭氏や直川氏ら4名を加えた計6名体制になる。
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取締役会は、経営戦略、事業計画の決定とそれらの執行の監督に集中し、監督機能を強化。不透明で変化の激しい市場環境でも柔軟に対応していく。また、指名委員会および報酬委員会は、独立社外取締役のみで構成し、戦略実行力を向上し、内部監査機能を強化、透明性・公平性を高める。執行役はより迅速な意思決定と業務執行を担うとともに、CEOを中心に自律的な監督・モニタリング機能を強化する。
組織改革では、グローバルストラテジーコミッティでの事業運営に加えて、各エリア・領域ごとの事業透明性をさらに明確にするとともに、実行・モニタリングの強化のため、CEOを委員長とするグローバルトランスフォーメーションコミッティを2024年に設置。日本を含む6つの地域本社にグローバル本社、サプライネットワーク、マーケティング&イノベーションの3つを加えた合計9つのタスクチームで編成する。それぞれ、「グロスプロフィットの拡大」、「抜本的なコスト削減と人的生産性の向上」を軸にアクションプランを実行し、計画達成に向けたトラッキング強化を図る。
ブランド力の強化による売上成長だけではなく、ブランドミックスやプロダクトミックスに転換し、競争力の高い適正な価格設定、物流効率化などによる原価率低減で売上成長率を超えるグロスプロフィットの拡大に取り組む。また、2024年から2025年にかけてグローバル規模で400億円を超えるコスト削減に注力。IT、物流、購買、オフィス、経費といった多岐にわたるコスト削減を推進するほか、マーケティング投資についてはデータを活用して投資収益率を高めるなどで、確実な収益性の向上を目指す。
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