ナイキ エアフォース1 ’07 MID LX
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F:グレイトが「ナイキ(NIKE)」とコラボした「エア フォース 1 ’07 MID LX」ですね。レザーの上にキャンバスが重なった構造で、切ったり色を塗ったりして自由にカスタマイズできるモデルです。
久保:先日グレイトで「ナインティーナインパーセントイズ(99%IS-)」のバジョウ(BAJOWOO)君をゲストに招いて、カスタムイベントを開催しました。
F:カスタマイズと言っても、切ったりするのはちょっと勇気が要りますね(笑)。
久保:イベントでもそう言うお客様が多かったです(笑)。でも最終的にはバジョウ君がお手本を見せたり、下のレザーが傷付かない切り方を指南してくれたので、カスタムを楽しんで頂けたんじゃないかなと思っています。今の若い人たちって、ヴィンテージや古着の文化が根底にあって、古着から派生したファッションをしてる人が多いですよね。「ワイ・プロジェクト(Y/PROJECT)」のグレン・マーティンス(Glenn Martens)やバレンシアガのデムナだってそう。だから、こういうデザインが好き、という人は多いように思います。
F:久保さんはスニーカーを沢山所有しているんですか?
久保:革靴を全く履かないから、すごい数が家にありますね。中でもナイキが1番多いと思います。僕のファッションのルーツは2000年あたりで、その中ですごく影響を受けたのがエミネム(Eminem)。白いキャップに全身ダボっとしたシルエットでラップをしている姿に憧れ、それが47歳になった今でも抜けきれないんだと思います。今着ているナイキのスウェットも2XLサイズなんですが、もっと大きいものが出ないかなとずっと思っていて。それこそナイキの人にも「もっとオーバーサイズのもの出しましょうよ、絶対売れますよ」と言っています(笑)。
Apple製品
F:最後は、iPhone14、MacBook Pro、AirPods Pro(第2世代)、Apple Watch Series8のアップル製品。全て最新モデルなんですね。出る度に買い替えているんですか?
久保:そうですね。今の僕のライフスタイルに欠かせないモノで、いつも持ち歩いています。アップルウォッチは着けると振動しっぱなしになるのでちょっと苦手なんですけど、やっぱり便利ですよね。
F:近未来的なデザインでファッションアイテムとしても全然違和感ないですよね。
久保:実際グレイトでもApple Watchのアクセサリーを買い付けたりしています。
F:コロナをきっかけにミーティングもオンラインで行うのがスタンダードになったりと、仕事のスタイルにも変化があったと思います。
久保:コロナ前は展示会に直接足を運んでコミュニケーションを取っていましたが、それが全部オンラインで完結するようになりましたからね。あとはアセットを作るという仕事が爆発的に増えていて、それで今年は忙しくなりました。
F:コロナが流行しはじめた2019年、ロンドンファッションウィークに出したムービーがきっかけですか?
久保:そうですね。それを見てナイキ、「ロエベ(LOEWE)」、「ディーゼル(DIESEL)」と立て続けにオファーを頂いて、今じゃ半分制作会社みたいになっています(笑)。この間もエア マックスシリーズの新作「エア マックス スコーピオン(Air Max Scorpion)」の発売を記念したムービーを、上出遼平とイリキ(IRIKI)と共に制作しました。
F:ただものを売るだけのショップじゃない取り組みがグレイトの強み。
久保:あの人とあの人がタッグを組んだらおもしろいだろうなとか人選から独自のアセットを構築し、それが世間にインパクトを与えた時、売り上げに良い影響が出たり、ファッション業界を覆したりする。ものを買い付けて売るだけじゃ他のショップと差別化するのが難しい時代なので、企業やメーカーには出来ない独自のリーチの仕方を模索し続ける、それが我々グレイトのいるべきポジションなのかなと。それがショップの新しい価値になると考えています。売上も案件の納期も気になってしまい、胃に穴が開きそうですが(笑)。
今年を振り返って
F:コロナや円安などファッション業界にとってあまりポジティブではなかったと感じる今年ですが、振り返ってみていかがでしたか。
久保:大変な年で、あっという間だったなというのが率直な感想です。でもひとつポジティブなニュース挙げるとするなら、5月くらいから海外からのお客さんが来てくれるようになったこと。インバウンドの影響もあって、自分達が本当に売りたいと思っているものが売れてきたという実感はあります。
F:コロナ前の状態に近づいた?
久保:コロナ以降、国内の顧客様のみに対して商売をせざる得なかった状況だったので、すごくファッショナブルで攻めたものはあまり売れず、どうしてもドメスティック向けのセレクトになりがちでした。それじゃダメだと攻めたバイイングをするわけですが、今年ようやくプロパーで売れるようになりました。「復興、目覚め」の年だったなと思います。
F:エコサイクルのショールームも今年オープンしましたね。
久保:様々なメーカーさんやブランドさんが足を運んでくれ、レセプションパーティーも盛り上がりました。コロナ禍で我慢を続けた2年半だったんですが、頑張って色々な事に挑戦してきたのでそれがちょっとずつ開花したなという年でした。
F:来年はより状況が良くなっていきそうですね。
久保:来年には、専用アプリのリリースや店舗拡大を予定しています。ラフォーレ原宿の1階にも出店する計画で、動線の多さを活かすためにアクセサリーやサングラス、スニーカーを中心にラインナップしより広い層にリーチできればと考えています。
F:来年ブレイクすると思うブランドは?
久保:難しいですね、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)のようなカリスマはいないですし、そこを信頼して突き進んでいた人たちは迷っている時期でもあると思うんですよね。でもアンダーグラウンドの世界を覗いてみると、ブランドの知名度はまだまだだけど、熱狂的なファンがいる良いブランドは沢山ある。だから来年は高いエンゲージメントを持つブランドが複数頭角を表してくるんじゃないかなと思っています。
久保光博
セレクトショップ「GR8」のオーナー/ファウンダー。イギリスのファッションメディア「ビジネス・オブ・ファッション」が毎年行う、世界を代表するファッション業界人500人「BoF500」や、「ハイプビースト(HYPEBEAST)」が、ファッション、アート、音楽ほか、様々なクリエイティブ分野で活躍したキーパーソンたちを毎年100組選出する「HB100」に選出される。
【2022年ベストバイ】
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・“インスタグランマ”内藤朝美が今年買って良かったモノ
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