ユニクロ「+J」2021年秋冬コレクション
アウター編では完成度の高さに圧倒された今期の「+J(プラスジェイ)」ですが、トップスも見逃せないクオリティ。毎シーズン高い評価を受け、売り切れるシャツ類など+Jを長年にわたって見てきた編集者2人が徹底チェックします。ラストとなる今シーズンは、ファンを悩ませるダークホースが出現!有終の美を飾るメンズトップスは?
目次
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編集A→普段は国内外のデザイナーズを担当する女性編集者。2009年3月のファーストリテイリングとジル・サンダーの契約発表を目の当たりにした。当時の会見を「懐かしい〜」と目を細める。
編集B→ユニクロをフリースブームの時から見続けている男性編集者。専門はもっぱらラグジュアリーとデザイナーズ。昨今のゆったりシルエットには正直食傷気味だが、「やっぱり買ってしまう」らしい。
カシミヤクルーネックセーター(長袖)/プレミアムラムVネックカーディガン(長袖)
編集A:トップスのレビューはまずはニット類から。クルーネックセーターはカシミヤ100%で、全体的なフォルムはベーシックな印象です。カシミヤの中でも、さらに繊維長の長い梳毛カシミヤを使用しているとのことで、肌触りはすごく滑らか。
編集B:クルーネック部分、袖口、右袖がグレーになっていて、左右非対称なデザインが面白い。アウター編で登場したダウンもそうだけど、今回のコレクションは全体的にツートーンの配色が多いです。
編集A:ベーシックなアイテムですが色で遊んでいますね。
編集B:前と後ろで裾のミラノリブの太さが非対称になってる。ストンと落ちるような真っ直ぐなシルエットに仕上がっています。
編集A:袖口もミラノリブになっていますが、すぼまりがあまりキツくなくて良いですね。一見同じように見えるけど、袖口はやや薄くなっていて、若干身頃と厚さが違う。+Jはこういう細かいところに結構遊びを入れてくるなあ。
Image by: FASHIONSNAP
編集B:続いては、ウール100%の「プレミアムラムVネックカーディガン」。クルーネックセーターと比べて厚手の仕上がりです。
編集A:前立てが太かったり、裾や袖口のリブが長めで、ボタンとポケットも大ぶり。定番のカーディガンですが、各パーツのアレンジが効いています。二重ポケットも可愛らしい。
編集B:前立てが太めだと可愛らしい印象になりますね。女性が着ても似合いそう。
編集A:素材は高品質な19.5マイクロンのウール100%。柔らかくて肌触りが良いので、カシミヤっぽく感じますね。
編集B:確かにカシミヤのような着心地。良いウール使ってるのが実感できます。価格は5990円とコスパも◎です。
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オーバーサイズシャツブルゾン/スーピマコットンオーバーサイズスタンドカラーシャツ
編集A:オーバーサイズシャツブルゾンは、裾にあしらわれたドローコードや光沢のある生地の切り替えが特徴的です。
編集B:この異素材ミックス感...。まぁ、それは置いといてシャツは裾がポイントっていう感じですね。
編集A:シャツにしては硬めな印象。KURABO社のコットンポリウレタン素材を使用しているとのことで、ハリのある生地感です。
編集A:11月下旬まではアウターとして、それ以降はインナーとしても着れるので汎用性は高いですね。裾に入れたコードでボリューム感が調整できるので、色々な着方が楽しめそう。
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編集B:続いては「スーピマコットンオーバーサイズスタンドカラーシャツ」。+Jのシャツといえば、マチ付きスクエアポケットがシグネチャーデザインですね。
編集A:マチがあるのでモノを入れると立体的に膨らむのが特徴的。ベーシックなシャツですが、ポケットのデザインはさりげなくエッジが効いています。
編集B:スーピマコットンシャツは2020年秋冬、2021年春夏も発売していますが毎シーズン、仕立ての美しさも目を引きますよね。今回も3990円のクオリティでは最高レベルの仕立て。
編集A:シャツはやや透け感あり。若干太めですが、折り伏せ縫いの始末も綺麗です。
編集B:あえて太くしているんでしょう。「オーバーサイズシャツブルゾン」は背中がセンターボックスだったけど、こちらはサイドに入ってる。
編集A:ダーツの位置でシルエットにも違いが出てきますよね。シャツでもセンターやサイドを使い分けることでアレンジを加えているんでしょうね。
編集B:シャツは一枚袖が多いけど、二枚袖に仕立てているのはデザイン的な役割もありそうですね。二枚袖の縫い目の一本が脇線と繋がっているのはきれい。デザインのこだわりがこうした細かいところから感じられます。
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ドライスウェットハーフジップパーカ(長袖) セットアップ可能/ドライスウェットシャツ(長袖) セットアップ可能
編集A:トップス編の最後はスウェットです。まずは、ドライ機能を備えた「ドライスウェットハーフジップパーカー」から。プルオーバーだけど、フロントはハーフジップになっているんですね。リラックスシルエットになっているのが今っぽいです。
編集B:表地とフードの裏側の素材が一緒になってますね。フードの素材が違うのは珍しい。「ストーンアイランド」のアウターでもフード部分に異素材を取り入れるアイテムがありましたよね。あとは、仕様として面白いなと思ったのが、脇がリバースウィーブっぽい切り替えになっているんです。
編集A:同じ生地ではあるけど切り替えが入ってますね。
編集B:「リバースウィーブ」って、縮みを防ぐために開発されたチャンピオンの技術なんです。それをデザインとして取り入れているのは面白いなと思った。今回は切り替え部分の特徴を利用してポケットを付けている。
編集A:ポケットの裏側はメッシュ素材で、ポケット口の伸び防止にグログランテープがあしらわれています。他のアイテムと同じくこちらもツートーン。ジップやフード部分のテープにはブラックを取り入れています。
編集B:メッシュ素材やドライ機能などを取り入れた今回のパーカの仕上がりを見て思ったのは、ユニクロは近い将来、スポーツウェアブランドに匹敵するクオリティのアイテムを出してくるんじゃないかなと。先日のホワイトマウンテニアリングとコラボでは、アウトドアブランドと戦えるアイテムをあの金額で出してきたことに驚きましたが、確実にあらゆる市場で戦える技術を蓄えていると思いました。
編集A:ユニクロが目指す「ライフウェア」が必ずしも街中で暮らしている人だけに向けたものではない、ということを改めて感じますね。今回借りたパーカのカラーはオリーブですが、今シーズンの+Jは全体的にオリーブ系の色味が豊富です。
編集B:「ユニクロ ユー(Uniqlo U)」や、前シーズンの+Jに引き続き、ニュアンスカラーを多く取り入れていますよね。こういった色味のセレクトは、グローバルで売ってくことを考えた上での選択ではないでしょうか。ユニクロって日本の会社だから日本人向けに展開しているだろうと思うけど、実際は海外事業の売上のほうが多いわけで。ブラウンベースの色など海外の顧客が手に取りたくなるカラーを取り入れているなと思いますね。
Image by: FASHIONSNAP
編集A:こちらが「ドライスウェットシャツ」です。価格は4990円。
編集B:パーカとシルエットは同じような印象ですが、こちらはリバースウィーブっぽくはなっていないですね。スウェットで二枚袖って珍しい。
編集A:デザインの一部としてステッチを効かせてますよね。後ろにはアクセントとしてグログランテープも。機能としては無くても良さそうな要素ですが、これは完全にデザインとして取り入れていますね。
編集B:グログランテープをあしらった部分は、切り替えではなくステッチをかけているだけなんですね。+Jのコレクションはデザイン性と機能性を両立させたアイテムが多い中、これはどちらかと言うとデザインの違いにこだわったアイテムのように感じました。
Image by: FASHIONSNAP
マストバイなアイテムは?
編集B:個人的にはスウェット類かな。着心地もよくシルエットも何気に良いです。
編集A:私はスーピマコットンオーバーサイズスタンドカラーシャツですかね。やっぱりシグネチャーのポケットと仕立ての良さには惹かれちゃいます。
編集B:スウェットとシャツってある意味対極の存在だから、自分の手持ちの服を考えて選んだ方が良いかもしれない。個人的にはアイテム類というよりもカラーで選んでもいいかなって思ってます。
編集A:ニュアンスカラーがオススメですか?
編集B:そうですね。スウェットパンツもリリースされるので、それを上下で合わせてスニーカーというのが今の気分なんじゃないのかなって思います。
編集A:スウェット類は上下一緒に購入がマストですね。
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