「ストーンアイランド」の歴史に迫る書籍と映画がローンチ 東京青山店でコミュニティイベントを開催
ストーンアイランドのカルロ・リヴェッティ会長
Image by: ストーンアイランド
ストーンアイランドのカルロ・リヴェッティ会長
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「ストーンアイランド」の歴史に迫る書籍と映画がローンチ 東京青山店でコミュニティイベントを開催
ストーンアイランドのカルロ・リヴェッティ会長
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1982年にイタリア北部エミリア=ロマーニャ州のラヴァリーノで創設された「ストーンアイランド(Stone Island)」。コンパスロゴでお馴染みの同ブランドが去る11月、40年以上の歩みを紐解く書籍「STORIA: UPDATED」の発売と、本社で働く人々を追った長編映画「Infinite Colours」の公開を記念し、旗艦店「ストーンアイランド 東京青山店」でコミュニティイベントを開催した。
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「ストーンアイランド」の歴史
そもそも「ストーンアイランド」は、今や“The Godfather of Urban Sportswear”と称される元グラフィックデザイナーのマッシモ・オスティ(Massimo Osti)が、1970年代にミリタリーウェアの機能性と実用性に未来を見出し、度重なる研究の末、1982年に設立。ブランド名は、オスティが好んだイギリスの小説家ジョゼフ・コンラッド(Joseph Conrad)の作品において、「Stone」と「Island」が頻出したことから名付けられたと言われている。
オスティと「ストーンアイランド」は、モノ作りへの飽くなき探求心と妥協なき実験精神を武器に、独自の素材開発や染色技法を確立。外気温に応じて表面の色彩が変化する「アイスジャケット(Ice Jacket)」(1989年)をはじめ、唯一無二のプロダクトを生み出し世界を驚かせた。そして、1996年にオスティがブランドを離れる決断を下し、彼の意思を引き継ぐ形でイギリス人デザイナーのポール・ハーヴェイ(Paul Harvey)がヘッドデザイナーに就任。彼もまた、金属素材で織り上げた「ピュア メタル シェル シルバー(Pure Metal Shell Silver)」(1999年)を発表するなど、2008年の退任までに革新的なプロダクトを数多く世に送り出し、いわゆる“ポール・ハーヴェイ期”は未だに根強いファンが多い。その後は、1983年より「ストーンアイランド」に携わり現在は会長を務めるカルロ・リヴェッティ(Carlo Rivetti)が、クリエイティブ・ディレクター*としてデザインチームを率い日夜プロダクト開発に明け暮れ、今に至る。
*現在はクリエイティブ・ディレクターを退任。
ブランドを紐解く書籍と長編映画
本社倉庫からイベントのために持ち込まれたアーカイヴピース
Image by: ストーンアイランド
今回のコミュニティイベントは、ミラノ、ロンドン、ニューヨークの3都市に続く4度目の開催で、冒頭でも説明した通り、書籍「STORIA: UPDATED」と長編映画「Infinite Colours」のローンチを記念したもの。「STORIA: UPDATED」は、タイトルに「UPDATED」とあるように、2020年発行の「STORIA」の再編集版にあたる。オスティという原点、ハーヴェイのもとでの進化、リヴェッティによる執政という約40年の軌跡を、貴重な写真とジャーナリストによる寄稿と共に紐解くこれまでの収録内容に加え、新章「Community」を追加。スポーツや音楽、アート、映画制作などの分野で広がりを見せるブランドのファンやコレクターのコミュニティが、どのように“ファミリア(イタリア語で家族の意)”という核心と共鳴しているか、56ページにわたって綴られている。
一方「Infinite Colours」は、「ストーンアイランド」のシーズンフィルムやインスタレーションを15年以上も手掛けてきたケン-トニオ・ヤマモト(Ken-Tonio Yamamoto)がメガホンを握ったドキュメンタリー作品だ。ブランドの真髄ともいえる本社工場で全編が撮影され、原材料の選択から衣服の構造、染色、加工などの工程が、現地スタッフたちの貴重な証言や当時の資料を交えながら映し出されている。また、ブランド初のウェア「テラ ステラ(Tela Stella )」(1982年)をはじめとした主要アーカイヴピースもフォーカスされており、記録映像としても貴重な作品になっている。なお、ブランドの公式YouTubeではフルバージョンが公開されており、日本語字幕にも対応している。
コミュニティの多様性が窺えたイベント
笠松将とカルロ・リヴェッティ会長
Image by: ストーンアイランド
当日は、現行品からコラボアイテム、最初期のヴィンテージまで、身体のどこかしらにコンパスバッジを付けた日本中の“ティフォージ(イタリア語でサポーターの意)”が会場に集結。リヴェッティ本人による「STORIA: UPDATED」へのサインを中心としたミート&グリートが行われ、その中には俳優の笠松将やラッパーのIO、パリ五輪の金メダリストでもある体操選手の岡慎之助、モデルのUTA、実の姉弟であるモデルの高橋ララとダンサーのRIN TAKAHASHIらの姿が。このような各界のフロントランナーたちの参加からも、世代やカルチャーを超えた「ストーンアイランド」のコミュニティの多様性が窺える。そして、店舗2階は「Infinite Colours」の特設上映会場となり、ゲストの多くが真剣な眼差しで作品と対峙している様子が印象的だった。
■GUEST SNAP
笠松将
Image by: ストーンアイランド
これまでも、これからも続く「ストーンアイランド」の歴史。その魅力をより深く堪能したい方はもちろん、本稿を機に興味が沸いた方は、ぜひ書籍「STORIA: UPDATED」を手に取るか、長編映画「Infinite Colours」を観てはいかがだろうか。気付けば、ティフォージになっているに違いない。
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