老舗のお菓子には秘密あり。「老舗レトロな東京みやげ」では、東京にある老舗洋菓子店の中から、パッケージだけで思わず買いたくなってしまうレトロ可愛いお土産をピックアップ。味だけじゃない、ショップ袋やパッケージデザインなどからお土産を徹底解剖します。第5回目は、銀座に本店を構える「資生堂パーラー」の花椿ビスケットです。
資生堂の始まりは、福原有信が銀座に「資生堂薬局」を開業した1872年。それから30年後の1902年、日本で初めてソーダ水やアイスクリームの製造、販売を行うソーダファウンテンを「資生堂薬局」内に開設したのが、「資生堂パーラー」の起源です。1928年には「資生堂アイスクリームパーラー」と改称し、レストランを開業。この頃から本格的な西洋料理を提供し始め、昭和初期から現在に至るまで、家庭でも資生堂パーラーの味を楽しめる「フーズ商品」として、人気のチーズケーキやチョコレートなどの洋菓子、またカレーやスープのレトルトやワインなどを販売をしています。
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今回紹介するのは、「フーズ商品」の発端として1932年頃に登場した「花椿ビスケット」です。
− PACKAGE DESIGN −
100年以上歴史のある資生堂パーラー。2015年には25年ぶりに洋菓子シリーズのパッケージデザインと包装紙一式が刷新されました。テーマは「銀座アバンギャルド」。デザインは前作同様、仲條正義が手がけました。唐草模様の包装紙は、1920年代に資生堂で活躍していた沢令花のデザインを踏襲したもので、赤を基調に華やかな印象です。リボンは4色から選べますが、人気色は青と白だそうで、今回は青色のリボンをかけてもらいました。包装紙を留めるシールには資生堂パーラーのロゴが使われています。
缶を包む白い箱にも資生堂パーラーのロゴが刻印されています。缶に大きくあしらわれている資生堂のシンボルマーク「花椿」は、1915年に初代社長福原信三が自らデザインしたもの。ヨーロッパで美術を学び、写真家やアーティストとして活躍した福原のデザインを元に、現在の最終的な形に仕上げたのは昭和を代表するグラフィックデザイナー山名文夫です。今回セレクトした青缶は、24枚入りの1620円(税込)。他の定番色として48枚入りの赤缶があり、限定缶として今までに白缶やパールピンク缶などが発売されています。
− TASTE −
ビスケットひとつひとつにも缶と同様「花椿」マークがあしらわれています。厚めでザクザクとした食感の花椿ビスケットは、バターたっぷりのどこか懐かしい優しい味わい。そのシンプルさに、長年幅広い世代に愛されてきた資生堂パーラーの所以を感じます。
銀座だけでなく、日本全国の百貨店内やオンラインでも購入することができるため、入手難易度は「★☆☆」。店舗限定缶や期間限定缶もあるので、見つけた時にはぜひゲットしておきたいですね。日持ちも約3ヶ月と長く、ひと目見ただけで惚れ惚れしてしまう花椿のビスケット缶は、女性に喜ばれること間違いありません。
入手難易度は、その商品が手に入りやすいかどうかをFASHIONSNAP独自の判断で三段階にわけて評価したもの。
★☆☆:いつでも手に入る
★★☆:夕方以降は売り切れの可能性あり
★★★:開店直後か予約必須
【 Shop Information 】
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3
TEL:03-3572-2147
営業時間:11:00~21:00
休業日:年末年始
最寄り駅:銀座駅
アクセス:JR山手線・京浜東北線・東京メトロ銀座線・都営浅草線新橋駅から徒歩5分/メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線 銀座駅から徒歩7分
その他販売場所:伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、高島屋日本橋店、西武百貨店池袋本店など、公式オンラインストア
公式サイト
■老舗レトロな東京みやげ
・第1回「ローザー洋菓子店」ロシアチョコレート
・第2回「タカセ」アーモンドチュイル
・第3回「こけし屋」クッキー
・第4回「カド」マドレーヌ
・第5回「資生堂パーラー」クッキー
・第6回「ゴンドラ」パウンドケーキ
・第7回「近江屋洋菓子店」フルーツポンチ
・第8回「アルプス洋菓子店」モカロール
・第9回「オザワ洋菓子店」イチゴシャンデ
・第10回「マッターホーン」バウムクーヘン
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