「プラダ」2021年秋冬ウィメンズコレクション
Image by: PRADA
「プラダ(PRADA)」が2月25日、2021年秋冬ウィメンズコレクションをデジタル配信で発表した。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)による2ndシーズン。シンプルと複雑、エレガンスと実用性、制限と解放など、相反する2つの要素の「間にある場所」を探求したコレクションとなっている。
変化や可能性からインスパイア
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コレクションの着想源は、「THE IDEA OF CHANGE AND TRANSFORMATION, OPENING POSSIBILITIES(可能性を拡げる、変化・変形すること)」。このテーマへの答えとしてミウッチャとラフがランウェイで披露したのは、「意図」が変化していく服。オーナメントが機能的になったり、実用的なものが装飾的になったり。Vネックのイヴニングガウンはニットがあしらわれた実用的なジャンプスーツとして提案され、フォーマルな場でも活躍しそうなクラシックなテーラードコートはシークインや鮮やかなカラーリングで登場した。
メンズコレクションとの共通性
ショーが幕を開けてまず気がつくのは、ウィメンズに先駆けて1月に発表された、2021年秋冬メンズコレクションとの連動性。大理石やファーなど様々なテクスチャーを取り入れたセットとリッチー・ホゥティン(Richie Hawtin)が手掛けた音楽は、先に行われたメンズショーと同じ。さらには、二の腕まで捲ったジャケットとジャカードニットのボディスーツのスタイリング、ビッグボタンが付いたアウター、MA-1、ポケット付きのグローブなど、メンズコレクションと連動したデザインが多く登場している。
実用的だけどエレガントな「ラップコート」
注目のアイテムは、鎖骨を露出したオフショルダーの「ラップコート」。素材は華やかなシークインから再生ナイロン素材「Re-Nylon」、フェイクファーまで、シルエットはノースリーブからロングスリーブ、ロング丈まで様々なバリエーションで披露された。
ランウェイモデルはコートの襟元を片手で掴んでいるが、これはショーのフィナーレなど公の場でミウッチャがよく見せるジェスチャーとして知られている。ここ数シーズンはプラダのショーモデルにもこのジェスチャーを取り入れており、「プロテクション」と「優美」を象徴しているという。
トライアングルロゴはあらゆるアイテムに
プラダのトライアングルロゴは、ニット素材となりジャケットの背上にあしらわれたり、イヤリング、レザーグローブのポケットなど様々なアイテムに取り入れられた。グローブにあしらわれたトライアングルは、オーナメントでありながら、収納ケースにもなる実用性を兼ね備えている。
オーバーサイズのアウターは、ビッグボタンを閉めるとネックラインに「隠れトライアングル」の隙間が現れる仕掛け。
ショーの後には、前シーズンに続いてカンバセーション(対談)の時間が続く。今回はラフとミウッチャに加えて、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、リー・ダニエルズ(Lee Daniels)、リッチー・ホゥティン、レム・コールハース(Rem Koolhaas)、ハンター・シェーファー(Hunter Schafer)という豪華ゲストが出演。披露されたばかりのコレクションの感想から、デジタルショー形式についての考え、ファッション・映画・音楽の関係性についてまで意見が交わされた。
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