フランス出身のパティシエ ヤジッド・イシュムラエンは、世界各地の最高級ホテルのコンサルタントや「ルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）」、「バルマン（BALMAIN）」などのファッションブランドとコラボするなど、いまスイーツ業界とファッション業界、どちらからも注目を集めているパティシエの一人。

　そんな彼の波瀾万丈半生を綴った自伝書が「パリ・ブレスト ～夢をかなえたスイーツ～」として映画化。FASHIONSNAPでは、日本公開を記念して来日した人気パティシエである彼に、パリ土産におすすめのスイーツをヒアリング。スイーツの名店からスーパーで手に入るお土産など、幅広いジャンルから5つを教えてもらいました。出張や旅行のお土産の参考にしてみては？

ヤジッド・イシュムラエン

Yazid Ichemrahen

1991年フランスのエペルネ生まれ。パティシエであり実業家としても活躍している。 モロッコ生まれの両親をもつが父親は不在で、母親はアルコール依存症だったため2歳半からホストファミリーに預けられる。ホストファミリーの息子がパティシエだったことから、お菓子作りを開始。8歳で里親のもとを離れ、養護施設で暮らす。14歳の時パティシエとしての見習いを始め、17歳でパリにあるパスカル・カフェ (世界菓子チャンピオン) で働き始める。1年後、モナコにあるジョエル・ロブションの「ル・メトロポール」でスーシェフとして働く。また世界的に有名なシェフであるアラン・デュカスの下で働いた経験を持つ。2014年、22歳の時、フランスチームのリーダーとして参加したGelato World Cup（冷菓世界選手権）で世界チャンピオンとなる。現在、アヴィニョンに自身の店舗を構えているほか、ギリシャ、スイス、カタールなどに店舗をオープンし実業家としても活躍している。ルイ・ヴィトン、バルマンなどのハイブランドとのコラボレーションなどでも話題となった。現在パリでの店舗を準備している。

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1：お手頃だけど本格的な味「Monoprix」のロシェココ

　パリ市内でよく見かける人気スーパー「モノプリ（MONOPRIX）」ですが、2ユーロ程度で買える手作りのお菓子コーナーがあるのはご存じでしたか？　ヤジットさん曰く「狙い目」だそうで、中でもおすすめなのは、カリカリとした食感とココナッツの香ばしい香りが特徴のロシェココ。シャンゼリゼ通りのモノプリで焼き菓子を買って、食べ歩きをするもよし、お土産に持って買えるのも◎。

📍Monoprix（シャンゼリゼ通り店）
住所：52 Av. des Champs-Élysées, 75008 Paris

2：100年前からある老舗「Carett」のマカロン

　エッフェル塔の近く、16区に位置する「カレット（Carett）」は100年前からパリで店を構える老舗中の老舗。朝ごはんをここで食べるのもおすすめです。店頭でお茶をするなら、ぜひモンブランをいただきましょう。ヤジットさんがお勧めするお土産は、マドレーヌとマカロン。マドレーヌは新鮮な卵を使用しており甘すぎず、「パリで最高級の味」なんだとか。

📍Carett
住所：4 Pl. du Trocadéro et du 11 Novembre, 75016 Paris

3：一度は食べたい名店「The Peninsula Paris」のフラン

　言わずと知れた五つ星ホテル「ザ･ペニンシュラ パリ（The Peninsula Paris）」は、カフェだけの利用もできます。ヤジットさんに「僕にとって、ペニシュラのフランが一番」と言わしめたその味は、バニラさやを丸ごと混ぜてジャムのように調理したバニラキャビアと、キャラメリゼが特徴。中はクリーミーで外側はカリッと焼き上げられています。

📍The Peninsula Paris
住所：19 Av. Kléber, 75116 Paris

 4：ばら撒き用に！スーパーで買える「pim's」＆「prince」

　「もう少し、庶民派のおすすめ土産はありますか？」と聞いたところ、教えてくれたのは、なんとスーパーマーケットなどで手に入る2つのクッキー。「ピムス（Pim's）」は、オレンジや洋梨など様々な味がありますが、おすすめは「フランボワーズ」だそう。いずれも、牛乳に浸して食べるのがおすすめなんだとか。

番外編：ヤジットのパリの新店舗が7月にオープン、おすすめは？

　2024年7月に自身のお店をリニューアルオープン予定のヤジットさん。お店では、劇中にも登場したスイーツ「フォレ・ノワール」をいただくことができます。ヤジットのフォレ・ノワールは、チェリーの形を模しており、オーストリアの伝統的なスイーツは味わいも見た目もちょっぴり変わっているのが特徴。夏以降、パリに足を運ぶ機会があればぜひご賞味あれ。