「ニューバランス(New Balance)」とライフスタイルブランド「ジョー・フレッシュグッズ(Joe Freshgoods)」がコラボレーションしたスニーカーとアパレルが発売された。取扱い店舗であるT-HOUSE New Balanceでは、今回のコラボを記念したインスタレーションが開催され、デザイナー兼クリエイティブディレクターのジョー・フレッシュグッズが来日。約3年間に渡って実施されたコラボについてのこだわりやコラボシューズの魅力について話を聞いた。
ニューバランス×ジョー・フレッシュグッズについて詳しく知る
ジョー・フレッシュグッズ(Joe Freshgoods)とは?
アメリカ・シカゴ出身のデザイナー兼クリエイティブディレクター。本名はジョセフ・ロビンソン(Joseph Robinson)。自身の名前を冠したブランド「ジョー・フレッシュグッズ」を手掛ける。ブランドの物語や歴史、文化を引用しながら独自にブレンドするクリエイションが注目されストリートファッションで高い人気を博している。2013年にクリエイティブ・ ハブ兼ショップである「Fat Tiger Works」をオープン。次世代のアーティストやクリエイターの支援にも積極的に取り組んでおり、クリエイティブなリソースと専門知識を必要とする子どもたちに向けたワークショップを頻繁に開催。地元のブラックコミュニティへの支援にも精力的で、売り上げを個人店や団体に寄付するチャリティプロジェクト「Community Goods」も主宰している。
今回ベースに採用されたニューバランスの人気モデル「993」とは?
2008年にオリジナルモデルがリリース。「991」と「992」に搭載された要素を1つに統合したデザインで、シルエットに定評がある人気モデル。前作「992」と比較すると、前足部ABZORBは2分割され人間工学に基づいた構造のABZORB DTSを採用しており、ミッドソールにはACTIVAを使用することで軽量化を実現した。また、屈曲率も向上しており、全体的なバランスが良くライフスタイルにもランニングにも対応できるオールラウンダーなシリーズ。
ニューバランスとジョー・フレッシュグッズのコラボの歴史は2020年2月に遡る。赤やピンクのグラデーションによって、心臓や体温を表現した「992」を発売。NBAオールスターゲームが32年ぶりにシカゴで開催されることを記念した同シューズは話題を集め即完となった。第2弾のコラボは2021年8月、「外の匂いのする服」という意味が込められた「Outside Clothes」をテーマに、「990v3」をベースに採用したコラボスニーカーを発売。続く第3弾は、2022年5月に最新モデル「90/60(ナインティ シックスティ)」の発表を記念して製作。ブランドを代表する「990」シリーズに、2000年代初頭のパフォーマンス・ランニングシューズ「860」の技術やシルエットを取り入れた。最新作となる今回のコラボでは、「Performance Art」をテーマに、パステルカラーが特徴的な「993」を発売した。全体を通してニューバランスのインラインではあまり見ることのない独特なカラーリングが特徴的で、ジョー・フレッシュグッズは「私がデザインした全てのフットウェアを並べてみると互いに補い合う配色になっている。これはニューバランスとのカラーストーリーであり、今回のコラボはその最終章である」と今回のコラボについて述べている。
ニューバランス×ジョー・フレッシュグッズ ヴィジュアル
Image by: ニューバランス
ニューバランス×ジョー・フレッシュグッズ ヴィジュアル
Image by: ニューバランス
ニューバランス×ジョー・フレッシュグッズ ヴィジュアル
Image by: ニューバランス
ジョー・フレッシュグッズにインタビュー 「コラボにおいて、ブランドの過去作品やロゴに支配されるべきではない」
ジョー・フレッシュグッズ(Joe Freshgoods)
Image by: FASHIOSNAP
ー今回のコラボのテーマ「Performance Art」にはどんな意味が込められているのでしょうか。
ニューバランスの広告アーカイブの中にあった「Made To Wear Well」という言葉が気に入っていて。「着用することでパフォーマンスが向上する」という意味なんだけど、元々はランニング用として機能性に着目して作られた「993」がファッション文脈で人気になったという歴史にリスペクトを込め、コラボシューズを履くことでよりアーティスティックなパフォーマンスが向上してくれたらという思いを込めたんだ。
ーT-HOUSE New Balanceで開催されているインスタレーションの見どころは?
僕が高校生の頃実際に聴いていたCDやお気に入りの雑誌などが展示されているんだけど、これは僕のすごくパーソナルな情報。現代でいうインスタグラムのプロフィールみたいなイメージで、僕のルーツや考えが詰まっている場所になっていると思うよ。
ジョー・フレッシュグッズ×ニューバランス インスタレーションの様子
Image by: FASHIONSNAP
ーコラボシューズのベースに「993」を選んだ理由を教えて下さい。
「993」はベーシックなモデルとして人気だからカラーパレットもブラックやグレーなどシンプルなものが多い。そこにファッショナブルなパステルカラーを取り入れたらおもしろそうだと感じたから「993」を選んだ。機能性を追求して完成しているシルエットがパステルカラーを纏うことによって、独特の雰囲気が出ていると思う。
ーコラボシューズのデザインで特にこだわった点、お気に入りのポイントを教えて下さい。
やっぱりパステルカラーの絶妙な色味が1番のポイント。本来「USA」となっているヒールパッチがブランドを表す「JFG」になっていたりと細かなディテールまで拘ったんだ。特にジョー・フレッシュグッズのオフィシャルストアとT-HOUSE New Balanceで限定販売しているカラー「パウダーピンク」は、僕の大好きなピンクを取り入れていてお気に入りだね。
ー3年に渡るニューバランスとの協業ですが、振り返ってみての感想は?
僕がコラボをする時、そのブランドの過去作品やロゴにとらわれないことを大事にしていて。ブランドのアイデンティティに対してリスペクト持ちながらも、新しい試みをするべきだと思っているんだけど、ニューバランスとの協業ではそれがしっかりと実現できた。充実した3年間だったよ。
ーT-HOUSE New Balanceに実際訪れてみてどうですか?
渋谷に宿泊しているんだけど、渋谷は人がたくさんいてとても騒がしい(笑)。それに比べてT-HOUSE New Balanceのある日本橋浜町は静かで落ち着くのでとても気に入った。インスタレーションもこだわりがたくさん詰まっていてお気に入りだから是非たくさんの人に来て欲しいね。
ー今日のコーディネートはエッジが効いていて素敵ですね。
今日は「カウボーイモンスター」が自分の中のテーマなんだ。だからフリンジだったり1970年代っぽい要素を取り入れている。デニムジャケットは「マルニ(MARNI)」、Tシャツはジョー・フレッシュグッズ、パンツは「アルケミスト(Alchemist)」、帽子は「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」のもの、シューズは今回の「993」だね。
ー最後に東京のニューバランスファンにメッセージを下さい。
ニューバランスとの協業が始まった時は、まさかこんなに長く続くとは思っていなかった。それが約3年続けられたのは、僕のクリエイションを受け入れ応援してくれたファンの皆のおかげだから感謝を伝えたい。
ジョー・フレッシュグッズ(Joe Freshgoods)
Image by: FASHIONSNAP
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