
LOEWE 2025年 プレゼンテーション
Image by: LOEWE
3月10日、パリ・ウィメンズ・ファッションウィークにて「ロエベ(LOEWE)」が2025年秋冬コレクションを発表した。10年以上にわたってクリエイティブディレクターを務めてきたジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)は、退任が迫っているとも噂されている。今回は、メンズとウィメンズ合同で、プレゼンテーション方式で披露された。
会場となったのは、18世紀に建てられたオテル・ド・メゾン。豪奢な内装を活用し、17のテーマで構成された部屋を来場者が巡る演出が施された。いずれの部屋にも、コレクションとともに、ジョナサン・アンダーソンがキュレーションしたアートピースも展示。過去のランウェイでも登場したアンセア・ハミルトン(Anthea Hamilton)や桑田拓郎の作品なども並び、回顧的な趣も感じさせた。
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「アイデアのスクラップブック」として構想された今季のコレクションは、メンズとウィメンズで共通したデザインが多く見られた。トロンプルイユや、ファイアマンコート、柔らかなジャージ素材や、コットンとレザーをハイブリッドしたアイテムが目を引いた。ウィメンズでは軽快な動きを重視し、レザーのジャケットは割かれることで浮遊感をもたらした。

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Image by: FASHIONSNAP

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さらに、20世紀モダニズムの先駆的アーティストであるジョセフ・アルバース(Josef Albers)とアニ・アルバース(Anni Albers)夫妻とのコラボレーションも登場。ジョセフ・アルバースの「Homage to the Square」シリーズにある入れ子式に重なった正方形や色彩のブロックは、スカートやバッグに落とし込まれる。グラフィカルな織物で知られるアニ・アルバースの作品は、独創的なテクスチャーをもたらす。ジョセフ・アンド・アニ・アルバース財団の全面協力のもと、彼女のテキスタイルアーカイブを基に、ほぼ同様の生地を再現したそうだ。














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もちろん、ロエベらしいクラフトマンシップの探求は今季も継続。ビーズ付きオーガンザの糸を職人が一本一本撚り合わせたシースルードレスや、プリンスオブウェールズチェックのウール地に細かく割いたアルミニウムを重ね、その上から同じ柄をプリントする精巧な技法も披露された。
今後、ロエベは日本での大規模展覧会を控えている。「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」と題したこの展示は、ブランドの手仕事の魅力と歴史を讃えるもので、3月29日より東京・原宿で開催される予定だ。
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