昔ながらの雰囲気を残しつつ、お昼から1000円で“べろべろ”に酔える酒場が密集するせんべろの聖地、京成立石。酒飲みにとってはあまりにも有名な激渋居酒屋が密集する京成立石駅周辺だが、この街でも再開発事業が始まった。対象となったのは、駅北口と南口東西の計3地区。建物の老朽化と京成立石駅高架事業の着工が理由とされている。再開発されたエリアには、住宅や店舗が入居する地上36階建ての立派な高層ビルと、葛飾区総合庁舎などが入る地上13建てのビルが建てられる予定だ。
2023年9月、京成立石駅北口エリアの解体工事が始まった。小さな居酒屋が立ち並んでいた「呑んべ横丁」の看板が撤去されてからは、各店舗の閉店や移転があとを絶たない。南口エリアの解体工事はまだ始まっていないが、立石駅通り商店街や立石仲見世通りの関係者によると5年ほど前から、立ち退き依頼や再開発の知らせが届いているそうだ。「もういい年齢だし、お店を畳む良いタイミングになる」という声もあれば「何も全部を取り壊す必要もないだろう、私はここで生まれ育ったのに」と悲憤する者、「お店が無くなる前に、たくさん通いたい」と受け入れようと努力する者など、再開発への反応は様々だ。
どちらにせよ、誰かが語り継がなければ、2023年以前の京成立石の風景は風化されるだろう。再開発が進む2023年年末の京成立石の現在地を切り“撮る”。
ADVERTISING
photographer:Hikaru Nagumo(FASHIONSNAP)
text&edit:Asuka Furukata(FASHIONSNAP)
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【写真でみる】の過去記事
RELATED ARTICLE
関連記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境