2024年秋冬メンズ、2024年プレフォールウィメンズコレクション
Image by: JW ANDERSON
ミラノで行われた「JW アンダーソン(JW Anderson)」の2024年秋冬メンズ、2024年プレフォールウィメンズコレクションショーは、鬼才スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)の遺作となった作品「アイズ・ワイド・シャット」に登場するインテリアやカーテン、赤、壁に掛けられた絵画を見たことがきっかけで生まれたという。夫の死後も、絵画の活動を積極的に行っている妻クリスティアーヌ・キューブリック(Christiane Kubrick)によって描かれた色彩豊かな具象画はシーンの心理描写に欠かせないものであり、コレクションのイメージに欠かせないものなったとジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が語るように、今シーズンは家庭内ファンタジーの要素とカラフルな色彩をウェアに落とし込んだ。
奇しくもジョナサン・アンダーソンと同じロンドン出身で、ミラノファッションウィークの前に行われた第105回ピッティ・イマージネ・ウオモ(Pitti Imagine Uomo)でショーを開催した「エス・エス・デイリー(S.S.DALEY)」も部屋着やインテリアのディテールをアイテムに落とし込んでいたが、JW アンダーソンの今シーズンはファブリックやアレンジメントを洋服に変え、部屋にある「居心地の良さ」と映画に出てくる「倒錯」の両面を表現。膨らんだカーディガンやブルマは、クッションやカーテンのようにサテンの裏地が覗き、シャツは巨大な袖で倒錯する歪みを表現している。
ADVERTISING
Image by: JW ANDERSON
ズボンやジャンパーはオーバースケールに仕立て、ブレザーは肩を膨張させてスケールアウト。中に着たシャツによりドレッシーさを担保した。スタイリングは、JW アンダーソンの長年のコラボレーターであるベンジャミン・ブルーノ(Benjamin Bruno)が手掛けた。
Image by: JW ANDERSON
Image by: JW ANDERSON
バイカラーのヒールやタッセルがついたローファーなどがラインナップされる中、シューズで一際目立ったのがムートンブーツだ。クリスティアーヌ・キューブリックの絵をプリントしたニットドレスとあわせ、ストンと落ちたIラインに足元のみボリュームを持たせている。
Image by: JW ANDERSON
またショーの開催とともに、ジョナサン・アンダーソンとクリスティアーヌ・キューブリックを主人公にした短編映画「Who is the Painter?」をMUBIとのコラボレーションにより「II Cinemino」でプレミア上映。クリスティアーヌ・キューブリックの孫であるジャック・エリオット・ホッブス(Jack Elliott Hobbs)が監督を務めた。
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【注目コレクション】の過去記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
sacai Men's 2025 SS & Women's 2025 Spring Collection
【2024年下半期占い】12星座別「日曜日22時占い」特別編