これぞ「ジュンヤ ワタナベ マン」 フィルソンと共に作り上げた新しいワークウェア
JUNYA WATANABE MAN 2025年秋冬コレクション
Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)
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これぞ「ジュンヤ ワタナベ マン」 フィルソンと共に作り上げた新しいワークウェア
JUNYA WATANABE MAN 2025年秋冬コレクション
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「どうせ持つなら最上なものを」。これは1897年にアメリカのワシントン州シアトルでゴールドラッシュに挑むためのアウトドア・クロージング・メーカーとして設立された「フィルソン(FILSON)」の創業者Clinton C. Filsonの言葉だ。渡辺淳弥が手掛ける「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」がパリで発表した2025年秋冬コレクションは、フィルソンとともに、森林で働く人のために作られた古き良き作業服を追求した。
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ジュンヤ ワタナベ マンといえば、1シーズンで多数のコラボレーションを展開しているが、今回はフィルソン、特に1914年の特許取得から1世紀以上にわたって愛されてきたフィルソンを代表する「マッキーナクルーザージャケット」に焦点を当てた。前身頃に4つのフラップポケットが付いた同ジャケットはフィルソンの長い歴史の中で最も売れた商品で、もともとは太平洋岸北西部の林業家や森の調査人向けに設計されたのがはじまり。アラスカ州で発見された金鉱を求め、極寒の地へと渡航する炭鉱夫のために開発された、ワーカーを支えるジャケットだ。強度に優れた上質なヴァージンウールをタイトに織り上げ、高い保温性と通気性を兼ね備えているほか、かさばらず引っ掛かりにくいことも特徴。ジュンヤ ワタナベ マンは、そんなマッキーナクルーザージャケットを、得意とする切り替えなどのテクニックにより新しいワークウェアに作り上げた。
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ジュンヤ ワタナベ マンは近年、コレクションのモード色を強めてきた。2025年春夏は「ドレスアップデニム」をテーマに、2024年秋冬はスーツを再構築し、2024年春夏はウィメンズのジュンヤ ワタナベとコラボして製作する、といったようにワークウェアを中心軸に据えることはなかったが、やはりジュンヤ ワタナベ マンに期待するのは新しいワークウェアの提案で、2025年秋冬は首を長くして待つ顧客のニーズに応える"最上"なコレクションと言えるほど、色の配置やシルエットなど全てのバランスがとれた構成だった。
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巧みなスタイリングの妙はファーストルックから見られ、スエード地を採用したマッキーナクルーザージャケットにはサックスブルーのシャツとダイアゴナルストライプのネイビーカラーのネクタイを合わせ、ゆるいシルエットのデニムパンツと「パラブーツ(Paraboot)」とのコラボシューズで色の均衡がとられている。ジュンヤ ワタナベ マンらしい異素材切り替えも多用し、キルティング、レザー、ベルベットなどを組み合わせてマッキーナクルーザージャケットをアップデート。マッキーナクルーザージャケットならではのバッファローチェックを随所にあしらい、フィルソンのロゴが入ったキャップやバッグもいいアクセントになっており、継続コラボする「ニューバランス(New Balance)」のスニーカーで外しのテクニックも取り入られた。
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後半のルックでは、マッキーナクルーザージャケットをコートにしたアイテムも。フィッシャーマンベストのように複数のポケットがつけられたロングコートやフラットシームでバッファローチェック地を切り替え、ごわつきのない着心地を追求したものなどが披露された。地図や非常食、ナイフなどを持ち運ぶために用いられてきた背面を覆うマップポケットのディテールももちろん採用されている。
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流行り廃りが前提となっているファッションの世界において、アップデートを繰り返しながらもマッキーナクルーザージャケットが100年以上も愛され続けている理由とは。渡辺の着眼点はそこにあったのではないか。「快適、安全、耐久性は、流行遅れにはならない」と信じるフィルソンのブランド哲学に、渡辺が共感して生まれた"最上なワークウェア"は、現代だけでなく世代を超えて愛される逸品となりそうだ。
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