Image by: 横堀良男
東南アジアの最新情報を綴るコラム「ジャラン ジャラン アジア」。1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーのほか、ポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店などを行う横堀良男氏が現地の情報をレポートします。
(文・横堀良男)
2週間ほどの東京滞在を終えて、今はシンガポールにいます。7月にもシンガポールに来る予定でしたが、PCR検査を受けるのを忘れていてフライトできませんでした。シンガポール直行便では必要ないのですが、台湾乗り換え便で台湾では必要だったのです。そして8月に改めて行く予定だったのですが、コロナ陽性になってしまい、結局シンガポールには行けませんでした。今回、3度目の正直でやっとシンガポールに来ました。
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シンガポールのチャンギ国際空港は世界一の空港として知られています。とても綺麗で、便利で、快適です。私は空港に長く滞在するのが好きではありません。しかし、チャンギ国際空港だけは特別です。乗り継ぎ目的の方も多いので、東南アジアに行く時はぜひシンガポールで乗り換えをしてみてください。
ほとんどの国際空港はターミナルが第1、第2と分かれていて、多くても第3ターミナルまでです。日本だと成田空港は第3ターミナルまで、羽田空港は国際線と国内線で2つですよね。シンガポールのチャンギ国際空港はなんと第4ターミナルまであるんです。しかも、第5ターミナルの建設も始まりました(笑)。さらに第5ターミナルはとてつもなく大きく1000ヘクタール以上になるそうです。シンガポールは東南アジアのハブ都市でもあるので、空港に力を入れているのでしょう。また、チャンギ国際空港には、ターミナルとターミナルの間に「ジュエル チャンギ エアポート」と呼ばれるショッピングモールがあります。空港に用がなくても行きたくなるレベルで、空港の税関から出たら目の前にありますから、まだ行ったことがない方は是非!
ど真ん中にこんな滝のようなものがあります。この滝を中心にぐるりと店が並ぶショッピングモールになっています。セルフィをお忘れなく!
◇ ◇ ◇
実に3年ぶりのシンガポール滞在!仕事仲間や友人たちに会えた時は泣きそうになりました。リニューアルや移転したショップもあるので時間のある限り回りました。それにしても、仲間や友人に会えることがこんなにも楽しいことなんだと改めて実感しました。
バスから見えるシンガポールの街並み。
そしてよく通っていた大好きなホーカーと呼ばれる屋台にも行きました。私のベスト オブ ホーカーはこちら!
ゲイランというエリアにある「シザーカットカレー」です。
薄いトンカツをハサミでチョキチョキ切って、カレーをどばっとかけてもらいます。写真は茹でたキャベツと目玉焼きトッピングです。
5〜6年前はこれを日本円換算で380円くらいで食べていたのですが、円安の影響などもあり600円強になっていました......。まさかシンガポールの屋台でスタグフレーションを実感するとは!
この後にコンビニでコーラを買いました。
3.3シンガポールドル。日本円で約330円。嗚呼、円安!
◇ ◇ ◇
先日紹介したシンガポール発の人気バッグブランド「ビヨンドザバインズ(Beyond The vines)」に行きました。というかスタッフに買ってこいと頼まれたので行ってきました(笑)。一番人気のバッグはすべて完売しており、一部の新作バッグと服が並んでいました。新作のこのバッグが可愛かったので購入。
せっかくなので、目的なく街をウロウロしてみました。シンガポールといえばオーチャード通りという銀座のような目貫通りがあるのですが......
あれ......人がちょっと少ない......。まだパンデミックの影響も少し残っているのか観光客は少なめなようです。でも、現地の人に話を聞くとこれでもかなり人出は戻ってきたそうです。他の街を見てもコロナ前より人が少ない気がします。
この動画はシティホールという中心にある東京でいうと代々木みたいな駅前の様子です。街を見て感じたのはテナントの入れ替わりです。これは世界的に起きていることだと思いますが、人気ショップ・人気ブランド以外のお店はかなり閉店していました。
コロナの影響は世界中にあり、シンガポールもまたとても大変な状況でした。特に海外からの出張者や観光客が来る前提で作られた政策もコロナで大きなダメージを負い、非常にタフな状況が続いています。しかし久しぶりにシンガポールに行き、街を見て回ってみて感じることもありました。大変な状況が続く中で逞しく生き抜く人たちの存在です。彼らはふらっと訪れた私に明るく接してくれました。
タクシーのドライバーさんと、「コロナで世の中はいろいろ変わりましたよね」と話しました。ドライバーさんは「どの時代でも世の中は常に変化していくものですよ。その変化に逆らわず大きな流れに沿って(follow the flow)生きていくことが大切ですよ」とおっしゃっていました。シンガポールも日本も世界中も大変な状況はまだ続いています。前を向いて生きていくことの大切さを改めてシンガポールで噛み締めました。
東京都江東区出身。高校在学中からアパレル業界で働き始め、 その後、アッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。27歳で若手ブランドの営業代行業、showroom SIDEを設立、代表に就任。 32歳で海外進出、現在は1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーとして活動。 日本からアジア・アジアから日本のポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店も行う。
■コラム「ジャラン ジャラン アジア」バックナンバー
・vol.1:そうだ、東南アジアで生きていこう。借金抱えて自分探しの旅
・vol.2:高級モールは世代交代?ジャカルタのアシュタはなぜ成功したのか
・vol.3:なぜ東南アジアでは合同展示会が少ないのか
・vol.4:イスラム教徒のファッションは?人気の新興3ブランドも紹介
・vol.5:シンガポールのストリート事情、人気のブランド紹介
・vol.6:業界人はここに行くべき!シンガポールのおすすめスポット
・vol.7:実は進んでる?フィリピン マニラのファッション事情
・vol.8:夏休みに東南アジアに行く方法
・vol.9:インドネシアの三越?最も歴史のある百貨店がリニューアルしたので行ってみた
・vol.10:海外進出のヒント?インドネシアで寿司を食べてみた
・vol.11:ECで稼ぐならインドネシア?
・vol.12:インドネシアのECを後押ししたスーパーアプリとは?
・vol.13:4日間で8万人が来場、インドネシアのポップアップショップについて
・vol.14:ジャカルタは全盛期の裏原宿?主催者なしのファッションウィーク
【最新話はこちら】
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