インサイド

「好きなものを、もう一回やってみたい」　あまり過去を振り返ることのないデザイナーが、今回なぜ20年前のシーズンに目を向けたのか。その裏には、服作りに対する純粋な思いがあった。「好きなものを、もう一回やってみたい。過去を超えたいとかそういうことではなく、ただ今の気分でやりたいと思ったんです」。　アンダーカバーがパリに進出してから4シーズン目の2004-05年秋冬コレクションは、ファンの間で「but期」と呼ばれるシーズンの始まりで、今でも人気の高いコレクションのひとつ。高橋自身も「服の面白さが詰まっているコレクションだった」と振り返り、心に深く刻まれていると話す。　当時のコレクションを改めて紐解いていくと、高橋が感じる「面白さ」とは何かを感じ取ることができるかもしれない。今回のコレクションノートには、以下のように記されていた。2004-05年秋冬「but beautiful...part parasitic part stuffed」は、フランスのぬいぐるみ作家Anne-Valerie Dupondの独創的なぬいぐるみと、Patti Smithのスタイルからインスピレーションを得たコレクションでした。Patti Smithがぬいぐるみの様な手作り感満載の服を着ていたら.. という発想のもと試行錯誤して作り上げたデザインです。　特に影響を受けていたのが、アン・ヴァレリー・デュポン（Anne-Valerie Dupond）の作風だ。身近な古布を使って作られるぬいぐるみは、いびつな形とむき出しの縫い目が特徴。愛らしさと同時に、どこか不気味さを持ち合わせている。「彼女はぬいぐるみを即興で作っていくんです。言い換えると、ぬいぐるみとか何もやったことがない人が作ったかのような。それが自分の中で、服を作ったことない人が作ってみたら面白い服ができた、という感じになって」。　実際に当時のコレクションピースを見てみると、縫い目が曲がっていたり裏地が飛び出していたり、またデットストックの生地や蚤の市で手に入れたというシャンデリアのパーツなどがランダムに付けられていたりと、まるで一点物の彫刻作品のよう。現在のアンダーカバーに通ずる、美しさと不完全さ、カオスとバランスといった二面性が強く感じられる。アンダーカバー流リアルクローズ　今回の2025-26年秋冬は、20年前のアプローチを引き継ぎながらも過去をなぞるのではなく、新しいコレクションとなっている。そう感じさせたのは、暗闇のランウェイに光を差すように登場したファーストルック。ゴールドの装飾が施された純白のセットアップで、ふくらみのある上質な素材をエフォートレスなシルエットに仕立てている。そして、後に続いたのはアンダーカバー流のリアルクローズだ。　一見するとカジュアルなニットやジーンズ、オーセンティックなジャケットが、よく見ると曲線のパーツで立体的に作られていたり、手縫いのステッチやビーズ刺繍が施されていたりと手が込んでいる。素材や仕立ての質を高めている点でもアップデートを感じさせた。「パッと見は日常着。でもパターンはとんでもないんですよ（笑）」。　高橋の言う"とんでもない"パターンテクニックは、「チャンピオン（Champion）」との2シーズン目のコラボレーションにも注入されていた。ビーズ刺繍のCマークはそのままに、うねるような曲線のカッティングがユニークなフォルムを描く。蝶のプリントの上下は、カジュアルなスウェットを全く異なる印象に変えた。命を宿した服　冬の日常着であるダウンジャケットをクリノリン風のドレスに仕立てた2体は、顔や手足のようなパーツが見え隠れし、歩くたびにふわふわと動いて生き物のよう。小さな羽と無数のボタンが刺繍された2体のドレス、そしてフェニックスのような羽根を持つ2体のセットアップは、ブライトサイドとダークサイドという二面性とともに「but beautiful」のテーマを体現し、ラストを飾った。　これまでにない試みとして、2004-05年秋冬のアーカイヴピースから3点が今回のショーで再登場。過去のルックを新作コレクションと同時に見せるという珍しい仕掛けだ。20年前のアイテムは時を経てもなお魅力を放ち、混沌としたランウェイで最新のクリエイションと混じり合っていた。グレイヘアのモデルも多く、唯一無二の個性をまとう服が自立した女性像とリンクする。　そして極め付けは、今回のためにアン・ヴァレリー・デュポン本人が制作したシューズ。「自由に作ってほしい」というオファーに対し、「想像以上の作品が上がってきた」という。手縫いによって命を吹き込まれたカラスや動物たちが、足の先まで存在感を与えた。ニーナ・シモンの音楽とマチュアな女性たち　最後にショーミュージックにも注目したい。コレクションテーマに用いられた「but beautiful」は高橋が好むニーナ・シモン（Nina Simone）の曲名に由来することから、今回のショーでは全て彼女の楽曲を用いた。「ニーナ・シモンの音楽だけのショーを、ずっとやりたかったんです」。そのブルージーな歌声が、マチュアな女性のためのスタイルと呼応する。　いつもの通りフィナーレで高橋が登場することはなかったが、ショーが終わり照明が落ちてからしばらくの間、観客の大きな拍手が鳴り止まなかった。本当に好きなもの。本当に作りたいもの。35年を経ても変わることのない純度の高いアイデンティティとクリエイションが、人の心を動かしたのではないだろうか。photography: Keigo Yasuda

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Fashion

2025-26年秋冬ウィメンズコレクション

「服の面白さが詰まっている」アンダーカバーの名作 "but beautiful" コレクションが蘇る　高橋盾にインタビュー

バッグにぬいぐるみ！なぜ人気？　現地のZ世代に話を聞くと、ぬいぐるみトレンドの発端は「ブラックピンク（BLACKPINK）」のジェニー（JENNIE）。セレクトショップ兼複合文化空間の「コンフォートソウル（COMFORT SEOUL）」が発売した猫のぬいぐるみ「PIYONG」をバッグにつけてInstagramに投稿したことで注目を集めました。その後、「エスパ（aespa）」のニンニン（NINGNING）が韓国のバッグブランド「マージシャーウッド（MARGE SHERWOOD）」のオリジナルぬいぐるみ「ウッド（WOOD）」を、少女時代のテヨン（TAEYEON）がギフトショップ「ネオンムーン（The NEONMOON）」のオリジナルキャラクター「ダスティ（Dusty）」のぬいぐるみをSNSに投稿したことで人気が加速。最初は特定のキャラクターが人気だったとのことですが、転じてぬいぐるみをバッグにつけること自体がトレンドになっているようです。 　ぬいぐるみをバッグに付けた韓国在住の女性に話を聞くと、「首元のパールが可愛い」からという理由でマージシャーウッドの「ウッド」をチョイスしたとのこと。「直営店では完売してしまって買うことができなかったので、ブランドのSNSで情報をキャッチして『ウッド』のぬいぐるみにフォーカスしたポップアップで購入した」といいます。　ファッションへの組み込み方では、「リュックやサコッシュなど、付け方は自由」としながらも、特に小さめのバッグに大きめのぬいぐるみをつけるのがポイントとのこと。また、日本で言う「ぶさかわ」が今の気分のようで、「顔が整っていなかったり、足が短かったりするぬいぐるみが可愛い」と話してくれました。韓国では日本のアニメが大人気で、「ポケットモンスター」や「クレヨンしんちゃん」などのキャラのぬいぐるみをバッグにつけている人も多いそうです。余談ですが、韓国では「トーガ（TOGA）」や「ニードルズ（NEEDLES）」といった日本のブランドが人気なのだとか。人気のぬいぐるみを求めて、ソウル市内をリサーチ　完売必至だというマージシャーウッドの「ウッド」ですが、折角韓国に来たので直営店に足を運んでみることにしました。最寄駅はソンスにあるトゥクソム駅。建物の2階に入居しており、1階では日本語の「遅い」から名付けられた韓国のバッグブランド「オソイ（OSOI）」が営業しています。　店内は白を基調としており、韓国ブランドらしいポップな配色のバッグが並びます。　1点だけ「ウッド」が売られていました！品切れになることが多いとのことですが、ちょうどタイミングが良かったようです。価格は5万9000ウォン（約6511円）。■MARGE SHERWOOD ソンス直営店住所：2F 8 Wangsimni-ro 14-gil, Seongdong-gu, Seoul営業時間：12:00〜20:00（土日は12:00〜19:30）定休日：月曜日公式サイト　少女時代 テヨンが身につけていたぬいぐるみ「ダスティ」を取り扱うショップ「ネオンムーン」はソンス駅から徒歩で15分ほど。店入り口のポップなネオンサインが可愛らしいです。ギフトショップ兼スナックバーとして営業しており、店内では飲食を楽しめるスペースが用意されています。　「ダスティ」も販売されていました。長い毛をリボンで縛ったりトリミングしたりして自分好みにアレンジできるとのことです。価格は「ウッド」に比べると手頃な2万7900ウォン（約3079円）。■The NEONMOON住所：4−1 Gwangnaru-ro 4-gil, Seongdong-gu, Seoul営業時間：13:00〜19:30定休日：火・水曜日公式サイト　「PIYONG」を取り扱う「コンフォートソウル」にも行きたかったのですが、少し距離があったためフライトの都合で今回は断念。。10月16日現在公式オンラインストアでは「PIYONG」のほか様々なぬいぐるみを販売しており、日本への配送にも対応しています。価格は6万2000ウォン（約6842円）。■COMFORT SEOUL住所：358-144 Huam-dong, Yongsan-gu, Seoul営業時間：11:00〜21:00定休日：月曜日公式サイト　韓流アイドルの活躍などもあり、ますます注目が高まる韓国のリアルトレンド。自分のお気に入りのキャラクターをつけても良し、街を歩いていて気になったものをつけても良し。日頃のファッションにスパイスを加えたいと考えている人は、ぬいぐるみを身につけて韓国気分を味わってみるのはいかが？

バッグにぬいぐるみがトレンドに？韓国ソウルでリアルなトレンドを調査

モスキーノ（MOSCHINO）　まず最初にご紹介するのは、メタリックロゴが輝く「モスキーノ（MOSCHINO）」のジャージ Tシャツ。大人のカジュアルスタイルを決めたような、キュートなギャップにメロメロ。オールシーズンで重宝しそうなアイテムは XS/S/M の3サイズ展開で、色違いのピンクやフーディタイプもラインナップしています。SSENSE で購入する　毎日のごはんタイムが楽しくなる、「モスキーノ（MOSCHINO）」のドッグボウル。写真に収めたくなるおしゃれなデザインは、ペットコーナーの空間をワンランクアップするインテリアとしても活躍しそうな予感。SSENSE で購入するディースクエアード（DSQUARED2）　とびきりクールな表情をキャッチできそうな、「ディースクエアード（DSQUARED2）」のフーディ。体温調節はもちろん、程よく肉厚なコットンフリース素材でケガや抜け毛対策にも◎。4つ足動物のためのブランド「ポルド ドッグ クチュール（POLDO DOG COUTURE）」とのコラボウェアは、ボンバージャケットやレインコートなども展開中。SSENSE で購入する　「ディースクエアード（DSQUARED2）×ポルド ドッグ クチュール（POLDO DOG COUTURE）」からもうひとつ、毎日欠かせないお散歩タイムにぴったりの、ロゴがアクセントになったハーネスをピックアップ。アジャスターでフィット感の調節が可能で、サイズは S/M/L を展開。お揃いでコーディネートしたい、リードと首輪も見逃せません。SSENSE で購入するヴェルサーチェ（VERSACE）　雨の日でもテンションが上がるような、「ヴェルサーチェ（VERSACE）」のレインコート。ラグジュアリーなクリスタルカットのメドゥーサが煌めくアイテムは、贅沢で滑らかなテクニカルタフタを採用し、ベルクロの留め具やストラップでしっかりとしたホールド感を実現しています。SSENSE で購入する　お散歩のお供として毎日持ち歩く、エチケット袋用ポーチ。高貴な「ヴェルサーチェ（VERSACE）」のアイテムなら、抜かりの無いおしゃれなスタイリングと、こだわり溢れるデザインセンスを堪能できます。愛犬と共に、自分自身のモチベーションも上がりそう。SSENSE で購入するポール・スミス（Paul Smith）　ロゴがなくとも、シグネチャーのマルチカラーストライプでおしゃれを堪能できる「ポール・スミス（Paul Smith）」のペットグッズ。高級感のあるカーフスキンとゴールドトーンのハードウェアでデザインされたリードは、パープルカラーに仕上げたコバ処理が施され安心感もひとしお。SSENSE で購入する　リードとあわせて是非ゲットしたい、「ポール・スミス（Paul Smith）」マルチカラーストライプの首輪。こちらもしっかりとパープルのコバ処理が施され、ゴールドのロゴチャームが凛々しく揺れ動きます。この機会に、絵になるお散歩スタイルを叶えてみてはいかが？SSENSE で購入するウェアオブザドッグ（WARE OF THE DOG）　一目惚れしてしまう、「ウェアオブザドッグ（WARE OF THE DOG）」のキュートなドッグトイ。ウール フェルト素材のドーナツモチーフは、ハンドメイドでつくられた温かみのある表情に夢中になりそう。シリーズで集めたくなってしまうフェイスモチーフは、コーラやアボカドなど種類も豊富です。SSENSE で購入する　「ウェアオブザドッグ（WARE OF THE DOG）」から最後にもうひとつ、ピーナッツバターとジェリーのドッグトイをチョイス。こちらはラムウール素材の、手作業で編まれたクロシェのおもちゃ。動物のぬいぐるみやドッグウェアのセーターなど、どれもキュートでお手頃なアイテムが揃います。SSENSE で購入する

DSQUARED2

VERSACE

Paul Smith

MOSCHINO

お買いモノ

SSENSEで見つけた、愛犬にプレゼントしたいアイテムリスト

　メゾン ド フルールでは10月27日の「テディベアズ・デー」に先駆けて、くまのぬいぐるみやモチーフをあしらったコレクションを販売しています。ポーチやトートバッグ、チャームなどのラインナップの中で特に売れているのが「ささえてくまさんアイフォンケース」。チェック柄のケースに手のひらサイズのくまのぬいぐるみが丸ごとくっついたインパクトのあるデザインで、ぬいぐるみを座らせるとスマホスタンドとしても使えます。ケースのサイズは4種類を用意し、iPhone7、8、11、SE、X、XS、11Proに対応。全国のメゾン ド フルール各店舗で販売しており、オンラインでは30日20時に入荷します。＜商品情報＞「ささえてくまさんアイフォンケース」価格：税別4290円公式サイト

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