Image by: HERMES
ヴェロニク・ニシャニアン(Véronique Nichanian)が手掛ける「エルメス(HERMÈS)」が2024年秋冬メンズコレクションを発表した。会場は、パリ16区のイエナ宮。
バリエーション豊富なアウター
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白い柱がそびえたつクリーンな会場で開催されたショーは、ファーストルックのグレーのシャツとタートルネックに、ヘリンボーンの肩が落ちたコートを羽織ったルックで始まり、秋冬シーズンの主軸でもあるアウターのバリエーションを豊富に展開。ダブルカラーのピーコートやロングコート、A-2ジャケット、ブルゾンやベストなどメンズのワードローブを代表する様々なスタイルのアウター類が序盤のハイライトとして登場した。
相反する要素から生まれる自由な着こなし
滑らかなラムスキンとウールのリバーシブルコート、ボアなど肉厚で重厚感のある素材のアウターが主役となる一方で、うっすらと透けるラバー素材が、重ね着したパーカジャケット、取り外し可能なフーディなど随所に登場。相反する要素を表現しながら、アーバンなムードや躍動感を演出した。ほぼすべてのアウターに施されたポケットは、デザイン性とユーティリティを兼ね備えており、意図的に位置をずらしたように大胆に取り付けられているのもユニークな特徴だ。
ポイントに差し込まれたグラデーションニット
グレーから始まりシックなブラックで終わるコレクションの中盤には、カーキやペトロールブルー、古代紫、パンプキンといったカラーが、ニットやアンサンブルのグラデーションのグラフィックとして差し込まれ、落ち着きがありつつもプレイフルなエッセンスが加わる。トラディショナルなグレンチェック柄のジップアップシャツやセットアップは、中に着たりカジュアルなジャケットを羽織るなど、モダンなスタイリングに。錯覚を起こしそうな不規則なパターンのアーガイル柄のセーターも目を引くポイントとなり、様々なカラーやグラフィックをツイストをさせ、遊び心を添えた。
カジュアルながらスタイリッシュに決める
アクセサリーではカーフスキンの「オータクロア」や「フールトゥ」のアイコンバッグのほか、キャンバス製のトートバッグなどが登場。ホワイトゴールドがベースのネックレスなど、ハイジュエリーが初めてメンズのショーで登場した。全体を通してカジュアルな雰囲気を漂わせつつ、細身のパンツでスタイリッシュなスタイルに仕上げ、上質な大人のワードローブコレクションが完成した。
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