Image by: Valentino/SGPItalia
国内でも大ヒットを記録した映画「ミッドサマー」の主演女優フローレンス・ピュー(Florence Pugh)が、2022年8月31日からイタリアで開催されている第79回ベネチア国際映画祭に登場。実の祖母と一緒にレッドカーペットを歩いたことが話題を集めている。
映画「ドント・ウォーリー・ダーリン(Don't Worry Darling)」のレッドカーペットに現れたフローレンスは「ヴァレンティノ(VALENTINO)」の2022–2023年秋冬オートクチュールコレクションのシースルードレスを着用。ネックレスやピアス、リング、印象的な鼻のセプタムピアスは「ティファニー(Tiffany & Co.)」。スパンコールが印象的なセクシーでグラマラスな姿を披露した。
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1996年生まれ、現在26歳のフローレンスは「ブラック・ウィドウ」「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語」など、注目作品への出演が相次ぐ期待株。売れっ子俳優である彼女だが、インスタグラムでは、ヘアメイクの途中に撮影された変顔のセルフィーや、ノーメイクで休日を楽しんでいる姿、愛犬、ダンス動画などの自然体の姿を投稿している。一方で、議論になった事柄については自らの言葉でしっかりと発信することでも知られている。今年7月に開催された、ヴァレンティノの2022-23年秋冬オートクチュールコレクションのランウェイショーに来場した際にも、自身が着用していた胸元が透けるシアードレスを契機に体型批判とも取れる世論を受け「#fuckingfreethefuckingnipple(乳首を解き放とう)」というハッシュタグと共にボディシェイミングに対する怒りと反論を投稿したことも記憶に新しい。
「何が興味深かったかというと、男性たちがいかに簡単に女性の肉体を貶めるのか、という点です。しかもみんなが見ている公の場で、誇らしげに、です。彼らの役職や仕事のEメールアドレスも(SNSなどの)バイオグラフィに書いてあるというのに。(中略)女性が自分の身体の欠点についてを見知らぬ人たちに聞かれるのは、今に始まったことではありませんし、これが最後でもないでしょう。(中略)ありがたいことに、私は自分の体の複雑さと折り合いをつけて私らしく生きています。14歳の時には耐えられなかった『欠点』すべてに満足しています。多くの人が私の『小さなおっぱい』にどれだけがっかりしたか『平らな胸』であることをどれだけ恥じるべきかを積極的に知らせたがりました。(中略)大人になりなさい。人を敬え。体を敬え。すべての女性を尊重せよ。人間を尊敬しろ。そうしたら人生はもっと楽になるわ、約束する」
ーフローレンス・ピュー 公式インスタグラムより
そんな自分の言葉を持つフローレンスは、祖母であるグランゾ・パットをベネチア映画祭に招いた理由についても、自身のインスタグラムで説明。祖母が「歳をとればとるほど、旅をしなくなるのでパスポートの更新を気にしない」と言われたことを受け、共にイタリアに渡ることを決めたと明かした。
「数ヶ月前、私のグランゾ・パットは、年をとればとるほどあまり旅をしなくなると思うからパスポートの更新を気にしない、と言った。彼女は冒険家なので、そのような考えを持っていることに悲しみを覚えました」
ーフローレンス・ピュー 公式インスタグラムより
共演者であるニック・クロール(Nick Kroll)もインスタグラムを更新。フローレンスと祖母の2ショットを投稿した。
フローレンスは、ベネチア国際映画祭の運営事務局への感謝で投稿を締めくくった。
「祖母に『私と一緒にカメラマンたちの前に立って写真を撮らない?』と尋ねると、祖母は目を輝かせたものの『誰も私のことはみたくないわ』と言いました。『そんなことはないよ』と安心させると、次の瞬間、私が目にしたのは彼女が自分の名前を呼ぶカメラマンたちに向かって踊っている姿でした。その光景は、私がレッドカーペットの上で経験した中で、最も特別な瞬間でした。彼女はいつも美しさと気品を備えています。でも、何百人もの人々が見ていて、歓声をあげている時に、あんなに誇らしげで自然な姿を見ることができたのは、本当に驚くべきことでした。グランゾ・パットは素晴らしい存在です。その瞬間を特別なものにしてくれたすべての人に感謝します。ベネチア映画祭の皆様、寛大なお心遣いに感謝いたします」
ーフローレンス・ピュー 公式インスタグラムより
SNSでは美しいドレス姿はもちろん、祖母との家族愛、エイジズムに対するカウンターとも言える行動力に賞賛の声が多くあがった。
ボディポジティブを提唱し、自然体で、自分の意志と言葉を明確に持つ次世代俳優フローレンス・ピュー。今後の活躍に期待が高まる。
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