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【連載】「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか」VOL5:立教大学服飾デザイン研究会代表 上山隼人

FDL代表 上山隼人さん

Image by: FASHIONSNAP

2016.06.29 Wed. - 22:00 JST

FDL代表 上山隼人さん

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【連載】「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか」VOL5:立教大学服飾デザイン研究会代表 上山隼人

FDL代表 上山隼人さん

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2016.06.29 Wed. - 22:00 JST

 近年、日本のファッション教育機関が世界でも高い評価を受ける一方で、ファッション業界を目指す服飾系専門学生の数は年々減少し、現在約1万5000人と教育現場としてはニッチなものになってきている。服飾系学校ではなくサークルでファッションに関わる学生は、ファッションをどう捉え、ファッション業界に何を思うのか。「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか」第5回目は、「立教大学服飾デザイン研究会(FDL)」代表の上山隼人さん(立教大学社会学部3年生)。

1958年設立の「FDL」は、日本で2番目に古い歴史を持つ服飾系サークル。現在部員数は約60名で、年に2回開催するファッションショーに向けて、デザイン・演出・広報・モデル管理の部署に分かれて活動している。代表の上山さんは、サークル活動に加えて古着屋でアルバイトをするなど、ファッション漬けの生活を送っているという。

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―「FDL」の特徴は?

 制作した服に個性が強く表れていることです。サークルのコンセプトが「売るための服ではなく、服を通して自分の考えや個性を表現する」なのですが、完成した服を見たら誰が作った服かすぐに分かるくらい、服に個性が出ていますね。ショーを作る側はもちろん、見る側にとっても面白いと思います。

―個性を重視すると、ファッションショーでひとつにまとめるのが難しそうです。

 その時々によりますが、あまりショーの統一性を重視していません。以前行った「wea(the)r」という天気をコンセプトにしたショーの時は、晴れや雨といったパートに分かれて担当したので、最終的に統一感はありました。次の7月のファッションショーのコンセプトは「巡る」で、昔流行ったものに現代の要素や個人の個性を加えてリバイバルを表現する、という考え方だけ共有しています。

―半世紀以上の歴史がある「FDL」で、過去にファッション業界に進んだ人はいますか?

 OBの方とはあまり連絡をとっていないので全ては分からないですが、「ケイスケ ヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」のデザイナー吉田圭佑さんと、「ノリコナカザト(NORIKONAKAZATO)」のデザイナー中里周子さんが「FDL」で活動をしていたと聞いています。

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―服作りは独学ですか?

 インターネットで調べたり本を活用して服を作っている部員もいますが、僕の場合は想像だけで、採寸してパターンを引いてはいません。自由に服を作って楽しみたいので、今は服作りを一から学びたいとは思っていないですね。逆に学んでしまうと枠ができて制約がかかってしまう気がしています。

―手本にしているブランドは?

 特にありません。自分らしい服を作りたいので、コレクションなどはあえて見ないようにしているんです。でも「ケイスケ ヨシダ」は、売るための服というより個性を表現する服を作っているように感じました。

―個性という視点で見ると、世の中で販売されている服についてはどう思いますか?

 ファストファッションは売ることを重視して真似たデザインもよく見るので、考えや個性が表現された服には見えません。でもハイブランドは、そのデザイナー独自のものが表れていていながら共感させるものを持っているように思います。

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―上山さんがFDLに入ったきっかけは?

 もともとファッションに興味があって、入学前からFDLのことは知っていました。でも、FDLが立教大学にある唯一のファッション団体だったから入ったというくらいで、実はあまり深い理由はないんです。

―ファッションへの興味はいつから?

 高校生の頃ですね。アルバイトをしていた焼肉屋にファッション好きの大学生の先輩がいて、その人から色々な話を聞いているうちに自分もファッションにのめり込んでいきました。今の僕がここまでファッション漬けの生活を送っているのは、その先輩のせいかなと思っています。

―どんな影響を受けたのですか?

 本当にファッションが好きで楽しんでいて、「自分が1番イケてる」「誰よりも自分が1番オシャレだ」といつも言っていたことですかね(笑)。自分を貫いている姿勢が「かっこいいな」と思っていました。

次のページは>>ファッション業界について思うこと。将来設計は?

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