Image by: FASHIONSNAP
これまでにも仕事やプライベートで幾度となく「エトロ(ETRO)」の服に袖を通してきたKing & Princeの髙橋海人さん。「ゆったりしているけど活気がある街」という、初めて訪れたミラノの街で、9月某日、髙橋さんの知的好奇心を刺激するエトロのインスピレーショントリップが実現。ブランドの心臓部となるアーカイヴが収蔵された本社のライブラリーやクリエイティブ・ディレクターとの対話から髙橋さんの"エトロを知る旅"に密着します。
Ⅰ. At the library
ヘリテージの香り漂うクリエイティブの源泉
まず髙橋さんが向かったのはエトロのアーカイヴプリントを収蔵する本社のライブラリー。1968年にジェローラモ・エトロ(Gerolamo Etro)により創業されたエトロは、ブランドの代名詞でもあるペイズリーをはじめとする様々なプリントが魅力のブランドです。エトロファミリーや、現クリエイティブ・ディレクターのマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)も足しげく通い、デザインの構想を膨らませるお気に入りの場所なのだとか。19〜20世紀のアンティークファブリックのスワッチが貼り付けられた本、デザインやテキスタイルにまつわる蔵書などが陳列された部屋、これまでのエトロのアーカイヴプリントが保管されている部屋など、まさにエトロが"クリエイティブの源泉"と位置付ける場所。足を踏み入れると誰もがその創造性と世界観に浸ることができる空間です。
棚に並ぶ本や資料を目の前にして「何時間でも過ごせる!」と興奮気味の髙橋さん。中でも熱心に時間をかけて見ていたのがペイズリーの原画です。これまでエトロのためにドローイングアーティストが手描きした原画を一枚ずつじっくり鑑賞。自身で絵や漫画を描いたり、アーティスティックな一面を持つ髙橋さん。描き手ならではの感性で、見れば見るほどペイズリーの世界に魅了されていきます。
「エトロのペイズリーって一見すると幾何学模様のように整って見えるんですけど、よく見ると必ずしも規則的ではなかったりするんです。それが自分の中でのペイズリーの楽しみ方なんですが、実際に原画を見てさらに納得したというか。近くで見ると絵からすごいパワーを感じるんです。色彩感覚も独特ですごく勉強になります。自分でも描いてみたくなりますね。緻密さとインパクトが混ざっているのがドキドキしちゃいます。しかも全て手描きで。筆圧で濃さが変わることによって柄としての迫力が増すんだろうな。ここまで緻密だと、描いている人のバックグラウンドまで気になっちゃいますね。こんなに細かな模様をずっと描いている姿を想像したら、すごく整理整頓が得意な人なのかな、歯磨きもものすごく丁寧なんだろうな、とか(笑)」
ベスト 32万4500円、フーディ 15万6200円、ジーンズ 21万3400円、ヴェラ バッグ 55万円、ピアス 7万1500円、シューズ 10万4500円(全て税込)
Ⅱ. At ETRO's Boutique
ペイズリーの新たな魅力を発見
ライブラリーを後にし、次に向かったのはラグジュアリーブランドのブティックが立ち並ぶモンテナポレオーネ通りにあるエトロ本店です。店内を彩る2024年秋冬シーズンのアイテムは、King & Princeのアルバムのジャケットなどでも着用したそうで、「これ着た!」「あれも着た!」と髙橋さん自身、思い入れのあるコレクション。アイコニックなペイズリーもウェアからバッグ、スカーフまでさまざまなバリエーションで展開されています。「原画を見た後にお店に並んでいるペイズリー柄のアイテムを見たり着たりすると、より重みがあるというか、自分にとってまた違った意味を持ちますね」
ウィメンズウェア、メンズウェア、バッグ、シューズなどのアクセサリーやフレグランスまでフルラインナップが揃うブティックをくまなく見て回る髙橋さん。エトロのラインナップではメンズに限らず、時にはウィメンズのアイテムを選ぶこともあるといい、自由なマインドでコーディネートするのが髙橋海人流ファッションの楽しみ方です。
III. Dialogue with Marco
クリエイティブな2人の対話
そしていよいよエトロのクリエイティブ・ディレクターであるマルコ・デ・ヴィンチェンツォとの対面の時がやってきました。マルコは2023年春夏ウィメンンズコレクションからエトロのクリエイティブを指揮し、ウィメンズ、メンズ、ホームコレクションに至るまでブランド全体を統括。実はこの対談、ショー当日のリハーサルの合間を縫って組まれたもの。ショー直前とあって殺伐とした雰囲気かと思いきや、マルコの人柄を表すような温かい笑顔が髙橋さんを出迎えます。
今回の旅の中で、マルコとの対談を楽しみの一つに挙げていた髙橋さん。ライブラリーでの体験や、エトロへの想いを巡らせ、緊張しながらも自身の言葉で紡いでいきます。
インタビューの最後には、日本から持参した万年筆をマルコにプレゼントするという粋なサプライズも。常にクリエイティブなアウトプットを仕事にしているマルコへ、髙橋さん自ら贈り物を選んだそう。そんな髙橋さんの思いやりのある行動に、マルコも万年筆を手に取り「本当に美しい。ありがとう」と、繰り返し感謝の言葉を伝えていました。
Ⅳ. Street in Milan
インスピレーションの旅を振り返って
初めての欧州。初めてのイタリア。初めて触れるエトロの真髄。そしてそこで出会った人たち。たくさんの刺激を受けた旅を振り返り、今回の経験を髙橋さん個人、そして永瀬廉さんとのKing & Princeのグループ活動にも活かしていきたいと語ります。
「2人体制になったKing & Princeとして、まだまだ未知の世界をどう切り拓いていくかということを、僕自身すごく楽しみにしているところなんです。仕事だけじゃなくプライベートでも一緒に海外に行ったりとかもしてみたい。それこそイタリアはとても素敵な場所だなって。廉ってほんと面白い人で、彼が物事を受け取る角度って人とはちょっと違ったりするんです。 彼の視点から見るイタリアはどんな街なのかな、というのも気になる。今回のような個人の活動も、廉とこれから一緒に経験することも、色々なインスピレーションが合わさってこれからの自分たちの作品にどんどん反映されていくんだと思います」
ポロシャツ 15万5100円、パンツ 14万8500円、ピアス 7万1500円、ベルト 13万2000円、シューズ10万4500円(すべて税込)
「今回の旅を通じて、今まで以上にエトロを身近に感じましたし、よりアートや歴史、作り手の想いを着るという意識が強まって、それがファッションなんだな、って改めて思いました。これからもエトロを着てどんどん自分の主張をして、ファッションを楽しんでいきたいと思います」
V. Special Movie
旅のハイライトをスペシャル動画でプレイバック
VI. Kaito in Milan
ミラノ滞在中のプライベートショットをFASHIONSNAP限定で公開。
ミラノの観光名所ドゥオモ大聖堂の前で。
髙橋海人
1999年4月3日生まれ、神奈川県出身。2018年、King & PrinceのメンバーとしてCDデビュー。俳優としても活躍しており、2018年の日本テレビ・シンドラ『部活、好きじゃなきゃダメですか?』にて初主演を務め、その後もドラマ・映画『ブラック校則』(19年)、TBS・日曜劇場『ドラゴン桜』(21年)、テレビ朝日系木曜ドラマ『未来への10カウント』(22年)、映画『Dr.コトー診療所』(22年)などに出演している。23年の日本テレビ系日曜ドラマ『だが、情熱はある』や、24年テレビ年東京開局60周年連続ドラマ「95」でも主演を務める。2024年12月11日にKing & Prince 6th ALBUM「Re:ERA」が発売予定。現在はそのアルバムを引っ提げた全国コンサートツアーを公演中。
model: Kaito Takahashi, photographer: Koji Hirano, image processing: Noriyoshi Kobayashi(DigiCapsule), videographer: Shunsuke Nakamura, video editor: Yune Miyashita, stylist: Yokota Katsuhiro, hair& makeup: Yurika Hashiba, interpreter: Megumi Takahashi | text& edit, project management: Yuui Imai(FASHIONSNAP)
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